どーも、たけGです。
そうかぁ。
もう、そんなに経つのかぁ。
この年は、とても素敵で幸せな、それ故に今となってはあまり思い出したくない日々だったなぁ…
ってか、この頃になると、さすがに当時の思い出も鮮明になってきますね。
3月9日、シングル「愛のバクダン」発売。
軽快に奏でられるギターからはじまる、アイドルPOPのような一曲。
近いのは「LADY NAVIGATION」かなあ。
でも、決定的に違うのは「愛のバクダン」はバンドサウンドで形成されているということ。
軽快なポップスにも聞こえつつも、重厚なバンドサウンドとしても楽しむことが出来る2面性を持った楽曲とも言えます。
昨年の、お互いがソロに取り組んだ一年も無駄ではなかったんだなと思える一曲です。
2nd beatの「Fever」は、こちらはひたすらカッコいいハードロックナンバー。
3rd beatの「甘く優しい微熱」はミディアムテンポのロックナンバーですが、前の2曲と比べると、ちょっと地味かな。
ちなみにこのシングルには初回限定盤が存在し、限定版には「愛のバクダン」のカラオケ版と、ギターソロの部分を削除したバージョンの2曲が更に追加されてます。
この形式で2種類リリースしたシングルは、この「愛のバクダン」が最初で最後ですね。
「GREEN」「BIG MACHINE」から一転、生音での音作りを重視した内容になってます。
と、言っても「Brotherhood」や「ELEVEN」のようなハードロック全開のサウンドというわけでもなく、どこかオリエンタルな香りもする異色の一枚に仕上がってます。
お気に入りは、「愛のバクダン」にも収録されていた「Fever」。
あと、「Sanctuary」と「イカロス」も良いですね。
大体にして、B’zのアルバムでお気に入りの曲は前半に集中することが多いのですが、このアルバムでは後半に集中しています。
そういった意味でも、異色のアルバムかな。
8月10日にシングル「OCEAN」発売。
ドラマ「海猿」の主題歌として書き下ろされた名バラードです。
「今夜月の見える丘に」で、やはり反省したのでしょうか。
今作は”普通に”良いバラード曲になっています。
それを象徴するように、この曲は久々にB’zファン以外の一般層にもヒットしました。
売上枚数こそ、「今夜月の見える丘に」に及びませんが、それはCDそのものの売上傾向が、あの頃と比べて変わっており、枚数を別としたムーブメントで見ると「今夜〜」よりも上だったと思います。
「今夜〜」の時にどこか奇をてらった歌詞にせず、無難な曲だったなら、もっとメガヒットしたのでは、と思っておりまして、それが実証されたとも言える「OCEAN」の人気でしたが、それはそれで無難な曲作りをしてしまうB’zに寂しさを感じた僕が天の邪鬼なのでしょうかね。
曲は、名曲です。
2nd beatの「なりふり構わず抱きしめて」と3rd beatの「Dear my lovely pain」もなんだか普通といいますか、パッとしないと言いますか。
11月30日にベストアルバム「B’z The Best “Pleasure II”」発売。
もはや理解不能。
なぜ、このタイミングで「PleasureⅡ」を出すのか。
20周年でもない、17年目という、あまりに中途半端な時期のリリース。
それに、前回バラードベストを出してからも3年しか経っていません。
こうなると、B’zがベスト盤頼りになっていると言われても、なにも反論出来ない状況。
このタイミングでベスト盤を出した理由、おそらくは「OCEAN」のヒットにあやかってだと思います。
「OCEAN」の人気に乗って、このタイミングでベスト盤を出して売上を確保しようという事務所の狙いがあったのではないでしょうか。
実際に事務所主導のベストではと思う理由の1つに、B’z二人の今回の「PleasureⅡ」発売に寄せたメッセージの、あまりに歯切れの悪いこと。
B’zの二人が望んで発売したベスト盤ではないと思われる、あまりに悲しいアルバムです。
この時点で17周年ですよ?
発売が12月だから、もう少しで18年目で、2年後には20周年ていう状況でしたよ?
なぜ、あと2年待てなかったのでしょうか。
そこまでビーイングの懐事情は厳しかったのでしょうか。
ちなみに、この「PleasureⅡ」、4種類のB’zカードが封入してあり、それぞれのカードに記載されてあるコードをPCで入力すると、カードによって異なるライブ映像を1曲分、itunesで観ることが出来るというものでした。
初代の「Pleasure」にもそれぞれ異なるカードが封入されていましたが、あの時はシングルのジャケット写真のみでしたが、今回はライブ映像。
4曲全てのライブ映像を見たければ、アルバムを4枚購入しなければいけないという、複数買いを更に加速させる特典商法となっていました。
同時期にリリースされた平井堅さんのベストアルバム「歌バカ」には、全曲のPVが収録されたDVDがついており、1枚購入すれば、全て観ることが出来ました。
「歌バカ」のこの仕様を見た時には、本当に悲しくなりましたね…
B’zの営業さんは、コアなファンが複数買ってくれてウハウハだー!とか思ってこのような売り方をしているのかもしれませんが、このような売り方を続けて離れて行ってしまうファンもいることに気づかないのでしょうか?
僕は買うかどうかはギリギリまで悩んだのですが、ファン故に1枚、買いました。
収録のライブ映像は特に気にせずに棚に並んであったものを手にしたら「HOME」でした。
鑑賞するのにハードルが高く、鑑賞期間の制限もあり、こんなの別にバラ売りすることないのに…と感じましたねー。
この年は個人的にはとても激動の年で、かつ、今となっては人生において一番思い出したくない年でした。
プライベートでは、かなり手痛い別れを経験し、ダメ押しのように勤めていた職場が閉鎖、後に本社が倒産、一度に色々なものを失った1年でした…
1998年頃の、あの時の選択のミスを痛烈に後悔した時でもありましたねー。
1月25にシングル「衝動」発売。
名探偵コナンの主題歌でした。
実はこの頃、コナンはそんなに見ていなかったのでアニメではどんな使われ方をしてたかは知らないのですが。
曲の方は「愛のバクダン」で新たな方向へ進んだと思った後で、また「ultra soul」路線への未練が見られるような軽めでポップなメロディラインになっており、リリース当時はあまり好きな曲ではありませんでした。
ところが、ライブで聴いたらその評価は180度方向転換。
ライブで大化けする曲でした。
「BANZAI」もそうでしたが、B’zの曲は、CDで聴くよりもライブで聴いてナンボということを再認識出来た一曲です。
C/Wは「結晶」
冬と雪を連想させる美しいバラード曲。
CDで聴く楽曲としては「衝動」よりも好きでした。
ベスト盤にも収録されていないので、隠れた名曲と呼べるのではないでしょうか。
ドラマ「喰いタン」の主題歌でもあったので、意外にご存知の方も多い気もします。
B’zでは珍しいタイプのメロディラインで構成されたバラードです。
「OCEAN」「今夜月の見える丘に」と比べると少々地味な印象の曲ですが、個人的には好きな曲です。
注目すべきはC/Wの「ピエロ」
こっちをシングルA面にしても良かった!と思える名曲です。
メロディラインはB’zの王道サウンドですが、どこか90年代の頃のB’zを思わせる懐かしさも感じられます。
車の中で聴くのがピッタリの曲でもあります。
商品としても、作品としてもB’z最大の問題作シングルと呼べるのではないでしょうか。
まず商品面で言えば、今作でB’z初のDVDが付属のバージョンを発売したのですが、そのDVDがですね、3種類あったんですよ。
それぞれ、別のライブ映像が1曲だけ収録されているんです。
確か「愛のバクダン」「FEVER」「パルス」が別々に収録されているんですよ。
シングル「SPLASH!」関係ないやん!というツッコミはさておいて、「PleasureⅡ」の悪夢再びですね。
全てのライブ映像を楽しむには、シングル3枚買わなきゃいけない。
DVDなもんで、鑑賞するためのハードルは「PleasureⅡ」より下がっており、複数買いした率は更に上がったのではないでしょうか。
事実、初動売上は「衝動」を上回り、昨年の「OCEAN」にも迫る数字でしたが、トータル売上で見れば「OCEAN」には全く及ばず、「衝動」とあまり変わらない終着点でした。
もうね、こんな売り方はホントやめてもらいたい。
お祭りだ!と言うことでファンなら全部買わねば!と思う一方で、僕のように辟易してしまうファンも少なからずいると思うのです。
中にはファンをやめてしまう人もいたのではないでしょうか。
僕は好きなものを選んで買えばいいというスタンスで、「FEVER」収録版を選んで購入しました。
B’zファンではない友人が、好きなら全部買うべきじゃね?と言っていましたが、嫌なんですよねえ、こういった売り方が。
(おそらくは)営業サイドの短期的な売上確保の戦略が、長期的に見るB’zの価値を落としていっているようにも思えるんです。
B’zを愛するからこそ、B’zという存在を大切にしてほしいんですよね…
全部買うから、むしろ毎回いろんなバージョン出して欲しい!みたいな方もおられるかもしれませんが、そこは価値観の違いということで。
さて!作品としての問題ですが、曲は「衝動」よりも更に「ultra soul」の路線に戻った感のある打ち込み重視のデジタルロックですが、問題というのは歌詞です。
稲葉さんの書く詞にエロが表れてくることは今に始まったことではなく、名曲であってもエロを連想させるキーワードが散りばめられていることが多かったのですが、今作はそれが露骨でかなり直球なのです。
なんせ、
「あなたの中でビュンビュンほとばしる」
「じゃんじゃん飛び散る」
ですよ。
何が?と問われれば、「愛のタネ」であって、生命の花を咲かせるわけですよ。
言わずもがなでしょう
最初から最後までこの調子で、連想させるどころか、ストレートに歌いきってるわけですよ。
こんな歌をチャートに送り込んでくるB’zがやっぱり大好きです。
こんな歌だから売上低下を恐れて、あんな売り方をしたのだったら、売る方に見る目(聴く耳)が無さすぎです。
一般の音楽ファンはともかく、生粋のB’zファンは離れるはずないでしょう。
PVは歌詞とは全く関係ない、映画のような内容ですが、こちらもカッコいい仕上がりになってます。
後に、バンドサウンドで録り直された英語版もあるのですが、更にカッコよく生まれ変わっています。
英語なんで歌詞を読んで赤面することもないですしね。
ちなみにこの曲、当時NHKのポップジャムに出演して披露されたんですが、NHK的にこの歌詞はNGにならなかったのでしょうか?
記憶が正しければ、確か歌詞も表示されての放送だった気が…
C/Wの「MVP」もまた名曲です。
「RISKY」の頃を思い起こさせる軽快なダンス・ナンバー。
ライブでも「恋心」と同じように振り付けがあり、会場一体となって踊れる曲なんですよ。
「恋心」ほどメジャーになれないのはなんでだろう?
いい曲だとは思うんですけどねぇ。
今までのB’zではあまり見られなかった方向性にも挑戦しているアルバムです。
前作「THE CHIRCLE」が一本の方向でB’zとしての新たな道を模索した作品とするならば、今作は様々な角度から新たな道を模索したアルバムと呼べるのではないでしょうか。
収録曲はバラエティに富んでいて、かといって整合性がとれていないわけではなく「MONSTER」という1つのテーマに沿って見事にまとまっており、聞き応えがあります。
1曲めの「ALL-OUT ATTACK」は小規模ライブハウスで演奏するのがピッタリなB’zの2人を間近で観たい1曲で、タイトル通りに攻撃的なアッパーチューン。
4曲めの「恋のサマーセッション」はB’zには珍しくレゲエっぽい作りになってます。
8曲めのアルバム表題曲「MONSTER」はイントロから拳を高く振り上げたくなるハードロック。
12曲めの「雨だれぶるーず」は「The 7th Blues」を思い起こさせるブルース調のバラード。
13曲めの「明日また陽が昇るなら」はB’zらしい、王道のミディアムナンバーで、本当にバラエティ豊かな楽曲ばかりなのに、バランスよくまとまっているのは見事という他ないです。
ラストの「OCEAN」はボーナストラックみたいな感じで、ちょっとアルバムから浮いてますが、これに入れてるんだからやっぱり「PleasureⅡ」はいらなかったよなぁ。
お気に入りの一曲は「ネテモサメテモ」。
これまた、今までなかったようなタイプの曲ですが、とっても好きな1曲です。
あと、「Happy Birthday」は奥さんの誕生日時期に一緒にカラオケに行った時に必ず歌う曲になってます。
このアルバムをもって、B’zはようやく迷走から抜け出たような気がします。
個人的には大迷走の1年。
仕事で新たな道に進もうと模索していたのですが、年齢的なものもあり、なかなか定職に巡り会えず、派遣やアルバイトでなんとか頑張っていました。
それなのに、いい歳した友人と夜な夜な集まっては、1番「モンハン」にハマっていた時期でもあったんですけどね…
ですが、この年に僕は、現在の奥さんと出会いました。
どん底の時期の巡りあいから大切なパートナーへ。
人生って、いつ何が起こるかわかりませんね。
5月9日にシングル「永遠の翼」発売。
「永遠の翼」と言えば久保田利伸!だった僕が、「永遠の翼」と言えばB’z!となった1曲です。
映画、「俺は、君のためにこそ死ににいく」の主題歌として作られたバラード曲。
イントロからして儚く、美しいメロディラインの王道バラードですが、何かの音楽誌で痛烈に批判されていたことを覚えています。
守りに入りすぎているとか、保守的だ、といった批判だったかな。
僕はといえば、B’zのバラード志向に対してずっと批判的でしたが、「OCEAN」以降は、もういいか、という感じで「ゆるぎないものひとつ」でも受容的になっていました。
僕の方も保守的か?
ですが、売り上げ自体も下がっており、ファン人気もそこまで高くないのかもしれません。
やはりロックこそが全て!みたいなファンからすれば、「またバラード」、とか、それこそ雑誌で書かれていたように「保守的だ」とか受け止められていたのかもしれませんね。
ですが、僕自身はB’zのバラード曲としては好きな1曲で、「OCEAN」よりも好きです。
イントロが、大好きなんですよ。
そして、そのイントロがアウトロへ繋がっていく構成がとても好きですね。
もう、バラード出しても文句言いませんよ。
PVにはB’z好きで知られる本田翼さんが出演しており、なかなかよい仕上がりになってます。
C/Wは、「ロンリースターズ」
映画「北斗の拳 ラオウ伝」の主題歌でした。
阿部寛さんのケンシロウは、なかなか合っていて違和感ないけど、宇梶強さんのラオウは、迫力なくて違和感ありありじゃね?って個人的に感じた映画なんですが、この「ロンリースターズ」って歌が実にラオウの最後にピッタリの歌でした。
待ってました!のハードロックナンバー。
シングル曲でここまでヘビーでハードなのは「juice」以来じゃないでしょうか。
長かった…
「ultra soul」の成功からはじまったこのB’z2000年代の迷走から、ようやく抜け出せたように思います。
メロディラインもB’zの王道にさえ乗っておらず、売れ線も意識せずに演りたい音楽を演る、そんな風に演じているようにも聴こえます。
ノンタイアップでありながら、守りに入ってるなど批判までされた王道バラード「永遠の翼」の売上を初動、トータルともに大きく上回り、ファンがいかにこういった曲を望んでいたかわかる一曲でした。
「ギリギリchop」で新たな幕を開いた20年期の最後に、同じハードロックナンバーを送り込んだB’zの心意気が伝わってきますね。
考えすぎでしょうか?
でも、この曲を皮切りにB’zの30年期はハードロック方面に傾倒していったように思うのです。
大衆にすり寄るのではなく、演りたい音楽を演るB’zの意識が花開いた一曲だと思います。
曲も歌詞も珠玉の一曲です。
2nd beatは「ここから」
少し重めの泣きのバラード。
歌詞をよくよく聴いていくと、これまでの迷走していた自分たちのことを歌っているようにも聴こえます。
「間に合わせの言葉で埋め尽くされて死んだ歌
そんなものばかり必死こいて歌っていたのかもしれない」
「あやまちに気づき誇りが砕けても
また歩き出せるかい?ここからもう一回」
自分たちの音楽を改めて見つめ直し、リスタートすることを2nd beatで密かに宣言していたのかもしれませんね。
3rd beatは「FRICTION」
全編英語詞のハードロックナンバー。
こちらもカッコいいです。
「MONSTER」がB’zとしての新たな方向性を模索したアルバムだとするなら、この「ACTION」は、模索ではなく、まずやってみて楽曲ごとの方向性を確立していった一枚と言えるのではないでしょうか。
様々なジャンルに挑戦し、詰め込んでいった作品。
「MONSTER」というテーマのもと、バラエティ豊かな楽曲達が見事にまとまっていた前作と比べると、やや整合性がとれてないようにも思います。
それは1つ1つの楽曲ごとに「ACTION」(行動)していくことが、今作のテーマだったからかもしれませんね。
20年目の、これまでの様々な迷いから脱却したアルバム。
これもまた名盤です。
曲もまた名曲多し。
一番、従来のB’zらしい「純情ACTION」で幕を開け、ジャズっぽい作りの「黒い青春」
ライブ受けしそうなロックナンバー「パーフェクトライフ」
80年代歌謡曲の香りもする「一心不乱」
とてもPOPな「ONE ON ONE」など、本当にバラエティに富んだ一枚なのですが、一曲挙げるなら、もう間違いなく「光芒」を挙げます。
この曲は「純情ACTION」と並んでこのアルバムにおけるB’zの王道ナンバーなのですが、「純情ACTION」がB’zの王道アップテンポナンバーなら、この「光芒」はB’zの王道ロッカバラード。
「THE WILD WIND」や「Raging River」に連なる壮大なバラードです。
シングルのバラード曲については批判することも多い僕ですが、こういったタイプのバラードは大好きなんですよねー。
そして、僕も今に繋がる新たな出会いへと道が開けていくわけですが、まさに「ここから」なんですよね。
次回は20年期のまとめです!
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