PS2「大神」思い出語り。傷ついた心をも癒してくれた風景を再び。

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「大神」というソフトから振り返るあの頃の思い出話。

どーも、たけGです。

今日はPS2「大神」発売19周年!

大神(OKAMI)
「大神」発売当時なのですが他の記事でも書いてたかな、据え置きゲーム機で遊ぶことがホント出来なくなってまして、PS2を起動するのがとても億劫になっていました。

それと言うのもその当時、仕事でもプライベートでも立て続けにメンタルにダメージを受け続けていて、身を入れてゲームを楽しめなくなっていたのもあったのかもしれません。

メンタルがドン底に落ち込み、新作ゲームを買うことも無くなっていたのですが、そんな僕へ友人Hが猛烈にオススメして貸してくれたのがこの「大神」だったわけなんです。
「これは絶対に面白い」

「お前なら絶対にハマる」
 

と、強く強くオススメされ、彼が貸し出してくれた「大神」
大好きなゲームを遊ばないほど沈んでいた僕にゲームでもやって忘れろよ、と言ってくれてたのかもしれません。
ですがPS2を起動するのがとても面倒くさい。

せっかく貸してもらった「大神」のソフトを尻目にPS2の四角い電源ボタンを押すこともなく、ゲームをすると言えば、ゲームボーイアドバンスの「リズム天国」ぐらい。


実は「大神」と同日発売で、メンタル落ち込みがちでも迷わず購入していた「MOTHER3」はもうクリアしていた頃でしたが。

そんなわけで僕は、せっかく差し出してくれた友人の励ましの手を、すぐに握り返すこともできてなかったんですね。

こんなんじゃダメだ、アイツが呆れて返せと言ってくるまでにちょっとは遊んでおかなきゃと思い、ある日意を決して久しぶりにPS2を起動したんです。
そして、その「大神」を遊んでみました。
面白かったですねぇ。

遊んでみたら本当に面白かった。

墨絵や水彩画のようなグラフィックを立体化したフィールドを駆け回る楽しさ。

駆け巡る主人公は、剣を持った勇者ではなく、ソフトバンクのお父さん犬を先取りしていたかのような、ちょっとトボけた顔をした白い犬。
いや、犬ではなく狼らしい。

狼と大神の絶妙なダブル・ミーニング。

日本神話や、御伽噺をテーマにした世界観にキャラクターたち。

でも、元ネタを知らなくても楽しめるように上手くデフォルメアレンジされており、気軽にこの独特の世界観を楽しめるようになってます。

そのアレンジの具合がまた絶妙で、逆に神話や昔話の改悪だ!なんて言うのが野暮なくらい、上手に描かれているんです。
ですが一方で、ゲームを遊んでいると、とても面白いと思える中に、ちょっとした既視感を感じます。

何だかどこかで遊んだことがある感覚。

これは…
まさしく3D「ゼルダ」

「時のオカリナ」でハイラルを縦横無尽に駆け巡った時と同じ感覚が蘇ります。

しかし、ただ「ゼルダ」を模倣したようなゲームではありません。

「ゼルダ」を参考にしつつ、この「大神」を唯一無二のゲームにしているのが、独自のシステム「筆しらべ」

アナログスティックの右スティックを使用して、空に円を描くことで太陽を作り出したり、枯れ木に円を描くことで満開の花を咲かせたり、敵に合わせて線を引くことで一閃を生み出し一刀両断にしたりすることも可能です。

この筆しらべを駆使することで暗く淀んだナカツクニの世界に彩りを与えていくのです。

何もなかった荒地に水が湧き、緑が芽生え、花が開いていき大地を駆け巡る。

なんだか僕の暗く沈んでいた心に光がさしてくるようでした。
Hはこういったことを考えて、僕に「大神」を勧めてくれたのかな。
最初に黒く淀んだ枯れ木に満開の桜が咲き、花びらが画面いっぱいに広がった時にはなんだか本当に涙が出そうでした。
ゲームをはじめたらそれはもう熱中。

止まらず遊び続けていたように覚えています。

僕はやっぱり根っからのゲーム好き、楽しいゲームを“はじめたら”、止まりません。

それだけ楽しいゲームだった。

「ICO」といい、「ワンダと巨像」といい、PS2は本当に楽しいゲームが多いハードだったなぁ。
ですが、この頃の僕のメンタルの落ち込みから来ている据え置きゲーム離れ病は、結構深刻でありまして。

北斗の拳のゲイラ様のように「あーあ、あーあ、ゲームの電源入れるのも面倒くせぇ」と思うようになっていたんです。

いやいや、メンタルが落ちていく以前からその兆候は見られていたのかも。

格ゲーを遊ぶたびにアーケードスティックを繋げ、「グランツーリスモ」を遊ぶためにステアリングコントローラーGTフォースをセットする、そういった行為が段々と煩わしくなっていき、しまいにはPS2そのものを起動するのが億劫になっていったのです。

この据え置き機離れはPS2に限った話ではなく、同じ時期に所有していたゲームキューブやドリームキャストでも同様でした。(X-BOXは未所持)

むしろPS2以上に遊ばなくなっていたと思います。
PS1やサターンに64の頃は(あとネオジオCD)ソフトやハードをとっかえひっかえ遊びまくってたんですけどねぇ。
 

一方で、どんなにメンタル落ちてもゲームボーイアドバンスのゲームはよく遊んでいました。

元来のゲーム好きの性根は変わっていなかったのでしょうが、もう一方で携帯機で遊ぶ手軽さを覚えてしまったのも原因かもしれません。
話を「大神」に戻すと、そんなもんだから1度電源を入れてしまえば熱中して遊ぶことが出来るのに、1度セーブしてゲームを終了すると、その後でまた本体を起動するのが面倒くさくなってしまう。

おかげでゲームが全然進まない。

そのうちに貸してくれたHが「彼女が遊びたがってるんで、返してもらえるかな」とのことで返却しました。

「彼女が終わったらまた貸すよ」とは言ってくれましたが、結局その後貸してもらえることはありませんでした。
結局、あんなに面白いと思ったゲームだったのに、中盤まで行ったか行かなかったかぐらいの中途半端な形で終わっちゃいましたねぇ。
続きを遊びたい!という気持ちはあるにはあったんですけど、その後自分では買うことはありませんでした。

おそらくは社交辞令だったと思われるHの「また貸すよ」を信じていたのかな。
ただ、メンタルの低下からの据え置きゲーム機離れもあって、更に悪化してたらGBAも含めてゲームそのものからも離れかねなかった僕の暗く淀んだ心に新たな彩りを与えてくれたことは間違いないゲームでした。
と言うのも、それまでしばらくPS2のゲームを購入していなかった僕が、この後で実に久しぶりにゲームを購入したんです。

そのゲームは「大神」を制作したクローバースタジオの新作ゲーム「ゴッドハンド」というゲームでした。


多分、「大神」というゲームをを遊んでなかったらこの「ゴッドハンド」どころか、そのままゲームを買わなくなっていたかもしれないなぁ。

ま、僕の中での据え置きゲーム機離れは完治しておらず、結局「ゴッドハンド」もクリアしなかったのですが。

(「大神」と違ってクソ難しかったのもあるかな)

今回はPS2「大神」の思い出語りでした。

時は流れ、当時の彼女と別れたことも昔の出来事となり、Nintendo  Switchという携帯機とのハイブリッドのようなゲーム機によってテレビ画面でゲームを遊ぶことにも回帰できた今この時に、僕は「大神」と再会しました。
それが、「大神 絶景版」

もともとはPS3で発売されていたものでSwitchで発売されたことも知ってはいましたが、いつかまた買いたいなぁと思いつつも発売日にはスルーしていました。
それが年末だったか、ニンテンドーeショップのダウンロード版のセールで30%オフぐらいで発売されてたんですね。

「30%オフ⁉︎これは買っとかなきゃ!」とポチッと購入していたんですが、その時点では他にやっているゲームもあって、購入したまましばらく放置していました。
それがそれから数か月後のセールにて、「大神 絶景版」がまさかの50%オフに!
今はもっと値引き率が上がっているような。

「大神」との再会の味は、ほろ苦く。
今すぐに遊ぶことのないゲームを早まって購入してはいけないという、いい見本です。

ホント、セールには魔物が潜んでいますなぁ。
さて、このSwitch版の「大神 絶景版」



あいも変わらず美しい、墨と水彩画で彩られた世界観。

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もともとのPS2版の時点で美しいと思っていたので、「絶景版」と銘打たれていてもどこまで美しくなったのか、PS2版を所持していないので比較すらできず、むしろ元からこうじゃなかったかなぁとも思ったのですが…

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これじゃあちょっとわかりにくいけど、確かに色彩ははっきりしているようですね。

ですが、購入した目的は絶景と豪語できるような向上したグラフィックを堪能することが目的ではなく、もう一度あの時の暗く落ち込んでいた心に花を咲かせてくれたナカツクニの世界を駆け回りたい思いと、あの時なしえなかった、この物語の結末をしっかりと見届けたいと思ったから。

もちろん、PS2のメモリーカードに入っている途中までのセーブデータを使えるわけもないので、最初からのプレイとなります。
プレイしたのがもう10年以上も前になるので覚えていないかと思っていましたが、案外と覚えているもんでした。

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版画っぽく描かれるプロローグシーン。

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意外にセクシーなサクヤの姉ちゃん。

もちろん揺れます(何が?)
 

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「ゼルダの伝説」でいうところのナビィのような役割のイッスン。

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ミカン爺にゲンコツ母ちゃん。

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Mrサタンのようにいい味出してる剣士スサノオ。
みんな本当に懐かしい。

なんだか一時的に暮らしていて事情があって離れてしまったけど、暖かい人たちに囲まれて居心地が良かった場所へ帰ってきたような気分です。
ただちょっと気になったのがデフォルトのカメラワーク。

なんだか思い通りにならず視界がずれることもしばしば。

上を向こうと思ったら下を向いたり、その逆もあったりで。

「時のオカリナ」もこうだったかな、あの頃は気になってなかったはずなんだけど。

「ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」や「モンスターハンター」シリーズなど、最新のゲームのインターフェイスに慣れすぎてしまっているのかもしれません。

オプションで変更したら少しは良くなりましたが、なんだかしっくり来ないくって。

この辺は10年以上前のゲームだということもあって、洗練されてないのもあるのかもしれないですね。

ま、遊んでいくうちに感覚を取り戻していきましたが最初はちょっと違和感がつきまといました。
それと筆しらべ。

PS2版と同様の右スティックでの操作もできますが、SwitchならではのJOYコンを用いた直感的な操作もできるようになってます。

ここはやっぱりSwitchで遊んでいるわけですからね、PS2とは違う感覚で遊んでみるべくJOYコン操作での筆しらべを選択してみたわけですが…
意外にやりにくい。
一閃なんて、JOYコンをシュッと振れば良さそうなもんですが、うまく照準合わずにズレてしまったり、グネッと曲がって上手く切れないです。

これは僕が不器用なのが問題なのか?それとも筋力や俊敏性が求められているのか?

スサノオに何回やり直しをさせたかわかりません。

丸もなんだかうまく描けずグネグネ曲がるし。

それでも認識してくれる筆神様には感謝しかないですが、意外に一閃は認識してしてくれないんですよ。

PS2版同様に右スティックでの筆しらべの方が上手く行くぐらい。

まぁそれでも、ここも慣れかな。

テレビモードで遊ぶ時はJOYコン操作で、携帯モードで遊ぶ時には右スティックでの操作でと使い分けていくのがいいかもしれません。

慣れなければ基本的に右スティックで。 

そして、携帯モード!

やっぱりSwitch版最大の利点は、携帯モードで「大神」を遊ぶことができる、これに尽きると思います。

携帯モードだとソファで横になって気軽にゲームできるのがいいんですよ。

「大神」を手元で遊べるだなんて、いい時代になったものです。

っていうかまあSwitchのゲームはほぼ携帯モードで遊ぶことが多いかな。

据え置きゲーム遊べない病がまだ完治してないのかもしれませんが。 

携帯モードでも十分に美しい「大神」のグラフィック。

小さい画面でもまさに絶景。

桜が満開に咲き、花びらが画面いっぱいに舞った時には、あの時の、暗く沈んだ心が晴れ渡った時の感動を思い出しました。

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病んでいた僕の心を癒してくれて、ありがとう。

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あの時置き去りにしてきた忘れ物、「大神」の世界を楽しむことが出来、あの時見ることのできなかったエンディングも見ることが出来ました。

大好きなゲームなので、いつかまた遊び直したいとも思います。

今の僕が遊ぶのにも、ちょうどいいゲームかもですね。

今回はこの辺で。

いつかまたここで会いましょう。

太陽は昇る。

何度でも、何度でも。













コメント

  1. Tuyoポン より:

     たけGさん、再び( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
    何とゲームの整理をしていたらPS2版の「大神」がありました。
    自分では買った記憶が無いので娘たちに聞いてみたら、2~3年前に中古ショップで300円で売っていたので買ってきたとのことでした。買ったはいいがそのまま「積みゲー」になっていたようです。
    この記事を見てさっそくPS2を久しぶりに引っ張り出して遊んでみました。
    不思議な感覚のゲームですね、「ネイチャーアドベンチャー」とパッケージに書いてあります。
    まだ1時間くらいしかやっていませんが確かに面白いですね。
     何だか久しぶりにやる気にさせるゲームに出会った気がします。これもたけGさんの記事のおかげです。本当にありがとうございます。

  2. たけG より:

    >Tuyoポンさん
    続けてありがとうございます♪
    「大神」は名作です。
    僕の記事をきっかけに遊んでみるきっかけに繋がったのなら、嬉しい限りです(≧∇≦)
    PS2は過去の名作の中古がワンコインで買えることも多いのがいいですね。

  3. 名無しさん より:

    たけGさんこんばんは。
    大神はたけGさんにとって、ある意味で心に残る+癒しになったんですね。
    自分の大神の出会いはかなり変わってまして
    一時ニコニコ動画の一つのジャンルで
    「ニコニコ架空戦記」という物にハマってました。それは日本の戦国時代を扱っていた作品なんですが、話の随所にこの大神のBGMを使ってまして自分が決定的に「このBGMのゲームをやってみたい」と思ったのが
    その作品の最終回に用いられた
    平原綾香さんの「reset」です
    (変わってるなぁお前と人に言われそうですがw)
    後、ゴッドハンドは自分はクリアしました
    (たけGさんが仰る通り、難易度は高いです)
    このゲーム色々と楽しいのですが個人的に秀逸なのはED曲です
    「俺の右手はゴッドハンド」というタイトルです

  4. たけG より:

    >名無しさん
    おはようございます
    BGMからゲームに入られたんですね♪
    「大神」のBGMもいいですよね
    「reset」もすごくゲームのイメージに合ってると思います…
    僕も大好きなゲームの「ICO」に出会った最初のきっかけは店頭デモで流れていたBGMが耳に入ってからでした。
    「ゴッドハンド」、クリアされてるんですね!
    当時の僕はその難易度の前に敗北してしまいましたが、いつか最後まで遊び直したいと思います

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