B’z「NEW LOVE」 最新にして不変のB’z、未だ見ぬゴールに向けた再疾走。

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今年1年聴き続けたこのアルバムについて、今更ながら振り返ってみようかな。

どーも、たけGです。

B’zの最新アルバム「NEW LOVE」

アナログレコード版・・・が、欲しかった、欲しかったのですが、その前にレコードプレイヤーを持っていないので、今回は断念。

いずれプレイヤーを購入したら、改めて「EPIC DAY」と一緒に購入しようと思っております。

ではオリジナルTシャツ付きの限定版を買ったのかと言えば、これが発売日の仕事帰りに寄ったTSUTAYAでは売り切れておりまして。

予約しておきゃ良かった!とも思ったけど後の祭り。

足を伸ばしてタワレコかHMVに行ってみようかとも思ったのですが、そこでも売り切れてるかもしれないし、何よりも早く聴きたいし、

迷わず通常版を購入しました。

フリーサイズのTシャツなんて小さくて着れないしな!

ま、負け惜しみなんかじゃ、ないんだからねっ!

とかいいつつ、令和元年12月現在、ちょっぴり後悔しています。

もっと探し回っておけばよかった…

と、言うわけで、通常盤のCDを購入したんですよ。

いわゆる普通のCD用プラスチックケースに入ったCD。

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他にブックレットもついていない、このタイプのCDをB’zのアルバムで購入したのはいつ以来だろうか。

振り返って、新しい順から購入してきたB’zのアルバムを見返していくと、カバーもついてないドノーマルなプラスチックケースのアルバムを最後に買っているのは、遅れて買った3rdアルバム「BREAK THROUGH」以来でした。

いや、そう考えると逆に新鮮だなぁ。

さて、このB’zの最新アルバム「NEW LOVE」

宇宙飛行士2人(これって松本さんと稲葉さん?)が地球をバックに写っているジャケ写なんて、一見ポルノグラフィティか!って思っちゃうぐらいの従来のB’zっぽくないですし、「NEW LOVE」なんてアルバム名もちょっとB’zらしくない。

パッケージの曲名などに使われているフォントもポップでどこかB’zらしくない。

パッと見の第一印象として、B’z特有の「乾いた」感じがないんですよねぇ。

前作「DINOSAUR」で時代の進化に伴わず、独自の変わらない進化っぷりを見せつけたB’zが、今作では時代の流れに歩み寄って誰にも聴きやすい音楽性を聴かせてくれるのでしょうか。

CMソングとして先行して流れていた「マジェスティック」はまさにファン以外でも聴きやすそうな、B’zとしては新しい形のバラード曲ですし、10年以上B’zのバックを支え続けたサポートメンバーを一新したということもあり、B’zの新しい側面を見せてくれるのかな?

アルバムを聴く前にイメージした想像では、そんな感じでした。

前作「ELEVEN」までの流れから一転して音作りが軽く、ポップ寄りになった「GREEN」のようなアルバム。

そんなアルバムかもしれないと想像しながら購入後、家に帰るのも待ちきれずに車の中でCDを聴き始めました。

この後に書く感想は、あくまでも個人的な感想であり、印象であったりします。

1曲目に流れ始める「マイニューラブ」

松本さんのギターとドラムでスタートする渇いたハードロックサウンド。

うん、B’zだ。

間違いなくこれがB’zだ。

イメージとしては「EPIC DAY」収録の1曲目「Las Vegas」に近いかな。

稲葉さんのボーカルと松本さんのギターが交差する不変のB’z流ハードロックサウンド。

でも、よくよく何度も聴いていけば、B’zの2人が奏でる重要なファクターを支えるバックのメロディーラインにこれまでと違う音のピースを聴きとれます。

30周年を過ぎて魅せてくれるB’zの新しい姿。

「NEW B’z」(声に出して読むと洗剤の名前だな…)

それはB’zの軸となる不変の姿勢はそのままに構成するピースを一新して臨む新しい世代のB’zサウンドということなのかもしれません。

前作までのB’zサウンドが、長い距離を走り続けて、強く大地を踏みこみ一直線に駆け抜ける骨太の音の構成だったようなイメージに比べ、今作はまだ軽やかなステップも出来そうな、走り始めの疾走感にも似たイメージを感じます。

マラソンランナーがゴールまで走り抜けた後で、自身が走り抜けてきた軌跡を振り返り、自身のあるべき姿を再確認したのが前作「DINOSAUR」。

新たなゴールを目指して再び走り始めたのが今作「NEW LOVE」という印象を受けました。

走り始めるランナーを支えるコーチをはじめたとしたサポートスタッフを一新するかのように、サポートメンバーを一新して臨んだ今作。

「B’z」は大所帯のバンドではなく、あくまで2人。

構成するピースによってその疾走する姿は様々に変化する。

そう考えると、B’zはあくまで2人であるということを改めて意識して制作された「LOOSE」に通じるものがあるのかもしれません。

かといって、前作までのB’zをリセットして臨んだとしても核となる2人は不変なので、根本的なB’zサウンドに変化はなく、ファンなら常に安心して聴くことができます。

「マイニューラブ」を聴いた印象がまさにそれでした。

続く2曲目の「兵、走る」は今作において1番従来のB’zらしいロックナンバーと言えます。

ラグビー日本代表応援曲ということで、同じくスポーツ選手の応援ソングだった「RED」を彷彿とさせる、内から魂を鼓舞させるようなサウンドですが、より疾走感が増し、まさにB’zらしい1曲に仕上がってます。

このアルバムでは2番目に好きな曲。(1番は後述)

だったのですが、今では甲乙つけがたいかも。

ラグビーでバンバン流れていたせいかもしれません。

って言うか、シングル曲ではないのに、ここ近年のB’zの曲の中では大ヒットになってしまいました。

ここまで一般的に普及した曲って、「イチブトゼンブ」以来じゃないかな。

「ultra soul」、「イチブトゼンブ」、そして今作「兵、走る」と10年ごとの節目節目においてヒット曲を出すB’zってやっぱり凄いな!

歌詞もまた良いです。


「ゴールはここじゃない
 

  まだ終わりじゃない

   安住の地などない
  

  泣けど続く人生

   今日を生きるため
 

  明日を迎えるため
  

 誇り高きスピードでTRY!」

最初にこの曲を聴いた時には色々と仕事のことで悩んでいたのですが、すっごいパワーをもらいました。

安住の地などないけど、泣いたところで人生は続くわけですよ。

今日を生き、明日を迎えてまた走り続ける。

ほんと、稲葉さんの詞には毎回活力をもらっているような気がします。

稲葉さん、ずっとついていきます!

3曲目の「WOLF」は一転、B’zにしては珍しいメロディーライン。

ソウルやファンクの要素を取り入れた華やかなナンバーですが、B’zらしくないということはなく、ベースとなっているのはあくまでB’z王道メロディ。

織田裕二さん主演のドラマ主題歌ということもあってか、どこかバブル華やかりし90年代前半の香りがします。

イントロから派手でオシャレで、稲葉さんや松本さんも肩パットしていたような、あの頃を思い出しちゃうなぁ。

「RISKY」収録の「GIMME YOUR LOVE」や「VAMPIRE WOMAN」を思いだしちゃいますねぇ。

サビのラストで稲葉さんが吠える狼の吠え声シャウト。

ライブではめっちゃ盛り上がりそうですが、この瞬間だけ、ちょっと頭にMAN WITH A MISSIONの皆さんの顔(?)が思い浮かびました。

曲が途切れないまま4曲目に突入して「デウス」

アルバムリリース前に発表されたスズキ・エスクードのCMソングで、車のCMらしく疾走感あふれるナンバーです。

車のCM曲と言えば古くは「裸足の女神」、近年では「DIVE」(それでも10年前になるのかー)がありますが、この曲は個人的には「RUN」のイメージに近いかな。(1998styleが車のCM曲でした)

疾走感あるロックナンバーなんだけど、どこか爽やかな印象が「RUN」にも通じたんですよね。

今年、ちょうど車を買い替えたんですけど、エスクード 、欲しかったんですよねぇ。

CMで見れば見るほど。

予算等考えて、断念したんですけど、新しい愛車でよくこの曲を聴いてます。

CMを思い出しながらの妄想ドライブ。

ちょっと変ですかね?


「誰もそれほど気にしちゃいないよ」

この詞は心に響くなぁ。

結構、周りの人からどう見られているか、どう思われているかが気になる方なもんで。

これぐらいの心持ちでいたいもんです。

5曲目、「マジェスティック」

文句なしにこのアルバムで1番好きな曲。

まぁ、どの曲も好きだし、最近では「兵、走る」も同じくらい好きになりましたが。

B’zではかなり珍しいメロディーラインのバラードナンバー。

この曲に関してはB’zならではの「渇いた」感じがなく、透き通るような心地よい曲です。

アルバムリリース前から何度もYouTubeで聴いていましたが、改めて聴いてもやっぱり大好きな一曲。


「胸に秘めた欲望(おもい)
 

  あるなら解き放てばいいよ」

ホント、心が揺さぶられますわぁ。

名曲です。

6曲目、「MR.ARMOUR」

順列つけるなら3番目に好きな曲はこれ。

女性目線の歌で、ライナーノーツを書いている佐伯氏は、「FUSHIDARA100%」を参考に挙げていますが、個人的には「THE CIRCLE」収録の「アクアブルー」が思い浮かびました。


「言い訳だらけの毎日を
  
 変えてみればいいじゃない」とか、


「楽しくもない決め事

   忘れちゃいなさい」

だとか、僕のことですか稲葉姉さん!

なんて、ドキッとさせられることばかり言われて気がしちゃうんですよ。

7曲目「Da La Da Da」

B’zお得意のスローなハードロックナンバー。

「DAINASAUR」に収録されていてもおかしくない骨太のロックサウンドですが、稲葉先生の歌詞にまたやられます。


「最後は自分に甘くなってまたfade away
  

 そうやってまた開き直る」

「仲間がちっともできない
 

  だからなんなの?
 

  そんなことよりもブラザー

   人生はもっと深い」

せ、先生ぇーーーー!

8曲目、「恋鴉」

曲名見た時は絶対にバラードナンバーだと思ってました。

「Nightbird」のような王道バラードか、もしくは「無言のPromise」のようなオリエンタル系のバラードを想像していたのですが、ところがどっこい、聴いてみるとこれまたB’zの一方の王道パターンである歌謡ロックでした。

近いところではシングル曲「声明」のイメージ。

「恋鴉」という曲名で、恋の鴉をイメージさせながらもサビで歌っているのは「恋の滓(かす)」。

それでも、何も見ずに聴くと「恋のカラス」と歌っているように聴こえる、言葉遊びがまた面白い名曲です。

9曲目は「Rain &Dream」

ブルーズ色が入り混じったロッカ・バラード。

好きだなぁ、B’zのこういった哀愁漂うナンバー。

イメージされるのは「MONSTER」収録の「雨だれぶるーず」かな。

バックで奏でられるギターがめちゃめちゃカッコいいです。

10曲目は「俺よカルマを生きろ」

「渇いた」感じが炸裂する、疾走感あふれるロックナンバー。

近い曲で言えば「ピエロ」とか「誰にも言えねぇ」あたりかな。

ここに来てまた稲葉先生が心を突き刺してきます。


「俺よカルマを生きろ

   痺れる自業自得の道

   戻るもんか」

カッコいい…

11曲目「ゴールデンルーキー」

曲名もそうなんだけど、どこかちょっと稲ソロの香りもする1曲。

松本さん、ちょっと寄せてみたかな。

あくまで個人的な印象なんですけど。


「これからはこの世界を

    動かすのは君

    変えていくのは君」

“世界”を“会社”と置き換えて、後進の皆に送りたい言葉ですなぁ。

「新しい世界(会社)を作るのは老人ではない!」と合わせて、今度言ってみようかしら。

12曲目「SICK」

懐かしの「guilty」(「RING」の2nd beat曲)を勝手に思い出しました。

こういったメロディーラインは本当に久々な気がします。

「MR.ARMOUR」に続いての女性視点の歌詞ですが、「MR.ARMOUR」が相手に向けたメッセージ的な内容に対して、かなり内面に向かった内容で、稲葉さんの暗黒面が出ているような曲。

じゃあ4番目に好きな歌はどれ?って聞かれたらこの曲を選ぶかなぁ。

そろそろ選ぶのが難しくなってきていますが。

それだけこのアルバムの曲はどれも好きです。

そんな意味ではこのアルバム、個人的には「MAGIC」に近いかも。

最後は「トワニワカク」

トリを飾るラストナンバーは壮大なバラードナンバーなどではない、エッジの効いたロックナンバー。

それが30年を過ぎて、まだまだ走る続けるB’zらしくていいですね。

一聴して、オーバーラップしたのは「EPIC DAY」のラストナンバー「Man Of The Match」。

最初のナンバー「マイニューラブ」で「Las Vegas」を連想したと思ったら、ラストでこうくるとは、同じくアナログレコード版を発売した「EPIC DAY」を意識したのかな?

すいません、本当に個人的な感想なのですけども。

「トワニワカク」つまりは歌詞にあるように「永遠に若く」

かつては「永遠の18歳」だなんて平気な顔で言っていたのですが、最近はそんなことも言ってられないくらいに衰えてきているワタクシ。

それ故に、今のままでいいのか非常に悩んでいるわけで。

「止められない年月が

 

  体をあちこち蝕んで」

とはまさに今の僕を体現するような歌詞なのですが、稲葉さんも同じく感じることがあるのでしょうね。

去年のLIVE-GYM「HINOTORI」では本当に苦しそうだったし。

それでも、


「激流に逆らう魚のように

   歯を食いしばる」


「まっすぐな眼差し

   鏡のシワを睨みつけて」


「同情なんか必要ない

   嘲笑なんか気にならない

   私はあきらめない」

だなんてカッコ良過ぎます!

こんなにカッコ良い歳のとりかたをしたいもんですねぇ。、

アルバムを通して聴いた感想。

1曲1曲それぞれにイメージがオーバーラップする過去の楽曲があって、それも合わせて挙げてみたのですが、それも1つは30年の積み重ねがあるからこそだとは思うのですが、もうひとつ感じたのは、これまでのB’zの足跡を新しいメンバーたちと演じてみたのではないのかなぁということ。

よくバンドやグループでメンバーチェンジした時に、過去の楽曲を現在のメンバーで録り直すということがあるじゃないですか。

それをB’zは今作からの新しいメンバーで、過去の楽曲を演ずるのではなく、これまでのB’z30年分のいろんなパターンから制作した曲を演じたんじゃないかなぁということを感じました。

不変であり、懐かしくもあり、そして、新しい現在のB’z。

それが今作「NEW LOVE」だったのではないかなぁと、勝手に思ってしまうのです。

あくまで個人的な感想なので、その印象は聴いた人によっては十人十色だと思います。

その、不変でありながらも新たな彩りをまとい始めたB’z。

「兵、走る」で高らかに宣言したように、


ゴールはここじゃない

まだ終わりじゃない

なのでしょうね。

未だ見ぬゴールに向かって新たな疾走をはじめたB’zの2人。

もう一生ついていきます!

また1つ年齢を重ねる来年は、どんな1年になるのかなぁ。


泣いちゃいられない

この道はどこへ続く

誰でももう一度走り出せる

「デウス」のこのフレーズのように、もう一度、走り出しましょうか。

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