男坂 武島本陣編がスタートしていた!プロローグと第一話:京への巻

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これは主人公が13歳、いわゆる中学生たちによるケンカマンガ…のはずです。

どーも、たけGです。

ってまた、「男坂」の新章が知らないうちにスタートしているーーーー!

またか!またやっちまったのか‼︎ 

っていうか、お気に入りに入れてるんだから、お知らせとか来ないもんなんですか、少年ジャンプ+さん〜〜〜‼︎

いや、まぁ毎週欠かさずチェックしていない僕が悪いんですけどね。

ある程度まとめ読みが出来るもんだから、毎週毎週のチェックはついつい怠ってしまって、時間がある時に見ては、お気に入りのマンガをまとめて読むようにしているもんですから。

あまり放置しすぎると、そのマンガの無料期間が終了するから気をつけなければならないんですけども。

あとは車田御大のオフィシャルサイト「生々流転」をこまめにチェックしておけよ、という話ではありますが…

すいません御大、こちらは少年ジャンプ+以上に滅多に見ておりません。

ファン失格ですね、ハイ。

「聖闘士星矢ND冥王神話」の連載再開とか動きが活発になってくれば見るんですけどねー。

瞬が女性になっているような言語道断な新作アニメには興味ないんですよねー。

と、いうわけで僕らの「男坂」新章。

題材は「武島本陣編」

武島ということは、いよいよ仁義の大将永遠のライバルとも言える武島将の本拠地へ乗り込むというのでしょうか。

まずは「プロローグ」から。

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【全七話】と銘打ってますが、このプロローグは全七話には含まれておりません。

おそらくきっと、エピローグもあります。

舞台はまず鹿児島。

前章で仁義が戦った薩摩の南郷どんの下にキボウくんが訪れているシーンからのスタート。

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前章で仁義が戦った、もしくは関わった人物のもとへ仁義と出会うことを求めるキボウくんが遅れて到着するのはもはやお約束。

もう1つのお約束の、カバンのぶちまけは既に行っていたあとのご様子。

サマルトリアの王子を探し続けるローレシアの王子のようなキボウくん。

彼が仁義と出会うことを求めているのは、自分の頭脳を活かせる人材を求めてのこと。

そんな人間とは、やがては日本を引っ張っていけるリーダーの器をもった男。

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自分が未だ会うことの出来ぬ仁義は果たしてどんな漢なのか、この国のリーダーたりえる人物なのか、キボウくんは南郷どんに問います。

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出た!

太陽のような男、菊川仁義!

南郷どんをはじめ、仁義と関わった者たちは皆、仁義をして“太陽のような男”と評し、心打たれているのですが、読んでいるだけではどうにもその辺が上手く伝わってこないのは僕だけですか?

黒田闘吉は、荒れ狂う海の中で自分を背負って泳ぎ続けて命を救ってくれた仁義に惚れました。

その漢気に惚れたのは良しですが、闘吉はどこで太陽を感じたのでしょうか。

鸞丸は闘吉からまず仁義の為人を聞き、自分の弟、蘭丸と戦っていた仁義を見て、彼についていくことを決めます。

仁義のもつ、太陽のようなオーラのようなものを肌で感じたのかもしれませんが、もうちょっと、こう、なにかうやりとりを見せてほしかったところ。

赤城のウルフは勝手に出てきて勝手に傘下に入ったので論外。

北の神威は何度打ち倒しても立ち向かってきては、その都度強くなっていく仁義の底知れなさと、その後の極寒の中で感じた暖かさを通じて仁義の下につくことを決めた。

文章で書くとそんな感じですが、実際のやりとりを見るとちょっとしっくり来なかった新章のスタート。

横浜のジュリーは、闘吉ら部下がやり過ぎた事に対して頭を下げ、甘んじて無抵抗のままジュリーの怒りを受けてみせた仁義の器の大きさに陥落。

ジュリーの過去の掘り下げが少なかったので、過去の心がいかにほぐれたかがイマイチ読み取れない。

萩の狂介は同じ3度の飯よりケンカ好きを自称する仁義と気が済むまで殴り合い、紙一重の差で負けたことと、そのことで仁義という人物を認めた感じでした。

ここはまぁ、神威あたりと比べればまだしっくり来るレベルですが、闘吉と同様、狂介が仁義のどこに太陽を感じたのかが少し伝わりにくい。

お互いの陶芸作品の絡みもありましたが、結局は河原で殴り合って、終わった後で河川敷に寝転がり「オマエ、強いな」「オマエもな」と言い合ってマブダチになる、そんな感じだったんですよねぇ。

土佐のお竜は、彼女の父の仇である鯨を巡ってのやりとりはありましたが、仁義は「女とは戦えない」と言って逃げ出しました。

まぁおそらくは「ワンピース」におけるハンコックのように、お竜が仁義に惚れたなって感じなのですが、これまたどうにも説明不足も手伝って、彼女がその心情に推移するのが急すぎるというか。

そして南郷どん。

南郷どんが過去に負った心の傷や迷いを、戦いの中で仁義がほぐしていく、といった流れの中で最後には南郷どんが負けを認める、といったものでしたが、これまたそこに至るまでのエピソードが上手く積み上げられておらず、これまで以上にしっくりこなさ過ぎの印象でした。

説明不足や心理描写不足ももちろんですが、何よりも話数不足が顕著に表れているんですよ。

「北の大地」編以降は特に1エピソードにつき単行本1巻縛りになっているもんだから、詰め込み方がハンパなく。

なのにいろんなエピソードを詰め込みすぎてるもんだから、肝心の主要キャラの掘り下げや心理描写が描ききれてなかったりするんですよ。

話数が長くなりすぎると「キン肉マンⅡ世」のように逆にグダグダになってしまうマンガもありますが、短すぎるのも考えもの。

絶妙な話の長さで物語の背景やキャラの心理描写などを見事にまとめあげ、神がかった展開を魅せてくれているのが現在連載中の「キン肉マン」新章なんですよね。

(「うしおととら」や「NARUTO」もその辺は絶妙だったと思います)

ですが、車田正美御大はその辺は恐らく得意ではない。

そう、以前にも書きましたが、車田正美という天才は、見開き一発目のギャラクティカマグナムでDOGOOOOOOOM!だけで話など関係なく全てを納得させる、勢いにかけては右に出るものがない大作家。

話の内容なんて関係なしに勢いだけで神がかった展開を魅せてくれるので「聖闘士星矢」や「風魔の小次郎」は希代の名作たり得たと思います。

勢いだけのバトル中心なので、話数が短くても納得できる内容になりますし。

ですが、「男坂」のように見開き一発に頼らず、個人と個人の言葉でのやりとりやバックストーリーを綿密に描き上げようとすると御大の良さが殺されてしまうわけで。

だから、必殺ブローの1つもなかった旧「男坂」は伝説の「未完」のまま打ち切りの憂き目にあったのでしょう。

ともあれ今回もはじまった「男坂」新章。

全七話(+2話)の中で、人並外れた頭脳の持ち主、キボウくんがそんな仁義の中にどのように太陽を感じらことができるのか。

またもや出会えない可能性の方が高い気もしますが。

一方で九十九里でお留守番している鸞丸は、キボウが仁義と会えたかどうかを案じます。

この作品の舞台は昭和の時代ですからね。

スマホどころか携帯もPHSもポケベルもない時代です。

SNSでキボウくんの動向を知ることも出来ない。

聖闘士でもないので当然小宇宙を感じることもない。

だからその後を確認出来ずに、キボウが仁義に会えることを求む鸞丸。

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なんと!闘吉、ウルフ、鸞丸、神威にジュリー、狂介、竜子、南郷に加えて、仁義九兄弟最後の1人はキボウくんだそうです。

武島じゃなかったか!

武島は剣崎や一輝兄さんと違って、最後まで仁義とは交わることのない生涯の宿敵として描かれるのでしょうか。

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え?でもちょっと待って!

って言うことは、仁義九兄弟って、仁義と九人の兄弟達ってこと⁉︎

仁義は兄弟の中には入ってないの?

闘吉と義兄弟の契りも交わしていたわけだし、となるとも仁義を長男とした兄弟(ブラザー)たちじゃないの?

ここは仁義十兄弟にするべきじゃないですかーーー⁉︎

一方で西の雄、武島将の本拠地、京都。

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また変なのが出てきました。

新章において武島軍団は猿のお面を被っているなど、変なのしか出てきません。

かつては西日本を全て手中に収めているはずだったのに、新章になった途端雲行きが怪しくなってきた西の武島軍団。

少なくとも萩と高知と鹿児島は、完全に掌握できていたとは言い難い状況じゃないですか。

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一方で旧章の面影をそのまま残している安心のお2人。

神代の、車田先生のキャラらしい髪型とそのお顔が、どうにも変なのばかりしか出てこない新章において一服の清涼剤になっているような気がするもんだからまぁ不思議。

水無月も、あの頃の古き良き車田先生のデザインのままですしね。

逆に言えばこのまともさが、今の「男坂」では浮いている気がしますが。

水無月は仁義のことをナメていたと素直に認め、仁義の命をとることを誓います。

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デッサンが狂っているような気がしないでもないですが、水無月。弓矢を使うというあたり、赤城のウルフとやりあうかもしれないですね。

プロローグはここまで。

続けて第一話!



ここでは懐かしいキャラが登場しました。

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武島将の妹ちゃん!

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いや、でも、あれ?

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やっぱり別人?

今章において名前も雅ちゃんと判明。

車田先生の作品にしては珍しく、女性キャラが豊富に登場する作品ではありますが…

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旧シリーズに登場していた女性キャラと言えば春奈ちゃんは⁉︎

春奈ちゃんはその後どうなったのーーーー⁉︎

どうなっているのーーーーーー⁉︎ 




一方仁義たち一行は、ジュリーの操縦するカサブランカ号で海路、九十九里を目指しています。


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仁義の大将はこれまでの戦いの負傷から体を痛め、船内で療養中。



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ってか、体を休めるには良い環境だとは言えないこの状況。

まずは鹿児島市内で病院に行くべきでしょう!

思いつけよ3バカトリオ兄弟達!

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北から南までケンカ三昧の日本縦断。

いや、それよりもどうやって移動したのかが気になるところですが、

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交通手段の1つはカメです。

そんな仁義の親分を雅ちゃんの使いの物がお迎えにあがりました。

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ヘリコプターで。

ギリシア十二神といい、この時代の中学生達はやることが違います。

まぁカメに乗るよりはよっぽど現実的ではありますが。
 

聞けば武島の妹からの茶の誘いということで、闘吉ら3バカ3人は警戒しますが、

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ま、仁義の大将は普通に行きますな。

後を追おうとする闘吉らの前に立ちはだかる武島軍団。

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大型ボートも数隻、普通に有する中学生の軍団。

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まぁこの辺もシカゴ軍団に比べたら普通か…

一方で九十九里で留守番中の軍師、鸞丸。

子供達相手に書を教えてます。

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“武”という字は戈(ほこ)を止めると書く!

なるほど!勉強になります鸞丸先生!

そんな鸞丸先生の元に、仁義達が京都入りしたという一報が入りました。

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SNSもメールもポケベルもない時代になんて迅速な情報ネットワーク!

昭和白虎隊はどのような情報網を駆使しているのでしょうか。

キボウくんのその後は把握できていないのに。

報せを聞いて、敵の本拠地に飛び込んだ仁義たちを危惧する鸞丸。

ジュデッカに乗り込んだ星矢たちを案ずるカノンを思い出しますな。

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ま、大体にしてこんなことにはならないのもお約束。

そんな鸞丸に心配されている当の仁義は、雅ちゃんの使いである桔梗から、武島本陣についての説明を受けていました。

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うん、なんだか十二宮を思い出す図だなぁ。

ハーデス編における冥界もこんな感じだったかな。

古くは
「リングにかけろ」なら阿修羅九つの門とか。

車田御大、こういうの好きだなぁ。

そして、大文字焼きを思わせる、山に彩られた“武”の文字に噴きそうになります。

ってか武島軍団って、中学生の不良集団なんですよね?

もはや戦国時代の大名並みじゃないですか?

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そしてこの車田先生らしい、超・燃えるイメージ画。

四神をモチーフとした武島軍団四将!

思い出すのはギリシア十二神や夜叉八将軍、冥界三巨頭、機械皇国の四霊将と七魔将。

車田マンガのこういった展開はやっぱりワクワクします!

新章において兵隊たちが株を落とし続けた武島軍団ですが、この四将がどれだけの大物なのかが今後、どう物語が盛り上がるかを左右していそうな気がします。

もっとも、新章においてはコメディリリーフとなり、硬派さが薄れてしまった仁義のペースに巻き込まれて、水無月あたりがキャラ崩壊しそうで、ちょっと怖くもあるんですけどね…

こんな感じではじまった、「男坂」新章、武島本陣編!

けっして面白いわけではない、ぶっちゃけ、面白くはないし、画力だってむしろ衰えてるし。

だけども、なんだか放っておけない魅力が溢れる「男坂」!

これもひとえに車田先生の天然の天才力によるものなのでしょうか。

当ブログは、車田先生の「男坂」を追い続けます!

果てしなく続く男坂、次回に続きます!

コメント

  1. より:

    「太陽」を象徴とした魅力的な男、という点では『B’tX』の鉄兵が究極の位置づけに居ますからね
    幼少期の兄から授かった「自力で輝ける男になれ」という出発点の明記
    人には色がある→眩しすぎてわからん、のように相手の流儀を基準にしたうえでその規格外さ、素晴らしさを讃える手法
    とどめに「太陽の欠片」という似非科学(褒めてます)による理論的な説得力
    それらの総和が太陽のような男、という表現を支えていました。(OVA版の主題歌の歌詞もマッチしていたし)
    仁義たちは所詮は子供で、おまけに頭も良くないので表現がフィーリングオンリーで
    「感動してるのはわかるが、見てるこっちはちょっと理解できんよ」という隔たりを埋める+αが足りないんですよ
    ご指摘通り話数の縛りがあるから丁寧な描写も難しいですし
    けっして面白いわけではない、ぶっちゃけ、面白くはないし、画力だってむしろ衰えてるし。
    だけども、なんだか放っておけない魅力が溢れる「男坂」!
    …という評価は思考停止して同調するだけの手合いよりもファンとして信用できますね
    ただ、しきりにキン肉マンの例を出していますが漫画家が歳をとれば作品のクオリティが落ちるのは当然で
    今まさに画力・ストーリー共に最盛期というキン肉マンが異常なのだと思います
    あの世代の漫画家で質を維持できている人はいてもここまで盛り上げられているのはゆでたまご先生だけではないでしょうか

  2. たけG より:

    >1さん
    コメント、ありがとうございます!
    ご指摘のとおりですね。
    同時期に新シリーズを追っていて、ついつい比べてしまいがちになるので、そこは気をつけたいと思います。
    確かに、ゆでたまご先生は今が最盛期、下手をしたらまだ上がっていくかもしれません。
    対して車田先生は「B‘tX」の頃が画力、ストーリーの構成力ともに最盛期だったのかもしれませんね。
    その後は、最初はとてもよかったのに段々と画力も物語も劣化していった「リングにかけろ2」を経て、「聖闘士星矢ND冥王神話」から「男坂」…
    比べちゃいけないとわかっているのに、神がかった展開を見せている「キン肉マン」の新シリーズを見るたびに、「B’tX」の頃の画力と構成力で「星矢」の新シリーズを見てみたいっ!と思ってしまうんですよねぇ。
    無理だとはわかっちゃいるんですが。
    ただ、「男坂 鯨海乙女編」のあたりから、アップ時のキャラの瞳の描き方が「B‘tX」を描いてた頃の手法になってきているので、そこは少し嬉しい変化ではあります。

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