男坂 天下泰平編第七話 金星の巻:天下泰平編最終回!っておいいィ!

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男坂〜昭和関ヶ原 仁義九兄弟〜 天下泰平編 第七話:金星の巻

金星の巻、ってヴィーナスとも呼ばれる明けの明星のことではありません。

きんせい、ではなく、きんぼし、ですね。

相撲で格上の力士相手に格下の力士が勝利した時なんかに用いられる用語です。

プロレスでも使われることあるのかな?

どーも、たけGです。

さて、天下泰平編【全七話】の第七話だから、今回が最終回です。

の、はずです。

北の神威に横浜のジュリー、萩の高杉に高知の堂本と、皆、全六〜八話で落としこんで(陥して?)きました。

単行本1巻縛りかな。

今回の鹿児島の南郷どん、前回ラストのがっぷり四つから、どう落とし込んで行かれるのか?

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やっぱりどこかが、なにかがおかしい構図のがっぷり四つの姿勢からスタート。

大人と子供どころではありませんね。

でも、ケンシロウとハート様が相撲をとったらこんな構図になるのでしょうか。

端から見たら、南郷どん、片手でひょいっと持ち上げられそうな体格差なんですけどね、ここは仁義がずいずいずいっと押し込んでいっているようです。

でもさすがにこの体格差を持つ南郷どん、素人考えでもたどり着くぐらいなので、仁義のまわしをとって、つり上げます。

そこで走る衝撃!

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な、なにい!?

出ました少年マンガのお決まりセリフ、なにぃ!?

そして走る電流。

仁義の小さな体をつり上げた南郷どんに衝撃が走り、南郷どん、仁義を放り出さずにそのまま地へ降ろします。

「仁義どん、体重は?」

と南郷どんが問うと、仁義は60kgくらいと答える。

南郷どんは、それが何10tもの重さに感じたといい、仁義の体が鋼鉄のようにも感じたと言いますが、仁義曰く、そう思うのは南郷の腕力が足りていないからだと。

そしてまた、がっぷり四つのまま南郷どんをじわりじわりと押し始める仁義。

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すでに真ん中よりもかなり押されていっている南郷どん。

っていうか、それよりですね、僕もそこまで相撲に詳しいわけではないのですが、南郷どんの体のサイズに対し、土俵がでかくないですか?

実際の相撲中継見る限りではここまでのスペースはないような気もするんですけども。

そんな些事はさておいて、このままいくと南郷どんが全力を出してしまうと、桐野が心配しております。

ですが、仁義の狙いはまさしくそこにあり、南郷の全力はいかほどなのでしょうか?

押してダメなら引いてみる、吊り上げてダメなら押しつぶす、とばかりに南郷どん、「チェストー!」の掛け声とともに仁義を押しつぶします。

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腕力だけでなく、体重をももって仁義の小さな体を押しつぶす南郷どん。

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富樫虎丸、もとい闘吉ウルフ&ジュリーの仁義軍団の解説の通り、さすがにこれはやられたか?

地についてしまったか仁義の親分。

しかし、そこは南郷どんの副将、桐野が見抜いた通り、仁義はまだ体を残しており、土俵も割ってませんでした。

更にその押しつぶされた姿勢から立て直して、再びがっぷり四つの姿勢に。

その仁義の強靭ぶりに南郷どん、圧倒されますが、仁義曰く、それは南郷が全力を出していないからだと。

過去に少女を傷つけてしまったことから、相手にケガをさせまいと配慮しながら力をセーブしているからであって、それではオレは倒せねぇ!と南郷どんを追い込みます。

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がっぷり四つから頭突きの連打とはなんて器用な、と思う前に、南郷どんの胸というより、南郷どんの南郷クンにいっちゃってませんかね、この図。

って言うよりも南郷どん、

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仁義に言われるほど配慮してないよね。

ケガさせてるよね。

頭から落ちてピクッピクッですよ。

ともあれ南郷どん、仁義に追い込まれて問います。

何故そんなに本気を出させたいのか。

仁義は答えます。

日本を守るためにアンタの本当の力を知りたいと。

そうでした。

時々忘れそうになりますが、仁義が日本全国ケンカをして回っているのは、世界のワルのジュニアハイスクールスチューデントたちが日本侵略を狙っていたんでしたっけ。

そんな仁義の男気に応えてか、遂に南郷どん、

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チェストォーーーーーーーーッ!

の掛け声一発。

仁義はドロンジョ一味のごとく空に飛ばされて、その威力は

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木々をなぎ倒してしまうほど!

先の三下大学生の時には、木の幹にめり込んだものの倒れるまでには至らず。

これが!

これが南郷どんの真のパワー!

そうか!南郷どんが配慮したのは人ではなく、木々をケガさせない(倒木させない)ために力をセーブしてたってこと…

って、んなワケあるかい!

木々が倒れようが倒れまいが、ケガしてますって絶対。

そんな言ってもしょうがないツッコミどころはさておいて、飛ばされ、昏倒した仁義の3敗目かと思いきや、南郷どんは痛めた胸を抑えながら、

「おいどんの負けでごわす」

その理由とは…

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ですよねー。

相撲勝負ってとこから大体はついてた予想だけど。

これにて第七話終了!

つまりは天下泰平編完結!

じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

って、いやいやいや、終わってないし!

しっかりEpilogue同時配信中とか書いているし!

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男坂 〜昭和関ヶ原 仁義九兄弟〜 天下泰平編【最終回】 Epilogue

オイィィィィィィィ!!

なんだよEpilogueって!

全七回違うだろぉぉぉぉ!

ページ少ないから全七回とは別だって?

第一回の前に、Prologueもやってんじゃないですかぁぁぁ!

合わせたら全八回で行けるじゃないですかぁぁぁぁ。

もう、まとめきれないなら単行本1巻分の縛り、やめましょうよ。

もうちょっと伸び伸び描けていたなら、もっと盛り上がった気がしますよ、この回。

やっぱりね、この天下泰平編が最後までイマイチ盛り上がらなかったのは、南郷どんを上手く描けてなかったからなんだと思うわけですよ。

仁義が南郷に対し、全力を出さなければオレには勝てない!

過去の傷を引きずって、相手にケガさせまいと力を抑えているアンタはただのデブだ!

とか言ってもですね、南郷どんの力のセーブ具合がイマイチ伝わらんのですよ。

おいどんはケンカはしもはん。

相撲で稽古をつけるならよかです。

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ドッカァッ!

いや、説得力ないですって。

はたきこみで土つかせたり、軽い上手投げで土俵を割らせてニコッ、ぐらいで、どんな相手でもいなしてしまうくらいが良かったと思うんですよ。

で、仁義相手にも軽く押し出したり、背中つかせたりしようとするも、仁義はなにをやっても地につかない。

力押しで土俵外に押し出そうともかわされてしまい、どんな強者をも土俵を割らせてきたのに、こんなに小さい仁義はなぜかわせるのか。

焦り始める南郷どんへ、力を抑え、ケガをさせない相撲をしている間はオレには勝てない、ケンカも相撲も男と男の一対一の勝負、命を賭けて臨んでいるこのオレに、ケガどころか殺すつもりで来ないとオレは倒せねぇぞ!

そして遂に全力を解放する南郷どん!

…くらいだったら、南郷どんの魅力も上がったと思うんですけどねぇ。

心を閉ざした南郷どんが仁義のオナラ連発で吹き出してしまったところでイヤな予感はしていたんですが。

車田作品の面白さって、どんなに画力が落ちても、どんなにツッコミどころが多くても、見開き一発の勢いで全てを解決してしまう天然の天才肌なところにあると思うんですよ。

ところが、今回は大きな器を持つ人物同士の心の駆け引きを書こうとして上手くいかず、頼みの綱の押しの勢いが逆に南郷どんのキャラクターにとってマイナスに働いてしまった感じでしょうか。

っていいますかね、やっぱり男坂の方向性と車田マンガの良さの噛み合わなさが今回出てしまったというか。

これは衝撃の未完で終わった旧章から言えることですが、車田作品としての魅力が他作品と比べて非常に弱い。

車田御大が敬愛する、本宮ひろ志先生の「男一匹ガキ大将」のような番長マンガを描きたい(描きたかった)のでしょうが、同じ方法論でのどつき合いマンガにしても車田マンガの魅力を出しきれていないんですよ。

世界のワルたちが日本を侵略しようとしていて、そのために日本の不良、硬派たちを仲間にしていって立ち向かおうとするストーリー。

これだけでも他の番長マンガとは一線を画す荒唐無稽さなのですが、車田マンガの荒唐無稽さって、そんなもんじゃないんですよ。

熱血ボクシングマンガが、コークスクリューブローで人が一回転して会場外まで吹っ飛んでいき、しまいには理屈無用の必殺ブローが飛び交うトンデモボクシングマンガになった「リングにかけろ」

学園モノの忍者マンガが、忍術どころか超能力合戦になり、神話の時代の聖剣を巡って宇宙まで飛び出した「風魔の小次郎」

そして、最初っから荒唐無稽さを全面に出して大ヒットした「聖闘士星矢」

ストーリーや人物描写など2の次で、勢いだけで全てを納得させるのが車田マンガなんですよ。

「男坂」も車田マンガの法則に倣って、必殺技が飛び交い、世界どころか宇宙まで巻き込むトンデモ番長マンガだったなら、未完に終わらなかったのかも…しれない。(いや無理か)

シカゴ軍団のフレイザーが「ミッドナイト・スペシャル!」とか放った時には「来た来た来たーーーー!」とか、子供ゴコロに思ってしまったことを思い出します。

その後しばらくして、伝説の「未完」になっちゃったわけですが…

まぁ、それでも少し控えめでも車田テイストが炸裂して、勢いだけで登り切ろうとするこの「男坂」が好きで、新章始まっても追いかけてはいるんですけどね。

前回の「鯨海乙女編」で少し挫けそうになり、今回の「天下泰平編」でいよいよ脱落しそうになりましたが、どうにも放
っておけないツッコミどころの数々でなんとかついてこれました。

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南郷どんも仁義の太陽のような人柄にあてられたようです。

うーん、ただやっぱりここまでに至った経緯になんとも説得力がなさすぎというか。

南郷どんの心の傷のもとだった少女も手術を受け、松葉杖もとれて全快に向かっているのだとか…

それも仁義どんという太陽が溶かしていったのかもしれないだとか…

勢いにもほどがあるから!

その少女の手術がどうたらとか、なんにも仁義に関わってないから!

せめて仁義がその少女とふれあい、手術を恐れる少女に勇気を与えたなんてエピソードが挟まれていたのなら、南郷どんの閉ざしたこころが開かれるのも納得いったかもしれないし。

やっぱり最初から話数を縛って描くのはやめましょうよ先生!

しっかりエピソード描き切ってくださいよ!

仁義の太陽のような男ってのも周囲が言っているだけで、全然響いてこないですよ!

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そして助けた小鳥に別れを告げて、仁義は鹿児島をあとに。

小鳥のことなんて忘れてたから!

そこを小鳥じゃなくて、その南郷と関わりのある少女にすべきだったんだよ!

なんか終始ツッコミで終わってしまった天下泰平編。

キン肉マンとは違う方向でドキドキさせられます。

昭和関ヶ原 仁義九兄弟  次章に続く‼︎

さて、西の三傑を落として(?)これにて九兄弟の候補は、

1 大将、菊川仁義   

2 東京の黒田闘吉  

3 赤城のウルフ   

4 会津の梓蘭丸   

5 北の帝王、神威剣

6 横浜のジュリー  

7 萩の高杉狂介  

8 土佐の堂本良子

9 鹿児島の南郷大作

で、あれ?9人揃ってる?

武島は?

武島将は入ってこない?

リンかけでいう剣崎、星矢でいう一輝兄さんポジションだと思っていた武島将は兄弟にはならない?

世界を相手にするときは、両雄並び立つ感じかな?

もしくは仁義九兄弟ってことだから、仁義と九人の兄弟分みたいな感じかな?

ともあれ、新章に入って全く顔を出さず、配下のヘタレっぷりばっかりが目立つ武島将が、次章でついに出てくるのか?

はたまた、新たな展開が?

再開したら、またツッコミながら追いかけたいと思います!

またまた再開に気づかないパターンもあるやもしれませんが。

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