いよいよ30周年期に突入!
この頃になると記憶は鮮明で。
仕事でもプライベートでも、いろいろと苦しんでいましたが、どちらも今に繋がる苦しみや悩みだったなぁと思い返すことができます。
8月5日に両A面シングル「イチブトゼンブ/DIVE」を発売。
まずは1st beat「イチブトゼンブ」
B’z初の月9ドラマ主題歌でした。
曲はミディアムテンポでキャッチーなメロディーラインですが、ベースにあるのがハードロックで、それが違和感なく融合した名曲です。
この曲のヒットはドラマ効果があったためか、とても凄まじくビルボードのチャートでは年間1位にまでなってます。
オリコンチャートでも2ヶ月間に渡ってトップ5内をキープ。
ここまでヒットしたのは90年代初頭の黄金期以来ではないでしょうか。
ヒットしたドラマの主題歌と言えは、「今夜月の見える丘に」と「OCEAN」があります。
「今夜〜」はドラマに合わせながらもB’z(特に稲葉さん) のクリエイティブ魂が強く出ており、ヒットはしましたが一般ウケという点ではそこまではなかったように思います。
(むしろリリース当時よりも、その後に長く愛される作品になってる気もしますが)
「OCEAN」はドラマに合わせながら、一般層に寄せた楽曲で大ヒットしました。
そして今作「イチブトゼンブ」はドラマに合わせてキャッチーな楽曲になっていますが、B’zならではのハードロックが下敷きになっており、B’zだからこそ出来る一曲に仕上がってます。
この時期の様々なチャートを席巻しており、見ているだけで痛快でしたね。
曲自体、とても名曲でライブ受けもいいです。
新たな10年期が、この曲で幕を開けたことは非常に、意義があったんだと思います。
2nd beatの「DIVE」も、B’zらしいメロディラインの曲ですが、根底にはやはりハードロック。
こちらは車のCMソングで、バンバン流れてましたね。
サビはとってもキャッチーでポップなのにバックで響く怒涛のハードロックサウンド。
これぞ原点にして、新たなるB’zの第一歩!
(発表はイチブトゼンブより前でした)
最初にCMで聴いた時には、「あれ?また軽めのキャッチーな作りに戻っちゃった?」て思いましたが、フルで聴いたらいきなりたたみかけてくる重いギターからはじまるハードロックサウンドに、「これだよ!これこそがB’zだ!」と、1人嬉しくなりましたよ。
21年目のB’z、やっぱりカッコいい!
C/Wにあたる3rd beatは「National Holiday」
一転して明るいポップな曲調。
A面2曲が良過ぎたためか、印象薄いかな。
ハイ、いきなり来ました!
B’zトータルで見てもかなり好きかも。
サビのメロディラインがですね、めちゃめちゃツボなんですよ。
ここまで壮大で哀愁漂う曲をシングルに持ってきたのは「MOTEL」以来じゃないでしょうか。
下地になっているのはやっぱりハードロックなので哀愁漂わせながらもカッコよくて。
ハードなイントロから始まって歌謡ロックを思わせる哀愁漂うAメロ〜サビのメインパート、かと思えば間奏ではレゲエぽい曲調に転調しますが、それらが違和感なく1つにまとまっている名曲。
歌詞もいいですね。
「旅にでも出ればいいじゃん」
この曲のPVは長崎の軍艦島で撮影されており、曲に合った内容の映像に仕上がっています。
この曲の発売頃に軍艦島への上陸も許可されるようになったんですよ。
元々、軍艦島については非常に興味があったので、稲葉さんの言われるように旅に出ました。
ちゃんと休みを2日とって、宿も予約しての1泊2日の長崎旅行。
目的は当然、軍艦島への上陸。
…まさか、その2日間に限って悪天候のために軍艦島へ渡るための船が欠航だなんて…
僕が旅に出ると、こういった不運がままあります。
2曲目は「綺麗な涙」
バラード曲ですが、ちょっと印象薄いです。
3曲目は「イチブトゼンブ〜Ballad Version」
読んだままですね。
前作「イチブトゼンブ」のバラード版です。
ドラマ「ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~」の挿入歌でもありました。
原曲のイメージを残しつつの、なかなか良いバラード曲になっています。
ライブで、まずバラードバージョンからスタートして、途中から原曲に繋がる演出で演奏されたこともあったのですが、この構成もなかなか良かったので、機会があればまた演ってほしいですね。
このアルバムは…イイです!
シングル曲含め、収録曲にハズレ曲かありません。
どれも好きな曲ばかり。
強いて挙げろと言われたら非常に困りますね。
シングル3曲はもちろんどれも好きだし、「DIVE」に続いてノンストップのように畳み掛ける「Time Flies」
どれも好きな曲ばかりなんで、この一曲が特に!なんて誰にも言えないですが、強いて、強いて挙げるなら「誰にも言えねぇ」かなぁ…
トータルの完成度では、次作の「C’mon」に一歩譲りますが、非常に好きなアルバムです。
この年にワタクシ、結婚いたしました!
奥さんと一緒に、家族もいっぱい出来ました!
幸せが増えたことに比例して、ゲームを遊ぶ時間が減りました…
家庭を持つって、そういうことですよ!
そして、B’zは…
この年はシングルもアルバムもリース無し!
アルバムはともかくシングルが1年通してリリースされないのはB’z史上初でした。
ソロ活動に専念したのは2004年にもありましたが、あの時には「BANZAI」「ARIGATO」の2作が発売されています。
正確には、この年の3月で終了したライブツアー後からB’zとしての活動は一切なし。
夏にライブツアーのDVD&ブルーレイを発売したくらいでしょうか。
「Hadou」はかなり聴いてましたねえ。
「Okay」は「Hadou」にも収録されているのに何故別に挙げているかと言えば、このSINGLE収録のC/W曲、「Salvation」という曲がめちゃめちゃ好きなんですよー。
この2作についてはいつかしっかり語りたいですね。
2011年。
僕については、結婚生活がスタートし、新しい仕事も順調でした。
そして今に至っているので、このあとはB’zのこと以外の僕についての内容は薄くなりそうです。
ま、誰もそんなの期待してないとは思いますが。
4月11日にシングル「さよなら傷だらけの日々よ」
タイトルは見ただけで、ああっB’zだなぁ、と思えるタイトルですが、曲の方は怒涛の最強ハードロック。
メロディラインこそB’zの王道とも言える作りなので、そこだけ聴けばポップでキャッチーな曲と言えなくもないですが、下地や構成する音全てがとてもヘビーです。
がなるギターに唸るベース、畳み掛けるドラムス、全てがハード。
B’zの音楽の1つの完成形とも言えるでしょう。
PVもひたすらにカッコいいです。
C/Wは「DOWN RUNNER」
ミディアムテンポのハードロックナンバーで、こちらもカッコいいです。
前作から一転してB’zぽくないタイトルの曲です。
曲の方は久しぶりに軽い感じのミディアムナンバー。
個人的には「ミエナイチカラ」や「野性のENERGY」に通じる感じの曲であまり好きになれなかったかな。
C/Wはバラード曲の「Homebound」。
こちらもヘビーさは影を潜め、静かで控えめなバラード曲になっており、B’zには珍しいタイプの曲です。
このシングルではこっちの曲の方が好きでしたねえ。
ちなみにこのシングル、DVD付きの限定版と、CDのみの通常版があるのですが、これを両方購入して応募すると、「Don’t Wanna Lie」のバラードバージョンが収録されたCDがプレゼントされるというキャンペーンが行われたのですが、そのために同じCDを2つ購入しないといけない複数買いを促す戦略。
こういうのが好きではないというのは何度か書いてきていますが、今回も2枚買いはしませんでした。
バラードバージョンは聴いてみたかったんで悩みましたけど、ま、原曲にハマれなかったというのもあって、思わず買いまではいきませんでした。
このシングル以降、こういった売り方はしていませんが、もうこれで止めにしてもらいたいもんです。
このバラードバージョン、未だにCDへの収録や配信も行われていないので、かなりレアな曲になっているようです。
聴いてみたい気持ちもありますが、しっかりと2枚購入して入手したファンにとってはこのままの方がいいと思います。
この年の春に東日本大震災が発生しており、その影響が製作した2人の心情にも少なからず反映されている作品になってます。
1枚のアルバムとしての完成度は非常に高く、ハードさは若干鳴りを潜めてますが、それでもハードロックを下地にした上での切なさと憂いを含んだアルバムです。
こんなハードロックを下地にしながらも歌謡曲に通ずる憂いを含んだ作品を違和感なく纏め上げることが出来るのは、20年を超えるキャリアの中で様々な試行錯誤を繰り返してきたB’zの2人が円熟期に達してきたということなのかもしれません。
文句なしに30周年期で1番のお気に入りです。
1曲めの「C’mon」からしてイイですね。
泣きのミディアムバラード。
切なく哀愁漂うメロディが終了して後でスタートする、このアルバム随一のハードロックナンバーにして、シングル曲の「さよなら傷だらけの日々よ」の構成は見事とか言いようがありません。
「ボス」は歌詞が面白い。
一国の総理大臣を風刺したような曲なのですが、想像すると当時の首相だったあの、か…あの方の顔しか思い浮かばないのです。
「ピルグリム」はB’zの王道バラードに切なさが凝縮された珠玉の1曲。
「ザ・マイスター」は仕事のやる気が出る曲です。
そんな名曲揃いのこのアルバムの中での1番のお気に入りは12曲目の「命名」
この曲はB’zの歴史上でも屈指の名曲です。
命の誕生を歌い上げる歌詞が身震いがするくらいに深くて。
「どんな想い、注ぎこみ、その命に名をつける?
花のように、鳥のように、美しく、しなやかに」
「思わぬ方向に転がる命
何もかも予定通り進みはしない
それでも小さな体、しっかり抱きしめてやれるかい?」
「その声は何よりも、あなたのことだけ求めてる」
小さい子供たちへ光を、明るい未来を、と歌い上げる曲は意外に多いと思いますが、この「命名」は子供たちを生み、育てていくであろう親に向けた歌だと思われます。
虐待などが原因で小さな子供たちが傷つき、時に命を落とすような痛ましいニュースを見る度に、この歌がリフレインするんですよ。
新しい命を産み、育てていく道で悩んだ時に是非、聴いてもらいたい一曲です。
で、文句一つないこのアルバムで唯一難点を挙げるなら、ラストに収録されている「ultra soul2011」
曲自体は文句なしに良いです。
なんと言っても原曲が名曲「ultra soul」
原曲が撃ち込み重視で作られたデジタルロックだったのに対して、今作は生音重視のバンドサウンドで作られたハードロックスタイル。
ライブで演奏されるスタイルに近いかな。
なので、この曲単体に関しては文句のっけどころはないのですが、「C’mon」というアルバムの1ピースとして聴くと、ちょっと浮いているといいますか。
おそらくはボーナストラック的な感じでラストに収録されているとは思いますが、「命名」で壮大かつ美しく終了した後で、オマケのように始まる「ultra soul」…
これがライブならいいと思うんですよ。
「命名」で一度締めて、アンコールに「ultra soul」。
これならベスト。
でも、今作「C’mon」の一枚の作品として考えると、そこにはちょっと入らないかなという、個人的な考えがありました。
今回はここまで!
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