今回は原作と比べると妙に違和感を覚えるアスガルド編での聖闘士たちについて語ってみるよ!
「聖闘士星矢」というマンガは非常に面白いバトルマンガです。
粗が多く、ツッコミどころが満載な一面もありますが、勢いだけで全てを吹き飛ばして納得させる、マンモス宇宙的に面白いマンガなのであります。
その天然の面白さを秘めた作品である「聖闘士星矢」のアニメ版。
かつては原作が好きすぎて、アニメ版に対しては否定的に捉えてましたが、この歳になるといろいろな事を好意的に捉えることができるようになりまして。
原作からしてツッコミどころが多いのに、そこへアニメオリジナルな要素をぶち込んでいるアニメ版。
原作から更に輪をかけてカオスな状況になってしまっているのを楽しめるかどうかが、境目になっていると思います。
ましてや全てがオリジナルなアスガルド編。
アニメオリジナルのアスガルド編の世界の中で、星矢たち聖闘士たちはどのように戦ったのでしょうか。
最後まで見た後、彼らのアスガルドでの戦いを振り返っていってみると…
①またもやらかしそうになる主人公、ペガサス星矢
今回のアスガルド編では最後に射手座の黄金聖衣ではなく、オーディンの神衣を纏います。
一瞬にしてインナーが赤のノースリーブから青のロングタイツに着替えをしているのを見てですね。
これはもしかしてオーディンのルーツに目覚め、サイレントナイトにエボリューションしたのではとないかと思ってしまいました。
しかし、まさか30年近く経って獅子座のアイオリアさんがこのオーディンローブを纏うことになるだなんて誰が想像したでしょうか。
まぁそんな離れ業も見せてくれましたが、熱血主人公の星矢さん。
原作では例え敵であっても女性に対しては手を上げない、自分の命が危なくても女の人を盾になんて出来ずに身を呈して庇う。
シャイナさんだろうが誰だろうが、悪いやつなら容赦なくぶちかます!の精神で、流星拳を遠慮なく叩き込みます。
アスガルド編終盤においても、操られているだけで、更には神闘士でもないヒルダ様相手に手をあげまして。
かつてのガイストの悪夢再び、ですよ。
やっぱりアニメの星矢は、紳士と呼ぶにはほど遠いことがよくわかったアスガルド編でした。
②安定して弱く、そして饒舌なフェニックス一輝兄さん。
どんな強者であっても一輝の前では大体霞みます。
伊達臣人流に言えば「お前が弱いんじゃねぇ。俺が強すぎるんだ」を地で行く人。
ポセイドンやタナトスといった神々は例外として、一輝が苦戦したと言えば、黄金聖闘士のシャカや双子座兄弟といったボス級の相手のみ。
カノンが苦戦を強いられた冥界三巨頭のアイアコスですら、わけのわからない理屈で一蹴してしまいました。
そんな強キャラの一輝兄さんですが、アスガルドの戦いではとっても弱い。
ミーメにバド、ジークフリート相手に苦戦しまくります。
よく地に這いつくばされては、「ぐわあああ〜」「ぬああああ〜」と苦悶の雄叫びを上げる兄さん。
兄さんの決め台詞、「聖闘士に同じ技は2度通用しない!これはもはや常識!」もどこ吹く風、同じ技を面白いようにくらっては「ぐわあああ〜」
そして原作の一輝兄さんは、どちらかと言えば寡黙な方です。
男というものは、あまりしゃべるものではないと言わんばかりに口数は少なく、少ないセリフでビシッと決める!というのが原作における一輝兄さん。
ですが、アスガルド編での兄さんは熱く、饒舌に語ります。
「オレもかつては全てを呪って生きてきた。だが、星矢たちとの熱い友情を育むうちに、オレたちのような不幸な生い立ちの兄弟が生まれてこない世の中にするために戦い抜くと誓ったのだ!」
とまあ、同じような熱い語りをミーメにもバドにも熱く語る語る。
戦いになるとやられまくり、熱く饒舌に語って逆転勝利する、それがアスガルド編での一輝兄さんです。
あと、アスガルド編では幻魔拳を打っても誰も神経を傷つない程度に留めておく優しさを見せているようで、幻魔拳を打った後でも反撃されまくってます。
原作ではカノンぐらいにしか、その優しさを見せてないんですけどねぇ。
③やっぱり脱ぐドラゴン紫龍
なんだ、原作と同じじゃんと思われるかもしれません。
元々紫龍は脱ぎグセあるし。
ですがアスガルド編においてはその確信犯ぶりを見せてくれました。
アルベリッヒとの戦いにおいて、アメジストシールドを敢えて撃たせるためにドラゴンの盾を外すします。
盾だけ外せばいいじゃん!と思う以上に、問題はその後。
最後の決戦の場であるワルハラ宮に向かう際、紫龍は脱いだ聖衣はそのままに上半身裸のまま行っちゃうのです。
紫龍は確かに脱ぎグセがあって、原作でもブラックドラゴンやデスマスク、クリシュナと戦った時に自ら聖衣を脱いでますが、その後はちゃんと聖衣着て次の場所へ行ってました。
なのに極寒の地のアスガルドにおいて聖衣を脱ぎ捨てたまま、上半身裸でワルハラ宮に向かっちゃうんです。
時間がなかった?
いやいや、ウルフの那智さんのように「カモーン!ドラゴンクロス!」と叫べば一発でしょ。
どんだけ裸を見せつけたいんだか。
④ぶれまくるネビュラストームのアンドロメダ瞬
瞬くんは相変わらずです。
ミーメ戦でピンチに陥って、やっぱり来てくれた兄さんに助けられます。
でも、その後、神闘士No.2(いや、No.3かな?)と思われるミザルのシドを自力で倒します。
この、瞬とシドのバトルはアスガルド編におけるベストバウトだと個人的には思っています。
ブレているのは瞬くんの奥の手、ネビュラストリームからのネビュラストーム。
ミーメ戦でチェーンが全く役に立たず追い詰められた瞬くんは、封じ手としているネビュラストームを出すのですが、初見のミーメから簡単に破られてしまうのです。
フェニックスの尾羽で切られるような糸で簡単に耐えられるような技だったのでしょうかダイダロス先生…
「僕は生身の拳は使いたくない。十二宮の戦いでアフロディーテを倒したのを最初で最後にしたかった」
ミーメ戦で使って、破られちゃったことを無かったことにしようとしている⁉︎
更にその後のバド戦において、一輝兄さんの「鳳翼天翔!」と一緒に、「ネビュラストーム!」と躊躇せずに放ち、あっさりかわされてしまうのです。
ネビュラストリームから段階を経て、気流を嵐に爆発させる大技を、「ペガサス流星拳!」のように普通に放ってしまったら、そりゃかわされるでしょ!
まず最初にストリームで動きを封じなさい!
⑤なんだか美味しいキグナス氷河
重度のマザコンで有名なキグナス氷河は、アスガルド編ではあんまりマーマ、マーマ言いません。
十二宮の戦いを経てカミュの導きでもって成長したと言えるのかもしれませんが、多分他に理由があると推測されます。
「アナと雪の女王」のクリストフを先取りしているかのような美味しい役どころの氷河さん。
それをいいことにフレアの幼なじみで、間違いなくフレアを愛しているハーゲンへフレアとの関係を匂わせながら挑発さえもします。
アレ?一歩間違えれば、氷河はハンス王子にもなり得るか?
テレビ版に続いて劇場版も一通り見てみたのですが、劇場版でも氷河って結構ガールフレンド作ってますよね?
意外にプレイボーイですか、彼?
他にも捕まって鎖に繋がれてからのトールからの拷問プレイまで受けるなど、アスガルド編における氷河は本当に美味しい。(何がだ)
しかしあれですね、原作にオリジナル要素が加わった銀河戦争編〜十二宮編では5人の青銅聖闘士の中では1番ツッコミ所が多かった氷河さん。
⑥テレパシーで話しまくる聖闘士たち。
テレパシーでもって離れたところから話しかけるのは原作でもよく見られる光景ですが、アスガルド編はめちゃめちゃ頭の中に語りかけてきます。
(あと、アニメ版では弱くてやられる魔鈴さんも相変わらず)
老師なんて、紫龍がアルベリッヒのネイチャー・ユーニティに苦戦しまくっている間にですよ。
今回はアニメ版聖闘士星矢と一度しっかり向き合ってみようシリーズのアスガルド編その2でした。
やはりアニメオリジナルとなると、星矢たちの性格や闘い方などが結構ブレてますねー。
主人公の星矢なんて、原作だとONE PIECEのサンジに匹敵するフェミニストキャラなはずですが。
アニメオリジナルになった途端、女性相手でも容赦なくなるんですよねえ。
でも原作のお話のアニメ化となると、またフェミニスト化するという、もう、お前なんなんだよ!みたいにブレまくり。
シャイナさん、こんな彼見てどう思います?
他の聖闘士たちも同様。
ただ、氷河だけがちょっと美味しい。
そんなアニメオリジナルなアスガルド編。
次回でまとめに入ります。
今回はこの辺で。
次回、その3で会いましょう。
君は小宇宙(コスモ)を感じたことはあるか⁉︎
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