PSP「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 完醒」リアルに、おろ?を連発出来るゲームでござる。

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どーも、たけGでござる。

「るろうに剣心 北海道編」巻之一が無事に発売され、最初のうちは不安もありましたが、読み通してその不安は杞憂であったことに安堵。

非常に楽しむことが出来た僕の中に、るろ剣熱が燐火を上げて燃えあがりました。

旧章のコミックスを読み返そうと思ったのですが、終盤の人誅編あたりの巻が友人宅へ出張中だということを思い出したとともに、随分前にとあるゲームを買っていた事を思い出しました。

そのゲームと言うのがPSP「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 完醒 – 

近くのショップのセールにて、確か980円くらいだったかなぁ、例によって買ってからしばらく積んだままだったんですけど。

「るろうに剣心」のゲームで、まず思い出すのはPSの「るろうに剣心 維新激闘編」

るろうに剣心 維新激闘編

前川道場に出稽古に行くような気分で友人の家に出向き、遊ばせてもらったのですが、これがまた出来の悪い「ソウルエッジ」のようなゲームと言えばわかりやすいでしょうか。

「るろうに剣心」のゲームなのに技を出しても「龍槌閃!」など技名を叫ばずにコマンド入力しても「はっ!」「とあっ!」とか言うのみで、これは本当に「るろ剣」のゲームを遊んでいるのでいるのだろうかという錯覚を起こしてしまうようなゲームだったことを覚えています。

「るろ剣」の名を冠していなければ、別にクソゲーでもなく普通に遊べはする格闘ゲームであったとも覚えているんですけどね。

その後、RPGも出ていますが未プレイ。

るろうに剣心 十勇士陰謀編

なかなか良く出来たストーリーのゲームだと聞き及んでいるんですけどね。

別の某サムライRPGをプレイしたことが一因しているかな…

PS2でも忘れた頃に出ていましたが、特に食指が動かずにスルーしちゃってます。

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 炎上!京都輪廻(特典無し)

結局は「維新激闘編」以降、「るろ剣」ゲームとは袂をわかち、流浪人として別のジャンルのゲームなどに流れてきたのですが、拙者も少々旅に疲れた。

ここらで少し足を休めて、20年ぶりほどにまみえる、るろ剣ゲーム「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 完醒 – 

最近はどうにも最新ゲーム機Nintendo Switchよりも稼働率が上がっているのではと思われるPSPにソフトをセットして遊んでみるでござる。

ジャンルは対戦格闘ゲーム。

「維新激闘編」と同じかぁ。

「るろ剣」のゲームなら格ゲーが一番しっくり来るとは思うのですが、それでも、なんだか悪い予感がするのう…

オープニングムービーはT.M.Revolutionの「HEART OF SWORD〜夜明け前〜」

これは、わかっているチョイスでござるな!

アニメ版「るろ剣」の主題歌はジュディマリの「そばかす」やイエモンの「TACTICS」、SIAM SHADEの「1/3の純情な感情」など名曲揃いなのですが、代表的なものを1曲!と問われれば、僕は「HEART OF SWORD」を挙げます。

数年前にアニマックスで「るろ剣」を見た時に、京都編もクライマックスだったのにエンディング曲でL’Arc~en~Cielの「the Fourth Avenue Café」が流れた時には軽い違和感を感じました。

誤解なきように言っておきますが、ラルクの「the Fourth Avenue Café」は非常に名曲で、個人的にはラルクの曲の中でも「アネモネ」と並んで1,2を争うくらいに好きな一曲です。

元々京都編のエンディング曲として起用されており、「るろ剣」のイメージにも非常にピッタリの曲で、それではなぜ、この曲に違和感を感じたのかというとですね。

リアルタイムのアニメ放映当時、ラルクの当時のメンバーの1人が、左之助からブン殴られてしまいそうな問題を起こしてしまってバンドの活動も自粛、合わせてこの曲の起用も見送られて僅か4話しかエンディングで流れなかった悲しい事実があるのですよ。

で、その後どうなったかと、京都編の前のシーズンで流れていた「HEART OF SWORD」が再び採用され、京都編を彩ることとなり、2シーズンに渡って流れたため、「るろ剣」と言えば「HEART OF SWORD〜夜明け前〜」というイメージが1番に来るようになったんですよねぇ。

アニマックスでひさびさにエンディングを見た時に、明治の東京をバックに流れる「the Fourth Avenue Café」もとっても絵的に合っているとは思ったたんですが、剣心と齋藤がやり合うシーンとなると、やっぱり「HEART OF SWORD」の方を聴きたいなぁと思ったもんです。

「るろ剣」ソング談義に脱線しそうなので、この辺で止めておいて…

そんなわけで、オープニングは合格点、でも肝心なのはゲームですね。

モードは結構いろいろありますなぁ。

とりあえず、ストーリーモードにあたる「新明治剣客浪漫譚」で遊んでみるとしましょうか。

ストーリーモードということでプレイヤーキャラは当然、剣心。

どうせなら剣心になりきって進んでみるでござる。

初戦の対戦相手は…

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おろろ、薫殿でござるか!?

確かに原作の冒頭で薫殿とは一悶着あったでござるが、2本勝負しっかり対戦するような戦いをした記憶はないでござるが…

もしくはこのゲームはキネマ版の方のゲーム化でござろうか?

とは言え、ここは剣士と剣士が向かい合う戦いの場。

薫殿相手であっても手を抜いては、神谷活心流師範代に対して失礼でござる。

龍槌閃、龍翔閃、土龍閃と、飛天御剣流の剣技を尽くして薫殿を2本とも打倒したでござる。

対戦後は圧勝したにも関わらずに結局、原作通りの薫殿に木刀を突きつけられる展開になり、どんなクロノス・チェンジ?みたいな理不尽極まりない展開になったでござるよ。

これはPSソフト「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のシャアモードでアムロのνガンダムを撃墜したにも関わらず、次の展開のデモでは結局シャアの脱出ポッドがアムロのνガンダムにアクシズへ押し付けられていた時に感じた理不尽さに通じるものがあるでござるな。

な、なんだか猛烈に悪い予感がするなか、第2戦の相手は斬馬刀の左之助こと、斬左でござった。

背景に比留間兄弟がいるでござるが、初戦の相手は薫殿ではなく比留間弟で良かったのではござらぬか?

まぁプレイヤーキャラにおらぬようなので、そこは仕方がないでござるか。

左之にも問題なく勝利。

続けて刃衛と対戦。

ストーリーは宗次郎の縮地のように非常に駆け足で進んでいき、「るろ剣」を知らない御仁だと全然わけわからず、ついていけないような展開が続いくのでござる。

まぁ、「るろ剣」を知らない御仁がこんなゲームを手に取ることもないと思うでござるが。

刃衛戦に続いては般若と対戦。

癋見やひょっとこをすっ飛ばし、般若との遭遇戦もないまま、いきなり観柳邸での対戦でござるが、

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「…驚いたでござるな」

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「お前ほどの使い手が一番手でござるか!」

その前に、このゲームの流れだけで考えると初対面なのに、そんなお互い面識のあるようなやり取りをされて、そっちの方が驚きでござるよ!

「るろうに剣心」を読んだことのない御仁が、このゲームを遊んだらその説明不足の展開に置いてけぼりに…

まぁ、「るろ剣」を知らない御仁がこんなゲームを手に取ることもないと思うでござるが。

そして式尉もすっ飛ばして隠密御庭番衆御頭、四乃森蒼紫との対戦でござるが…おろ?

なにか蒼紫の立ち姿に強烈な違和感を感じるでござる。

対戦中、蒼紫をよくよく見てみると…

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両手に小太刀。

つまり…


小太刀二刀流!

ってか、なんで蒼紫が観柳邸の時点で小太刀二刀流になってんだぁぁぁぁ!

それに加えて、なんで奥義で回天剣舞・六連を使ってくるんだぁぁぁぁ!!

蒼紫が小太刀二刀流に開眼するのは剣心と戦い、敗れたあと。

その上で小太二刀を用いての回天剣舞・六連を会得したはず。

小太刀二刀流を最初に披露した相手も剣心ではなく、志々雄配下の阿武隈四入道で、観柳邸で剣心と戦った時は小太刀は一刀のみの、もう片方の手では拳法による拳撃を繰り出していましたよね。

これじゃベジータが地球に初めてナッパとともに来襲した時には既に超サイヤ人になっていて、ギャリック砲ではなく、ファイナルフラッシュを撃ってくるようなもんじゃないですか!

それじゃあなんですか?ここで剣心に敗れた蒼紫は修行して小太刀三刀流に開眼して、もう一本を口にくわえたりするんですか?

小太刀二刀流陰陽撥止をもって、ガトリングガンを構える観柳だって倒せたかもしれないでしょうが!

あ・・・

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おろろ?

と、なりきり剣心がぶっ飛んでしまうほどの衝撃。

言うまでもなく、悪い意味での衝撃。

超神速の抜刀術並みに、いや、むしろキング・クリムゾン並に時間をすっ飛ばして進んでいくストーリー展開は原作付きのゲームにはありがちな展開なのでまだいいですが、このありえないシチュエーションはどうにかならなかったのでしょうか?

ゲームだからの一言じゃすまないですよ。

蒼紫の小太刀二刀流は、剣心に敗れたあと、自分の盾となって散っていった御庭番衆の4人に“最強”と言う名の華を捧げるべく、剣心と再戦し、勝つために編み出した闘法であり、回天剣舞・六連という奥義なわけです。

どちらもこの観柳邸の時点で使えちゃおかしいんですよ。

あと、この蒼紫戦のデモで薫殿が同じ場にいたのですが、これはどうだったかなー。

原作マンガでは間違いなく薫殿は神谷道場で帰りを待つ役割だったのですが、アニメでは観柳邸に一緒に来たんでしたっけ?

ここのとこはアニメ版の記憶が定かでないので、ツッコミはやめておきますが、蒼紫はアニメ版でもこの時点で小太刀二刀流は使っていなかったはずです。

違和感はこのあとも続きましたよ!

このあとの雷十太戦、幕末での沖田総司戦、斎藤一戦を経て、次の対戦場面は神谷道場。

斎藤が初登場し、不在の剣心への挨拶代わりに左之助を倒す場面。

ここはデモではなく、そのまま左之助と斎藤の対戦になるわけですが、

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左之助が斬馬刀持っとるー!

まさかの斬馬刀の左之助、斬左じゃないですか!

るろ剣の読者なら言うまでもなく、斬馬刀は初期に剣心に折られて以来使われることなく、人誅編での神谷道場での戦いまで登場していません。

左之助はむしろ斬馬刀無しで戦うことの方が圧倒的に多かったのですが、なぜに斬馬刀持ってる方がデフォルトになっているのですか。

常に小太刀二刀流の蒼紫と違い、✕ボタンを押して斬馬刀を手放すことで原作通りの徒手空拳で戦うことも出来ますが、元よりそんな戦い方じゃないから!

そして、そんな戦闘スタイルに加えて、奥義が二重の極みをぶっ飛ばしての三重の極み。

二重の極み自体、ここで斎藤に敗れて更なる強さを求めた左之助が安慈に出会って命をかけた修行の末に会得した技。

そして三重の極みは、その後の安慈との決戦の最中に左之助がギリギリの中で編み出した奥義で、あって、この斎藤戦で使えていいものではないんです。

そして、斬馬刀や三重の極みを駆使して斎藤を倒しても、その後のデモでは原作通りに左之助が斎藤から「寝ていろ」と叩き伏せられるシーンへつながるPS版「逆シャア」状態。

直前には倒れた斎藤を前に左之助が勝ちセリフを決めていただけに、あまりにもシュールな展開。

その後もその後で、葵屋の前で戦う比古と戦う不二とか。

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初遭遇。

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「重たい鎧に隠れたままなら、次は死ぬぜ?」

鎧を外して、全力で戦ってみなYo!

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「お前が全力を出しても倒せない男がここにいるんだぜ!」

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不二:「おおおおおおおおおおおおおおおおおお‼︎」

外した!これは不二、その身にまとったエヴァの鎧を脱ぎましたね!

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脱いでねぇぇぇぇぇぇぇ!

そのままやないか!

比古が原作通りに、鎧を脱いで本気を出せと言っているのに、それを無視か!という展開になってます。

たて続いてのこんな展開なので気持ちはかなりゲンナリ。

かと思えば、剣心自身は比古から奥義伝授を受けるまで、九頭龍閃と天翔龍閃は使用出来ないという、なんだそのこだわりは!

原作再現が出来ないのなら、半端にストーリーモードなんてつけるのではなく、原作ではありえない夢の対戦を楽しめる純粋な格闘ゲームにした方が良かったのでは?

ゲーム自体は3Dグラフィックがベースではありますが、軸移動等はない基本2D格闘ゲームになっています。

はじめ!の声がかかるまで、キャラを動かせる斬九郎無双剣仕様。

ですが、ゲームは斬サムのような鬼畜な難易度ではなく、むしろヌルい。

サクサク進めることが出来ますが、格闘ゲームが苦手な原作ファンでも楽しめる仕様ということで、これはこれで良いのではないでしょうか。

技もかなり簡単に繋がり、必殺技も簡単に繋がっていきます。

上手くいきゃ永久コンボに近いことも出来るので、龍翔閃→龍槌閃→龍巻閃から奥義ゲージが溜まっていれば九頭龍閃なんて、志々雄戦の再現のようなことも出来ます。

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原作通りの龍槌閃→龍翔閃はちょっと使いづらいかな。

これはこれで楽しいのですが、キャラバランスは非常に悪い。

左之助なんて、斬馬刀を適当に振るっておけば斎藤にだって楽勝でしたが、リーチの短い翁は非常に使いづらく、蒼紫との対戦はかなりの無理ゲーでした。

原作通りに翁が負けるとゲームオーバー。

何故か勝たなきゃいけません。

この翁が本当に使いづらくて弱くって。

何度もゲームオーバーしては再挑戦を繰り返して、ようやく勝ち、倒れ伏す蒼紫を前に勝ちポーズを決める翁。

しかしその直後のデモでは結局、回天剣舞・六連を喰らって翁は散るの巻。


ナメてんのかぁぁぁぁぁ!!

翁が負けで良かったんじゃねえかあぁぁぁぁ!

何回コンティニューしたと思ってんだあぁぁぁぁ!

if展開も準備できないのなら、普通にデモバトルにすればよかったじゃねぇかあぁぁぁぁ!!

ああ、ストーリーモードやってたら心臓に悪い。

ゲームなんだから、それくらい目をつぶればいいじゃないかと言われるかもしれませんが、目をつぶっても宇水のように心眼で見逃せないアラがいっぱい見えてしまうんですよねえ。

そう、ゲーム、ゲームなんだからで割り切ろう!

これはキャラゲー。

原作ではありえない組み合わせで戦えば、原作にはない掛け合いも楽しめるのでは?

原作再現をする気のないストーリーモードを離れ、CPU対戦モードを選択。

飛天御剣流の使い手と戦ってみたかったと言っていた蝙也を選んで、剣心と対戦。

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「これはまた、奇妙な格好でござるな」

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「闘いたかったぞ!飛天御剣流の使い手よ!」

…これだけ。

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決してつまんなくはないけど、なんか物足りない。

一戦したら終了で、その都度対戦相手を選びなおす流れで、連戦できるわけではないので、正直気持ちが盛り上がらない。

シンプルに普通の格闘ゲームの1人用のモードとか、天下一武道会モードみたいなのがあってもよかったと思うけどなぁ。

格闘ゲームとしてみると、必殺技の繋がりなんかは面白くもあるんですが、キャラの動きが重いというか、どうにももっさりしているし、ゲームスピードも遅いもんだから非常にテンポが悪い。

奥義はいわゆるデモ必殺技なのですが、発動した方だけが勝手にしゃべって踊るように動くのみで、受けた方のやられっぷりの描写はまったくなく、一度見れば充分のシロモノなのですが、何回見ても長い上に飛ばせないので、これがまたテンポの悪さに拍車をかけてます。

1人でしか遊んでないから何とも言えないけど、これは対人戦は盛り上がるのかなあ。

「サムスピ零」の“無の境地”のようなシステム、“神速之刻”もあって、和月先生が愛してやまないサムスピシリーズのようなゲームなんですが、言うなれば「あまり出来のよろしくないサムライスピリッツ」といったところでしょうか。

決してクソゲーなわけではなく、遊べないわけではないんですけどね。

僕のように「るろ剣」好きすぎて、ネオジオCDZ…いやいや、PSPと一緒にコミックスを棺桶の中に持っていきたいぐらいのファンだと、よく原作付きのゲームのレビューにある「ファンなら楽しめる」とはとても言えないツッコミどころ満載のゲームですが、心の広いファンの方なら、「追憶編」や「星霜編」、「維新志士たちの鎮魂歌」に、悪名高い「新京都編」まで含む、アニメ「るろうに剣心」のデータベースとして重宝できるかもしれません。

なんだかんだと、そこそこは楽しませてもらいましたしね。(あくまでもそこそこでござるが)

龍翔閃→龍槌閃→龍巻閃とつながっていった時は、すごく楽しかった。

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拙者は流浪人。

また、(別のゲームに)流れるでござる…

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 完醒 - PSP

バンダイナムコエンターテインメント
2012-08-30


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