Amazonプライム・ビデオで久しぶりに「さらばあぶない刑事」を見ました。
「あぶない刑事」、通称「あぶ刑事」は、僕と同じ昭和40年代生まれのアラフィフ世代にとっては、これが1番の刑事ドラマだ!という方も多いのではないでしょうか。
僕らより少し上の方々なら「太陽にほえろ」であり「西部警察」、少しコアな人なら「特捜最前線」といったところでしょうか。
少し下の方々なら「踊る大捜査線」、今の時代ならやっぱり「相棒」でしょうかね。
でも、僕ら世代なら「あぶ刑事」がまず真っ先に挙がると思いますが、どうでしょう。
テレビシリーズ2回、劇場版7作に、テレビスペシャル1回、これだけ愛された刑事ドラマは他にはないのではないでしょうか。
中学生の頃にテレビで初めて見て以来、タカとユージは常に僕にとって憧れの大人でした。
中学生、高校生の頃にマンガやアニメの中の年上だったヒーローたちは僕が歳を重ねるにつれ、同年代になり、気がつけば彼らはいつの間にか僕よりも年下になっていったのです。
ですが、タカとユージは違いました。
昭和の終わりにはじまった「あぶない刑事」は平成のはじめにいったん映画「もっともあぶない刑事」をもって幕を閉じました。
ですが、タカとユージの2人が、永遠に歳をとらない懐かしのヒーローとならなかったのは、平成の時代に幾度となく新作が発表され、その都度、その時の年齢なりのカッコいい年上の男性としてあり続けたからでしょう。
そして、「さらばあぶない刑事」でタカとユージの2人は僕から見て年上のカッコいい大人のまま、定年退職を迎えました。
白髪混じりになってもカッコよく、憧れの2人。
映画の内容はこれが「あぶない刑事」だとはっきり言える内容。
よく、「あぶない刑事」の劇場版は、第1作が1番の名作だと言われることが多く、僕もそう思うのですが、それは後の作品が「ジョーズ」シリーズのように回を重ねるごとに段々と駄作になっていったようなわけではなく、その第1作にして「あぶない刑事」劇場版のスタイルが完成していたからなんですね。
その後、第2作の「またまたあぶない刑事」から、最新作にして最終作の「さらばあぶない刑事」まで、対決する組織や敵方の悪役、物語の重要となる劇場版のみのヒロインなど、作品作品で違いはありますが、作品そのものの流れ、起承転結に関しては概ねどれも同じなんです。
まさに永遠のワンパターン。
ですが、それをまたかと呆れさせるようなものではなく、それがないと「あぶない刑事」じゃないと言われるような極上のワンパターンなんですね。
「さらば〜」でも、タカとユージは手帳と拳銃を没収され、ユージは還暦にも関わらず「ランニングショット」をバックに疾走し、タカも相変わらずどこから調達してきたのかわからないハーレーに跨ってショットガンをぶっ放します。
年齢を重ね、白髪やシワが目立つようなお姿になっても、2人のカッコ良さは中学生の時に初めて見た時のまま。
カッコいい憧れの大人のまま、タカとユージの2人は平成の時代を駆け抜けて行きました。
去り際もまたカッコよく、そしてどこかお茶目なのもあの時のまま。
2人が薫に追われ、ジャンプしたままエンドロール。
この演出は良かったなぁ。
テレビ版の埠頭を走る2人の映像と交互に、過去作の名場面が流れます。
今は亡き中条静夫さん演じる近藤課長もそこにはいます。
今は出世して2人の上司になってしまったトオルが、トロい動物と言われていた頃の若かりし姿もあります。
それはまさに、懐かしのあの頃。
しかし「あぶない刑事」は思い出になることはなく、常にその時代時代の姿を見せてくれました。
平成が終わりに差し掛かった時、2人は天職だった刑事を定年退職。
殉職して涙涙で終わるのではなく、最後はそれでもやっぱり、いつもの「あぶない刑事」。
あの頃に憧れた姿のまま、2人は平成という時代を走り抜け、僕らにカッコいい大人の背中を見せたまま、去っていったのでした。
あの頃、学生だった僕が憧れた2人の男。
年齢を重ねてもカッコいいまま定年していった2人。
やがて僕も定年を迎える年齢が見えてきました。
その時は、僕も2人のようにカッコよく定年を迎え、第2の人生を歩みことが出来るのでしょうか。
これからの令和の時代をどう歩いて行くかによるでしょうね。
そして、一方で今後もまた2人が「やっぱりあぶない元刑事」みたいな感じで戻ってきてくれて、定年した後もカッコいい姿を見せてくれたなら、それはそれで嬉しいですね。
平成最後の記事を書こう!と思い、書き始めた今回の話。
ま、それも、方向性の定まらないこのブログっぽくてまた良しかなと思ってのことなんですけど。
今日で平成は終わり、明日からは新しい時代、令和の幕開け。
タカとユージのようにはなれないけれど、少しでもカッコよく定年を迎えることができるよう、これからも頑張っていきたいと思います。
さらば平成。
そして、ようこそ令和。
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