僕とB’zの30年。SCENE2:20周年振り返り。2008年

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どーも、たけGです。

シリーズ「僕とB’zの30年」もいよいよ20周年の時期へ。
2008年。

仕事では相変わらずの迷走しっぱなしの1年でした。

仕事がなかなか落ち着かないのに、夜な夜な友達と集まってはモンハンばかりやっておりまして、当時は彼女だった奥さんに不安を与えていたと思います。

いや実際のところ、大丈夫かコイツと、すごい不安に思っていたということを聞かされたんですけどね。

よく見捨てられなかったもんだ。

奥さんにはホント、頭が上がりません。

4月16日にシングル「BURN -フメツノフェイス-」発売。

前作「SUPER LOVE SONG」と比べると、メロディラインはB’zの王道に戻った感じですが、タイトル通りギラギラ焼け付くようなロックナンバーになってます。

「FIARBALL」以来の化粧品のCMソングですが、同様に化粧品のキャッチコピーが歌の中に盛り込まれております。

「FIARBALL」では、ラストサビの「魂に火をつけろ」の直前に「メーイクッ!」とシャウトを盛り込むことで、キャッチコピーの「メイク魂に火をつけろ」の体裁を保った感じでしたが、今回のキャッチコピー「フメツノフェイス」はなんの捻りもなく曲の中に盛り込まれています。

タイトルからして「BURN-フメツノフェイス-」ですからね。

捻る必要もないということでしょうかね。

曲はとてもいいです。

2曲目は「yokohama」

確か「TIME」も横浜を舞台にした歌だったので、何か繋がりがあるのかも、とか勘ぐって聞いてましたね。

歌詞を読み解く限りは舞台以外に関連はないようですが。

曲は王道バラードだった「TIME」と比べて、こちらはB’z得意のロッカバラードとなってます。

3曲目は「希望の歌」

疾走感あふれるロックナンバーなのですが、特筆すべきは演奏時間の短さ!

2分50秒と、3分を切る短さなんですね。

この頃はまだMDに好きな曲を入れて車で聴いていたので、あと3分くらいの曲があればピッタリ収まるのに!なんて時には重宝しましたねー。

ただ、歌詞はしっかりと聴くと、かなり考えさせる内容の歌です。


「かくれた声を見つけてよ」

いじめられっ子の視点から描いた歌なのですが、現在の僕の仕事にも通じるものがあり、聞く都度、考えさせられますねぇ。

6月18日にベストアルバム「B’z The Best“ULTRA Pleasure”」発売。

はぁ…

このタイトルを思うと、正直ため息しか出てきません。

これは、出してほしくなかった。

「PleasureⅡ」を、このタイミングで出すべきだった。

3年前に「PleasureⅡ」を出し、「Treasure」以降からそれまでに発売されたシングルを全て収録。

そして発売された今作の意味合いはというと、20年間の集大成的ベストアルバム。

当然、「Pleasure」「PleasureⅡ」と曲が被りまくり。

「愛まま」も「LOVE PHANTOM」も「ultra soul」も「OCEAN」も新旧ヒット曲が集約された1枚(いや2枚組)で、これさえあれば充分なベスト盤になっておりまして、事実かなり売れてます。

まあ、20年間のB’zの代表的なヒット曲+「いつかのメリークリスマス」まで入ってんですから、B’zの入門用としても魅力的な商品です。

5年後にシングルコレクションとして「XXV」が2バージョンで発売されますが、ヒット曲やのみを揃えた入門用のアルバムとして見るならこちらの方がオススメ出来るので、今もって充分に価値のある商品です。

ですが、これが意味するものは、前に出したベスト盤2枚が価値を失ってしまうということ。

500万枚以上売れ、内容的にも名盤と呼んで差し支えないものだった「Pleasure」も、これをもって価値を失い、おそらくはそれほど売上を伸ばせなくなってしまったのでは…と思うのです。

「ULTRA Pleasure」の方を買えば「Pleasure」収録のヒット曲は、ほぼ収録されていて、「ultra soul」をはじめとした2000年代のヒット曲がも聴けるわけですからね。

若いファンが入門用として選ぶなら間違いなく今作の方でしょう。

そして、もっと悲惨なのが3年前に発売されたばかりの「PleasureⅡ」なわけで。

「Pleasure」と同様、被り曲が多く、もはやこちらを選択する理由は無いに等しくなってます。

たった3年で価値を無くしてしまうなんて、悲しすぎるベストアルバム。

本当に、なぜあんな中途半端な時期に発売したんでしょう。

20年期の本年に、「PleasureⅡ」を発売すれば、相乗効果で「Pleasure」も売上を伸ばしていたはずです。

20年分の集大成として考えるならば、限定スペシャルパッケージのようなバージョンで、「Pleasure」と「PleasureⅡ」をセットにしたものを同時に販売する形態をとっても良かったのではないでしょうか。

たらればは禁物なのはわかっていますが、この2000年代のB’zのベスト盤乱発を振り返ると、たらればを考えたくなることばかりなんですよ。

もう17周年という中途半端な時期に「PleasureⅡ」を発売したことはしょうがないとして、それならばこの年は「Pleasure」は出さずに「TreasureⅡ」のみを出しても良かったはずです。

「衝動」以降のシングルもリクエスト対象にすれば収録されたことでしょう。

ホントにね…商品としては非常に良いアルバムなのですが、過去の作品、特に歴史に残る作品だった初代の「Pleasure」の価値を無くしてしまった、罪深いベストアルバムです。

「BAD COMMUNICATION」の新録版と、「Pleasure2008〜人生の快楽」が新たに収録されており、この2曲はコアなファンへ向けたものでしょう。

事実、この2曲があったから、僕もこのベスト盤を即買いしたようなもんです。

「BAD COMMUNICATION-ULTRA Pleasure style-」は、ハードロックサウンドでアレンジされており、原曲とは違う方向性でカッコよくなってます。

元々の原曲はデジタルのダンスナンバーでしたが、元々がバンドサウンド向きの曲なので、ハードロックのアレンジはピッタリ合ってますね。

「Pleasure2008 -人生の快楽-」は、「Pleasure91」から続く連作の最新版です。

「91」では親父になり、「98」では独りになったアイツは10年過ぎて、どうなったかと言えば「守りたいものが出来た」と「僕」を見るのです。

守りたいもの…それはやっぱり新しい家族でしょうか。

独りになってしまって10年を経て、あの時は守れなかった家族だけど、新しい家族を今度こそ守るぞ!と、意思表示したのでしょうかね。

実はアイツはこれまでの10年間、突然旅に出たり、人知れず旅から戻ってきていたりと、安定からは程遠い10年を送っていたことが、ライブのみで歌われたバージョンでわかるんですけどね。

ちなみに僕の友人が「98」までのアイツと、ほぼ同じような人生を辿ったことは以前に語りましたが、僕の友人の方は10年とかからず、「守りたいもの」=新しい家族がすぐにできました。

旅にも出ていませんでしたけどね。


9月17日にベストアルバム「B’z The Best “ULTRA Treasure”」発売。

まあ、最初に「ULTRA Pleasure」と一緒に発表されていたので、出るのはわかっていた20年分のファン投票によるベストアルバム。

「Treasure」との被り曲もあるけど、「Pleasure」ほどではなく、前作の価値はそこまで落としてないと思います。
ただ、「The Ballads ~Love & B’z~」との被り曲が意外に多く、やっぱり「Ballads」はいらなかったなあとも実感させてくれました。
それとやっぱり、20年分のリクエストアルバムではなく、1999年〜2008年年の10年分のファン投票リクエストベストにして欲しかったなあと思います。

それならばもう少し、2000年代のアルバムやC/W曲からの選曲も増えたのではないでしょうか。

見てみたかったですよねえ、前作「Treasure」発売以降のタイトルだけに絞ったランキング。

ちなみに僕が今作で投票したのは、

「SHINE」

「儚いダイヤモンド」

「光芒」

あえて「Treasure」以降の楽曲から選出してみたのですが…一曲もランクインしてねええええ!

この「ULTRA Treasure」には新録曲が2曲…厳密に言えば3曲収録されています。

1つは「BLOWIN’」の新録版。

デジタルサウンドだった原曲を、生音で演奏しハードロック調にアレンジしてあるのは「ULTRA Pleasure」収録の「BAD COMMUNICATION」と同様ですが、今回の「BLOWIN’-ULTRA Treasure Style-」に関して言えば原曲の方が好きですね。

そしてもう一曲は完全新曲の「グローリーデイズ」

この年のPleasureツアーのタイトル曲でもあります。

ミディアムテンポのナンバーで名曲「HOME」あたりを思い出させる曲なのですが、個人的にはイマイチでした。

なんだか煮えきらない一曲といいますか。

って言うか、それ以前にこのアルバムはファン投票によるリクエストアルバムなんだから、新曲を入れずにランキング次点だった「ALL-OUT ATTACK」を入れるべきだったと思うぞ。

そして、あともう一曲。

新曲の「いつかまたここで」

曲自体は美しく繊細なバラードで名曲です。

個人的には「グローリーデイズ」よりも大好きな一曲で、当ブログの初代タイトルにも採用させていただいたくらい好きな曲なのですが、問題は販売方法。

僕はライブDVDが付いたバージョンの方を購入したのですが、こちらではこの曲を聴くことはできません。

「いつかまたここで」を聴くことが出来るのはCDのみのバージョンだけなのです。

2枚組ベストの収録曲は変更ありません。

CDのみのバージョンには3枚目のCDが付いており、そのCDに「いつかまたここで」が1曲のみ収録されているのです。

もうね…なんやそれ!って思いましたよ。

僕のようなDVD付きのバージョンを購入したファンが「いつかまたここで」を聴くには、

①着うたフル等でダウンロードする。

②レンタルして聴く。

③CDのみのバージョンも改めて購入する。

ということです。

いやいやいや、たった1曲のために通常のCDよりもお高い2枚組ベストをもう1セット購入しないでしょう、とか思われる方もいるかもしれませんが、僕は結構いたのではと想像します。

ファンなら、聴きたくなるのが当たり前でしょう。

僕は当時、着うたフルで購入し、後にiTunesでもダウンロード購入しました。

ダウンロード販売が少しずつ根付いてきている頃で、同じ選択をされた方も多かったとは思いますが、一方で、着うたなどのダウンロードして聴く方法がわからない、出来ればCDで聴きたいって思った方も多かったはずです。

現在はCDで販売するよりもダウンロード販売の方が主流になってきつつありますが、そんな今でも音楽をダウンロードして聴く方法がよくわからないからCDで購入したいって人も多いはずです。

(僕の奥さんがその典型で、スマホで音楽をダウンロードして聴く方法を伝えても、よく理解できず、なんだかしっくりこないということで、常にCDを購入してコンポで聴いています)

このCD発売当初はもっと多かったでしょう。

何より、ファンだからこそバージョン違いなら両方持っておきたいなんて人もいるはずです。

そんなファン心理を利用して複数買いを促すような方法が、僕はあまり好きじゃないです。

「ULTRA Pleasure」では、そういった方法を使わなかったので安心したんですけどねぇ。

こういった販売方法はB’zに限らずいろんなアーティストが行なっており、バージョン違いを収集するのが好きな方もおられるとは思いますが、個人的には受け入れられないのです。

せめて、「いつかまたここで」のシングル版を同発したうえで、「ULTRA Treasure」のCDのみ版を購入ならシングルは買う必要はないですよー、みたいな販売方法ならまだ良かった気がするんですけどねぇ。

さて、1999年から2008年までのB’zの20年期である10年間を表すなら、安定を求めながら迷走してしまった10年だったのではないでしょうか。

「ギリギリchop」でハードな路線で幕を開けたものの、「ultra soul」が大ヒットし、その後の音楽性がキャッチーな路線に方向転換してしまった感があります。

大衆受けしやすそうなキャッチーな音作りで安定したヒットを狙っていたのかもしれません。

2000年代最初の頃の、バラードばかり作っていたのも、一般受けを狙っていたのかな…。

音楽シーン的に見ると、実はMR.CHILDRENも同じ方向性を辿っていたように思います。

「ニシエヒガシエ」や「光の射す方へ」、「I‘LL BE」など変化球を交えながら様々な方向性のシングルを出していた90年台後半、アルバム「Q」がオリコン1位を逃すなど、ミスチルの勢いにも翳りが見えつつあったのですが、奇しくも「ultra soul」と同年に発売された「優しい歌」は、以前のミスチルの路線に戻ったようなポップでキャッチーな楽曲で、以降のシングルやアルバムは同様の、かつてのミスチルを思い出させるポップでキャッチーな音作りの楽曲をリリースしていき、ミスチルは見事に復活しました。

ミスチルのキャッチーな音作りが一般層にに受け入れられたわけですね。

何よりもミスチルファンが求めていたものも、そういった音作りだったのではないでしょうか。

そして、B’zも偶然でしょうが「ultra soul」以降、キャッチーでライトな方向性の音楽をリリースして行くのですが、ファン以外の一般層に受け入れられたのは「ultra soul」以外は「OCEAN」くらいでしょうか。

B’zファンが求めていたものも、違っていたような気がします。

そこはやはりB’zの源流とも言えるハードロックへの方向性があるからで、どんなにキャッチーな音作りを行なっても、根底にはハードロックがあり、時にチグハグな印象さえ感じてしまうのが、キャッチーな音楽なのになかなか一般ウケせずに迷走を繰り返してしまった20年期のB’zなのかもしれません。

そして、迷い巡った末に辿り着いた「SUPER LOVE SONG」。

まさにハードロックの乾坤一擲と言える一曲でしたが、以降のB’zの方向性を決定づけたと言えます。

B’zとは、唯一無二のハードロックユニット。

そこを再認識して、B’zは新たな10年期へ再出発していきます。

あと、この20年期のB’zのもう1つの迷走を表していたのが、ベスト盤ラッシュ。

これについてはB’zの2人の本意ではなく、あくまで事務所主導だったと思ってます。

おそらくは事務所の懐事情のため、B’zのベスト盤に頼らざるを得なかったのではないかというのが、想像に難くないですが…

その、ベスト盤ラッシュのために、かつて出したベスト盤が価値を失ってしまったのは悲しい限りです。

500万枚以上を売り上げ、日本の音楽史に爪跡を残した名盤ベストアルバム「Pleasure」。

「ULTARA Pleasure」が出た以上、金盤と呼ばれたあの名盤を、新品であえて手にする人はもはや少ないでしょう。

今年はサザンオールスターズがデビュー40年。

それを記念してベストアルバム「海のOh,Yeah!!」が発売されました。

あの、「海のYeah!!」から20年ぶりの発売で、続編にもあたる内容。
きっと、相乗効果で「海のYear‼︎」も再び売れることでしょう。

「Pleasure」も20周年、そして今年の30周年で同じような売り方が出来ていたと思うんですけどね…。

さて、振り返りの締めに、この10年期の個人的ランキングを発表しましょうか。

シングル

1.ultra soul

2.ギリギリchop

3.SUPER LOVE SONG

4.juice

5.愛のバクダン

6.IT’S SHOWTIME!

5.今夜月の見える丘に

6.SPLASH!

7.永遠の翼

8.GOLD

9.BURN-フメツノフェイス-

10.OCEAN

アルバム

1.Brotherhood

2.ACTION

3.BIG MACHINE

4.MONSTER

5.ELEVEN

6.GREEN

7.Mixture

8.THE CIRCLE

9.ULTRA Pleasure

10.ULTRA Treasure

懐古主義というわけではないのですが、どうしても1990年代の作品と比べると思い入れ度が低くなりすますね、この年代の作品は。

シングルは6位以降、アルバムは3位〜7位の選出、順位づけで悩みましたし。

「ultra soul」以降の路線を散々批判してきましたが、「ultra soul」自体は稀代の名曲だと思っていますし、大好きな曲なんです。

この曲が良すぎて、以降のリリースの迷走に繋がったという意味で、罪深い曲ではあるなぁとも思ってもいるんですけどね。

さて、次からはいよいよ今に繋がる30年期。

辛口な批判は減ると思いますが、その分文章量も減るかな。

まぁ、リリース数自体も減っていくんですけどね…

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