いやはや、語られた真実に驚愕。
どーも、たけGです。
単眼の神、キュプロクスのステローペスを辛くも撃破した星矢。
その眼前に降り立つ新たなるキュプロクス、ブロンテース。
星矢の名を知るこの神の正体とは⁉︎
というのが前回までの流れでした。
怒涛の展開すぎて、ネタバレせずに書く自信がもはやありません!
まぁ、今回はそこまで重大なネタバレになるような内容は無いと思いますが…
それでも何かしら書いてしまっていると思うので、未読の方はご注意を!
まず本編を読みましょう!
単行本待ちの方もご注意を!
舞台は久しぶりに聖域十二宮最終地点のアテナ神殿。
神々の業火をその身に一身に浴び続けるアテナと、それを見守るキュプロクスのアルゲースさん。
久しぶりの登場のためか、アルゲースさんのお顔が かなりシャープになった印象。
ステローペス様の活躍で、キュプロクスという神族がかなり小物化してしまった感じですが、アルゲースさんの物言いはまだまだ大物感を漂わせています。
ステローペス様の罪はホント重いなぁ。
一方のアテナ沙織も若干デザインが幼くなった印象。
これはこれで可愛くなっていい感じだと思う!
人間の年齢で換算したら多分きっと三十路だろうけど!
アルゲースとアテナの眼前で、空から十二宮に降り立つ光。
アルゲースはそれをアテナに与える絶望と呼び、アテナは明らかに驚愕と焦燥の色が見えます。
決して許されぬ邂逅…
“起点”に出会っては駄目!
心中で星矢へ呼びかけるアテナ。
アテナはどうやらこのブロンテースの正体や、星矢との因縁をご存知のようではあります。
しかしそんなアテナの危惧を尻目に、星矢はブロンテースと御対面。
初対面の自分の名を知る眼前の黒き鎧を纏う巨神に対して戸惑いを見せる星矢。
自分の名を知るこの神の、声も気配も、小宇宙さえも記憶にはない。
なのに、自分と繋がる宿命を感じとる。
戸惑う星矢へブロンテースが語る。
なぜ幾度にも渡って聖戦は繰り返し続けられるのか。
星矢は答える。
地上を欲する神々から民を、地上を守るために聖闘士は戦っている。
それが聖戦!
ブロンテースは問う。
ならば神々は自らの血を流すほどに戦ってまで、地上を手に入れようというのか?
星矢の答え。
それは、この世界が素晴らしく美しいから!
しかしその答えに対してブロンテースは、それは(人間の)思い上がりだと一蹴します。
もはや神は地上を美しいとは見做してなどいない。
人類の発展のために汚染され、破壊されてきた地上はもはや美しくなどなく、害悪に過ぎない。
地上は人間を隔離するための“忌み地”でしかない。
神々はもはや、そんな地上に興味など持ってはいない!
これはなかなか興味深い回答ですね。
ポセイドンにしろ、ハーデスにしろ、地上は人間によって汚されてしまったことについては同様に語っていました。
なればこそ、神話の時代の頃の、人間たちに神々が与えたばかりの頃の地上のような清浄な美しき地へと戻すべく、地上の人間を一掃しようと大洪水や惑星直列による闇の世界を作り出すことで、地上をリセットしようとしていたわけで、地上に興味が無かったはずではないのですよね。
これは神々によって思惑が違うということでしょうか?それとも?
ブロンテースは続ける。
神はもはや地上には興味はない。
なのに地上に侵攻をかけるのは、聖闘士たちがそれを防ぐために戦いを挑むから。
つまりは神々が地上を欲するとか、地上を浄化しようとするとかは、いわばただの大義名分なだけであって、真の目的は聖戦という名の戦いを起こすこと。
永遠に戦争を続けることこそが神々の真の望み。
その聖戦こそが、神々が欲してやまないものが生み出される土壌となっている。
自分たちの住まう地上が神々の脅威に晒された時、人はその脅威に立ち向かう術を求める。
地上側に立つ唯一の神、戦女神アテナのもとへ集う人間たち。
アテナはその人間たちへ神と戦えるほどの心と身体を鍛える術を与えた。
やがてその人間たちの強き意思は、宇宙開闢の力“小宇宙”に目覚め、神と対抗しうるまでの存在となる。
それが聖闘士!
そしてそれこそが神々が真に欲する物。
『聖闘士』を作り出すこと。
それが神々が聖戦を起こし続ける聖戦の全て!
地上に侵攻するということは、人々に神と戦う意思を持たせるための動機付けに過ぎない。
その意思によって生み出された聖闘士こそが神々が欲してやまない物。
神々の住まう世界(天界?)は、地上などと比べるまでもなく力溢れる地。
その地は世界のどんな物質よりも、揺るぎなく強固な物で造られる。
どんな外敵であろうとも決して恐れず揺るがず、打ち破れぬ強靭な“素材”
ブロンテースがなにを言わんとしているのか察し始めた星矢は激しく動揺。
嘘だ!そんなことがあってたまるか!
しかし、ブロンテースは残酷な真実を伝え続ける。
聖闘士は、神々の世界を造り、維持するための言わば“素材”!
神々の世界を広げ、より強靭にするために聖戦を起こすことで、その聖戦で戦死した聖闘士たちの遺骸を手に入れる。
それこそが神々の真の目的!
ちょっと、これはすごい展開になってきましたよ!
と、いうことはアレですか?
聖闘士を生み出す、その中心になっているアテナもその一役を担っているということですか?
いやいやまさかそんなそんな、流石にそんなことないでしょう!
大風呂敷広げすぎですよ岡田先生!
とか、原作「聖闘士星矢」から読み続けた身としては思わずツッコんでしまいそうな怒涛の急展開ですが、冷静に考えると腑に落ちるところもあるんですよね。
ハーデスやポセイドンと数百年周期にわたって聖戦を繰り返し続けるアテナ。
それはアテナが敵対する神々を滅ぼすまでには至らず、数百年で解ける封印に留めているから。
封印した神々が復活する時期に合わせてアテナは地上へ降臨。
その時代の素質のある少年たちを集めて聖闘士を育成し、生み出していく。
“聖戦”に備え、神々と戦うために。
アレ?なんだかそう考えると、ブロンテースが語った真実と辻褄合ってきますよ。
しかし星矢の代のアテナ、城戸沙織はサガの反乱により聖域を脱出し、人の手に委ねられて人間の世界で育てられた。
それによって星矢たち聖闘士と深く繋がることで人間側に寄り添うようになり、ついには仇敵であるハーデスを封印ではなく滅してしまう。
アニメ「天界編」では人間と心を通わせたアテナの罪をアルテミスやアポロンが糾弾していました。
しかしそれは、人間と心を通わせたことによって神としてのアテナの本来の目的を忘れてしまったことを罪として問われていたとしたら?
そう考えるとなるほど、辻褄合ってきますよ。
そういえば「天界編」では死した黄金聖闘士たちが神々の世界で人柱にされている描写もありました。
黒歴史と言われているアニメ「天界編」とのつながりも講じて描かれている設定ならば、ちょっと震えてくるものがありますけどね。
ですが一方で思うのは、車田先生が作り上げた「聖闘士星矢」の世界の根幹にさえ食い込むぐらいの強烈な設定のようですけど大丈夫ですかね⁉︎
車田先生オッケー出してます?
それとも原作者として車田先生が考案した設定でしょうか?
悪い意味ではなく、熱血少年マンガを魂を込めて描くことを信条としているような車田先生が絶対に描くことはないような設定の気もするのですが。
読んだ方としては
ゾクゾクしたし、どう展開していくのか非常に興味深いところではあるんですけどね。
まぁ、テレビアニメ版や、Netflix版、LC冥王神話のようにそれぞれが原作とは独立したところにあるパラレルワールドということで、このエピG世界での設定というところでしょうね。
この、繰り返される聖戦の裏に隠された真実、神々の真の思惑を、一人の聖闘士に過ぎない星矢へ語ったブロンテースさん。
星矢の名を知り、星矢へ真実を伝えるこの黒き鎧の神の正体とは?
ブロンテースは言う。
我は”起こり”
お前の世代の聖戦をはじめた”起点”である、と。
これは気になる….いったい誰だというのか?
星矢の名を知り、星矢自身も宿命の繋がりを感じ、そしてアテナはこの神と星矢が出会うのを恐れているかのような様子も見られます。
ブロンテースの言う”お前たちの世代”は、額面通りに星矢たちの世代ということでしょうか。
では、この世代の聖戦はポセイドンとの戦いがカノンの画策によるイレギュラー的なものだったのなら、やはりハーデスとの聖戦を指すのでしょうか?
うーん、どちらで考えても星矢と関わりのありそうだけど、星矢と面識のない方が思い浮かばない。
となると、聖戦の”起点”としてトリガーを引く役目をおった者が存在する、ということなのかな。
そしてその者は星矢とは面識はないけれど、星矢とは何らかの宿命の糸で繋がっている存在…
当たらないとは思うけど、予想してみますよ?
キュクロプスのブロンテースの正体、それは、
初代のペガサス座の聖闘士!
というところでいかがでしょう?
予想だにしなかった展開の連続に、この作品が「聖闘士星矢」であることを忘れそうにさえなる次回へ続きます!
コメント
個人的には今回の件で原作で衝突した三人の神についてしっくり来ました
アテナは主神含めた神々の支援を受けながらも人々へ傾倒して人の世を守る事を選んだ
ハーデスは作中では人々への失望を口にしながらも一方でいずれ来る逃れられない苦しみの果ての死が待つ事を憐んで人々に平等な死の安寧を与えようとしていた
ポセイドンは地上の支配を目指してアテナから地上の神の座を奪ってハーデスを打ち破り天界の神々をも退けようしていた
今回で判明した神々の目論見を考慮すると掲げる目標やその手法は違えど三神共に神々による無慈悲な暴虐を阻止して各々のスタンスに則って人々を守護しようとしていたとも取れるのではないかと
>カズテルさん
なるほど、ポセイドンもハーデスもオリンポス十二神でありながら、主神ゼウスとは距離を置いた神々。
天界の神々の思惑とは相いれず、それぞれのスタンスで聖戦に臨んでいたのかもしれないとも思えます。
地上に価値なしと言い放つ今回の神々と違って、彼らの目的は地上の浄化であり、それは人間たちも滅ぼすのではなく浄化することが目的だったのかもしれませんね。