そろそろクリスマス。
今年はこの一枚で行っちゃいましょう。
どーも、たけGです。
2022年12月。
今年も残りあとわずか。
そして今年もこの季節になりました。
B’zの冬の名盤、名曲を紹介するコーナー!
6年前のこの時期に「FRIENDS」について語った事がきっかけで始まったこのコーナー。
いや、違うな。
最初はコーナー化するつもりなんてなかったのに、毎年恒例にしてしまったのは2年目の「ROSY」について語った記事からだな。
2回目を書いてしまったから恒例化してしまったんだった。
そして1年ごとに「結晶」「HOLY NIGHTにくちづけを」と書いてきて、5年目となる昨年には「FRIENDSⅡ」について書いたんでしたっけ。
まあ5年目で区切りもいいし、最初に書いた「FRIENDS」の続編である「FRIENDSⅡ」について語ったんだから、このコーナーももういいかなぁ…とか考えていたら…
よりにもよって昨年ですよ。
よもやの25年ぶりの「FRIENDSⅢ」が発売!
こんなに時間を経てから「FRIENDSⅡ」からの続編(?)がリリースされることを、誰が想像したでしょうか。
25年も経っての、まさかのサプライズを送ってくれるB’z。
長くファンを続けてきてよかったなあと思える瞬間でしたねぇ。
これは僕も冬のB’z名盤・名曲シリーズを継続していかなければ!
と、言うわけで今年はそうだな、「フキアレナサイ」でもいっておくか…
なんて天邪鬼なことを言うのはやめといて、今回は素直に「FRIENDSⅢ」について語りましょうか。
ブログ記事を見返したら、書いてたつもりのファーストインプレッションも書いてませんでしたし。
このアルバムをきっかけに開催されたLIVE FRIENDSも商品化されましたしね。
さて、このB’z久々のミニアルバム「FRIENDSⅢ」
全体を通して聴いたイメージとしては冬は冬でも、冬の終わりから春の訪れを思わせるような、暖かささえ感じるような印象を受けました。
印象で言えば「FRIENDS」は、粉雪が舞う、外を歩くには少し肌寒い始まったばかりの冬のイメージ。
「FRIENDSⅡ」は、吹雪さえ吹き荒れているような冷たい冬真っ只中なイメージ。
対する今作はどこか春のような暖かささえ覚えるのは何故なのでしょうか。
冬の白いイメージこそ「FRIENDS」であるずなのに、パッケージまで今作は仄かな春を感じさせるかのよう。
並べてみたら一目瞭然。
「FRIENDS」、そして「FRIENDSⅡ」をリリースしたのはB’zのお二人が30代の頃。
当時既に大物アーティストの風格漂っていましたが、実はまだデビューしてから10年に満たない時期の作品だったんですね。
それから25年の時を経てリリースされた本作。
円熟味も増し、あの頃の作品と作り方も心持ちも違うというのもあるのかもしれません。
ですが、「FRIENDS」なのに今作が春の到来を感じさせるのは松本さんの作るメロディもあるでしょうが、やはり稀代のソングライター稲葉さんの描く歌詞によるものが大きいと思います。
とりあえず、例によって拙い表現になるとは思いますが、歌詞を中心に1曲1曲、語っていってみるとしましょうか。
1.harunohi
インストゥルメンタル曲。
冬をテーマにしたコンセプトミニアルバム、「FRIENDS」でいきなりのharunohi=春の日。
そりゃあこのアルバムに春の訪れを感じるってもんです。
しかし最初に聞いた時には戸惑ったものです。
あ、1曲目「Friends」じゃないんだって。
余談ですが、ワタクシたけGさんはB’zの新しいアルバムを1番最初に聴く時は、歌詞カードどころか曲名、曲順など一切見ずに一回通して聞きます。
(まぁB’zに限らないのですが)
一回なんの情報もないまま通して聴いて、2周目から歌詞カードを見ながら聴くスタイルなんです昔から。
で、今作「FRIENDSⅢ」
「FRIENDS」シリーズは1作目も2作目もインストゥルメンタル曲「Friends」で幕を開けてきました。
今作もきっとそうだろうなぁと思っていたら全く別のメロディが流れてきたもんだから「FRIENDS」なのに「Friends」がないんだって思いましたよ1回目は。
まぁ後の方で収録されてたんですけどね「Friends」
ともあれ、「Friends」ではない「harunohi」で幕を開けるわけです今作は。
春の日から始まる物語は一体…
2.シーズンエンド
春の日から続いての2曲目は季節の終わり、シーズンエンドです。
このシーズンとは、「FRIENDS」のテーマである冬のことなのか、それとも別の季節のことなのか。
ちなみに「FRIENDS」では「いつかのメリークリスマス」、「FRIENDSⅡ」では「SNOW」と、切ないバラード曲がトップナンバーとなっていますが、今作のトップナンバーである「シーズンエンド」もまた切ない極上のバラードソングとなっています。
歌詞を読み解いていく限り、大好きだった人との別れを経た『僕』の心情を歌った曲のようですね。
サビの冒頭の
◆叶わぬ恋なら忘れておしまい
というところから願っても叶わなかった恋なのでしょう。
叶わぬ恋、何を意味しているのでしょうかね。
『あなた』に片想いをしていたけれども、想いが届かぬ恋だったのか。
『あなた』と愛し合ってはいたけれど、長くは続かぬ恋だったのか。
巡る季節の中で『あなた』を想う。
あなたのいた夏にさよならを告げ、あなたのいない冬を生きよう。
雪を待ちながら。
となると、僕があなたに想いを巡らせてる今は秋なのかな。
まだ、あなたを失った余韻を引きずっている日に、これから訪れる冬を一人で生きていこうと誓っているので「シーズンエンド」とは秋の終わりのことなのか。
いや、ラストのサビでは、
◆あなたとは違う春を夢見よう
と歌い上げているんですね。
で、最後に
◆そんな日は来る
と、自分に言い聞かせるように締めくくられる「シーズンエンド」
『あなた』と同じ春を見たかったけど、それは叶わなかった。
いつかきっと、『あなた』ではない別の誰かと生命芽吹く春を見たい。
そんな日は来る。
そんな、冬の終わりから春へと向かおうという心情を描いているのが「シーズンエンド」ではないのかと思いました。
冬に閉じこもるのではなく、まだ来ぬ春に向かって歩き出そうという、今までの「FRIENDS」シリーズの楽曲では見られなかった前向きな心境を歌う、素敵な曲です。
3.ミダレチル
このアルバムの楽曲の中では1番B’zらしいと言えるのではないかと言えるメロディーラインの曲。
少しジャズっぽい要素も取り入れられているロックナンバーです。
そして、歌詞の中には一人称としての『僕』は出てきません。
通して聴くと「シーズンエンド」と同様、大好きだった相手と別れた後の心情を歌っていることがわかります。
歌詞の中に度々出てくる、
◆泣いても帰らない春の日
これが別れることとなった春の日なのか、幸せだった春の日なのか。
1曲目の「harunohi」が、この曲の中の、泣いても帰らない春の日、だったとしたら…
「harunohi」の美しく穏やかなメロディを思えば、別れてしまったあの日と言うよりも、幸せだったあの日ではないのかなと思うのです。
そして興味深いのがこの曲の二人称が、『君』や『あなた』ではなく『あんた』という点。
男性が好きな(好きだった)女性に対して、『あんた』と言うでしょうか。
個人的な観点ですが、男性視点で相手の女性のことを別れた後でも『あんた』とか呼ばないと思うのです。
少なくとも、僕は奥さんのことを『あんた』とだなんて呼んだ事ないですし。
いやまぁ呼ぶ人もおられるかもしれませんが、あくまで個人的な観点ということで…
でも、世良公則さんの「あんたのバラード」だって、女性視点で歌われている歌でしょう?
同様に相手を『あんた』と呼んでいるこの曲「ミダレチル」も女性視点の歌ではないかと思うわけで。
そう思うと更に興味深い背景が見えてきませんか?
歌詞を読み解くと同じ別れの歌であっても、「シーズンエンド」は別れを告げられた側=フラれた側の歌のように思います。
対して「ミダレチル」は別れを告げた側=フった側の歌のように思うのです。
歌詞を読めばどちらのパターンでもとれるとは思うのですけどね。
罪を犯して裏切った挙句にフラれました、みたいなパターンも想像は出来ます。
それでも、
◆あんたの笑顔思えば
◆じんわり胸が軋む
のフレーズのあとに続くのは、夕陽に染まる横顔であったり、平和に眠る横顔であったり。
この歌の主人公が女性だとすると、この笑顔を思い出す男性は、優しくて、どちらかと言えば言葉少なめな、優柔不断な性格なんじゃないかなあと想像してしまうんですよね〜。
で、いつまでもはっきりしない、笑顔するしかないちょっと頼りない『あんた』におそらく愛想を尽かしたのではないのでしょうか。
笑顔だけでなかなか先に進もうとしない『あんた』と別れることを選んだ。
別れ際のヒリヒリした風とは、かなり辛辣な言葉を浴びせて別れを告げたんじゃないでしょうかね。
しかし別れた後で巻き起こる後悔の念。
何気ない日々の横顔が自分にとってどんなに大切だったのか、裏切って失った後で気づいてしまった。
哺乳類の自分勝手な振る舞い、尊い遺伝子の所業で自分を慰めても、あの日のヒリヒリした風のように『あんた』を突き放していまった夢を見てしまう。
だからこそ、どんなに泣いて悔やんでも、それが幸せだと気づいてなかったあの春の日は戻ってこない。
罪深く晴れ渡る青空とは、そんな心情で見上げる冬の空ではないのかと思うのです。
4.FriendsⅢ
ここで来ました。
シリーズのテーマ曲とも言えるインスドゥルメンタル曲「Friends」
これまでは1曲目が常でしたが、今作では全7曲中の4曲目という折り返しとも言えるところに収録されていました。
最初に収録タイトルも何も見ないまま聴いた時には、今回は入ってないのか…と思っていたところに、聴き馴染んだメロディが流れ始めて思わず喜びましたよ。
最初に奏でられるのは、ピアノの独奏による切なく、寂しいメロディ。
「FRIENDSⅡ」のそれを思わせる冬の冷たささえ感じるメロディのまま終わるかと思いきや、2番になると「FRIENDS」のそれのようなストリングスによる協奏へと転調するのですが、冷たさを感じた1番から一転、温かみを帯びているような音色になるのです。
メロディはそのままなのに、まるで冬から春へと移り変わるかのような転調。
春の木漏れ日を感じさせるような曲調は、何を意味するものなのでしょうか。
5.Butterfly
「ミダレチル」は、どちらかといえば女性視点の気がするなぁと感じましたが、こちらの曲は間違いなく女性視点の曲です。
好きな男性のことを想い、時に嫉妬するぐらい焦がれている女性の心情を歌っていますね。
◆自分を磨いて着飾って踊る
とか、
◆世界中旅もできた
とか歌っているところから、世界を巡るモデルさんとか、ダンサーさんなのかな。
スポーツカーにも乗っているみたいだし。
で、
◆あなたが離れる、それだけが怖くて
◆精一杯自分を磨いて踊る
というところから、好きな相手は自分のプロデューサーのような立場の人なのかな、とも思ってしまいます。
もしくは応援してくれているファンの1人。
世界中をツアーして回るほどの人気があって、輝かしい未来への道のりは星のようにあって、数えきれぬ人に引き止められたけど、本当は1人の人に愛されたいだけだった。
飛び回るのやめて、心から安心できる一輪の花に辿り着いた蝶に自分を置き換えている、そんな歌ですかね。
ただ、ここで注目したいのは歌い出しと、歌の終わりの
◆In my dream
の一節。
実は夢の中で想っている心情なんですね。
「FriendⅡ」の「ある密かな恋」へのアンサーソング⁉︎ともとれてしまいそう。
もしくは「ミダレチル」から引き続き後悔を引きずったまま自分の夢へと駆け出したけれど、夜毎夢の中で『あなた』=『あんた』のコートに包まれた温もりを思い出している。
そんな歌なのかもしれませんね。
6.こんな時だけあなたが恋しい
個人的にこのアルバムの中で1番好きな曲です。
この曲にも「ミダレチル」と同様に、一人称が出てきません。
男性視点か、女性視点かでこれまた同様にどちらとも取れる内容ですが、個人的にはこの曲も女性視点ではないかと感じました。
◆どこなの どこにいるの
とか、
◆拗ねるのは自惚れでしょうね
とか、女性っぽいかなと。
いやまぁ稲葉さんの描く詞では、女性っぽいとかオネェっぽい表現は珍しくないんですけど。
◆愛しても愛されても
のサビの歌い出しの後で、
◆時間がひんやりと固まって
◆世界はひたすら遠くなる
とか、
◆涙はこんなに流れ落ちて
◆夕暮れに飲み込まれてしまいそう
と、満たされていない思いを歌っています。
そして、
◆必死にその声を思い出す
とか、
◆わかってくれる人は他にいないと拗ねる
とか、
◆いつかの思い出をくりかえす
のですよね。
別に誰も悪くない。
今、自分が愛して、自分を愛してくれる人が悪いわけではない。
でも、その人ではない。
別れてしまった『あなた』が恋しい。
太陽がどんよりとのしかかって来るような冬の日には、別れを選んだ『あなた』を思い出す。
そんな心情を歌っているのかな。
7.GROW&GLOW
このアルバムのラストを飾る曲です。
ここで初めて「FRIENDS」シリーズではお馴染みの『僕』と『君』が登場します。
そしてこの曲では、これまでの曲と一転、『僕』が想っている『君』との”今”を描いているように思います。
過ぎてしまった、終わってしまった過去を歌ってないんですね。
◆猫の仕草に笑ったり
◆朝ごはんで悩み、ためいきついたり
と、『君』との何気ない日常を歌っているんです。
GROWとは、育つ、とか成長するとかを意味します。
対してGLOWとは白熱とか、暖かな光を意味するようです。
「成長する」と「暖かな光」というところでしょうか、タイトルのGROW&GLOWは。
暖かな光で成長していく物語。
花びらは色褪せ散ってはまた咲いてを繰り返しながら、ゆるやかな光の中で枝を伸ばし続けていると歌っていますが、散ってはまた咲くというフレーズが意味するものはなんなのでしょう。
ここで気になるのが、
◆一緒に観ながら寝てしまった、あの映画もう一度観ましょう
の歌詞。
まぁ映画のリピートなんて当たり前ですから、途中でこの前観た映画は寝てしまったからもう一度観に行こうみたいな形なのかもしれません。
ですが、この歌の中の『僕』と『君』がその映画を観に行ったのはずいぶん前のことなんじゃないかなと思えてくるのです。
その映画を数年ぶりにレンタルかサブスクで観ましょうと言っているのではないのかと。
猫の仕草に笑ったり、朝ごはんで悩んだりと何気ない日常を歌いあげているのも、以前はなんともなかったそんなささやかな日常がどれだけ大切なのかを歌っているように思えるのです。
それはつまり、この曲の『僕』と『君』が一度別れたあとでまためぐり逢い、一緒に過ごすようになったことを歌っているのではないかと。
いくつもの山々を越えてきたというのも、再会までの長い道のりを歩いてきたことを示しているように思います。
そういった考察から、「GROW&GLOW」は最初の「FRIENDS」で描かれた、『僕』と『君』の物語の完結編なのではないか?
僕はそう思ってしまったんですね。
1曲目の「いつかのメリークリスマス」で別れて、「僕の罪」「恋じゃなくなる日」を経て再会し、また共に過ごすようになったにも関わらず、「どうしても君を失いたくない」で結局また別れることになった『僕』と『君』。
2人が三度再会し、共に歩いていくことになった物語。
それこそが「GROW&GLOW」なのではないかと。
「FRIENDS」と「FRIENDⅡ」の2枚のアルバムどちらとも最後は過去を引きずるかのような切ないアウトロで幕を閉じます。
対して今作「FRIENDSⅢ」のラストを飾る「GROW&GLOW」は余韻を残さぬ綺麗な終わりで幕を締めるのですが、そのことも
『これで終わりだよ!』
とFin宣言しているかのよう。
◆まだ歩いてゆける
◆真っ白いこの道を君と
花びらが散っては咲くように、別れては出会うを繰り返した2人が今度こそ共に歩き続けることを誓うかのようなフレーズですね。
まぁどれもあくまで個人的に感じたことですが。
今回はB’z冬の名盤「FRIENDSⅢ」の感想記事でした。
1曲目から長々とその曲の感想を書き連ね、最後の「GROW&GLOW」が初代「FRIENDS」の完結編なのではないのかなとしましたが…
実はもう1つ思い至ったこともあるんですよねぇ。
それは、改めて最初から聴きなおし考えを巡らせると、「GROW&GLOW」だけでなく、この「FRIENDSⅢ」というアルバム自体が初代「FRIENDS」から続く物語なのではないかと思ったのです。
「FRIENDS」での『僕』と『君』は、「どうしても君を失いたくない」で決定的に別れてしまう。
それも『君』が『僕』のもとを去る形で。
最後の「いつかのメリークリスマス(Reprise)」では、『僕』の後悔の念を切なく奏であげているようです。
そして、その終わりが今作に続くと考えると1曲目「harunohi」で、その切なく寂しい幕から一転、なにかを予感させるような、まさに「春の日」の到来を告げるかのような暖かいメロディーを奏でてアルバムの幕を上げるのです。
2曲目、「シーズンエンド」では『僕』が『あなた』への決別を告げています。
それは既に別れてしまった『あなた』への想いの決別。
多少、後ろ髪引かれてる感はありますが。
ここで言う『あなた』は『君』と別れた後に出会った別の人なのかも、とも思いましたが、これが「どうしても君を失いたくない」からの続きであるならば、やっぱり『あなた』は『君』であった人のことなのかなと思うわけです。
『あなた』と呼んでいるのは、既にもう別れてしまって時間が過ぎているから。
もう忘れようという思いから、少し他人行儀の『あなた』と呼んでいるのかもしれませんね。
別れた『君』との恋は叶わぬものだったと忘れて、巡る季節の中、かつては愛する『君』だった『あなた』とは違う春を見ようと前を向く、『僕』の心情を歌うわけです。
そして次の曲、「ミダレチル」で一転、「どうしても君を失いたくない」で『僕』のもとを去った『君』の歌になるわけです。
この曲の主人公が『君』であるのなら、『僕』のもとを去ったことを後悔しはじめているわけですね。
泣いても戻らない春の日。
『君』ももう、あの頃に戻ることは叶わないと思い始めているわけですが…
インストゥルメンタル曲でテーマ曲でもある「FriendsⅢ」で、冬から春への転調が行われるわけです。
『僕』も『君』も、叶わぬ恋だと忘れてしまおうと思っているところで、予感めいた変化が生じるわけですよ。
「Butterfly」で、『僕』から離れて華やかな世界に飛び込んだにも関わらず、やはり自分が身を寄せられる花のような存在だった『僕』とのことを夢に見る。
「こんな時だけあなたが恋しい」で、他の誰かを愛し、愛されても『僕』を求めている自分に気づく。
そして最後の「GROW&GLOW」で、時間を経て『君』は『僕』のもとに戻ってきたのでしょう。
一度は自分から離れていってしまった『君』
そばにいてくれるならそれだけでいい、と許される…わけじゃないかもしれないけれど、『僕』は『君』を受け入れて、共に歩むことになったのでしょうね。
別れの物語だった「FRIENDS」
再び共に歩く未来を描いた「FRIENDSⅢ」
改めて双方を聴きなおせば、物語が繋がっていることがしっくり来るんです。
それではその合間の「FRIENDSⅡ」はなんだったのかというと。
小説の短編集のような形を成していた「FRIENDSⅡ」は、その記事で書いたように1つの可能性として、「FRIENDS」で『僕』と『君』が別れたあとの、様々なその後の姿を描いているのではないかと思います。
特に「ある密かな恋」ではメディアの中の『君』に恋しているわけですが、それは別れた後の『君』が華やかな世界に入って成功しているのを『僕』が見ていると連想したりしたものです。
それがまさか今作の「Butterfly」で、華やかな世界で飛び回る女性が1人の男性を想う姿が描かれているとは。
あくまで個人的に思ったことですが、この2曲には関連性があるように思えてならないんですよね。
そのように、「FRIENDS」で『君』と別れた後の『僕』の、様々な幕間の物語が「FRIENDSⅡ」
それを経て、『君』との恋を忘れることを決意した『僕』と、別れた後で『僕』に引かれ続けていた『君』の2人が再び巡り合うまでの物語が「FRIENDSⅢ」ではないかと、僕は思ったんですね。
何度も書いてきましたがあくまで個人的な感想ですので、聴く人によっては捉え方はそれぞれでしょう。
僕は最近、「FRIENDS」、「FRIENDSⅡ」、そして今作「FRIENDSⅢ」の3枚をスマホに入れてプレイリストで3枚を繋げて聴いています。
改めて3作を繋げて聴いていると、やっぱり全てが同じ『僕』と『君』の物語なんじゃないかなぁと思ってしまうのですよ。
そして「GROW&GLOW」まで聞いた後で再び「いつかのメリークリスマス」まで一巡すると…
また面白い妄想が出来ますよ。
結局また別れて永遠のやり直しかーーーい!ってね。
今回はこの辺で。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
いつかまたここで、
いや、このシリーズは来年の冬に会いましょう。
それでは…
せーの、おつかれー!
今年も良いクリスマスを。
その他のB’z冬の名曲・名盤シリーズ
コメント
とても勉強になりました、ありがとうございます😊
>くみさん
お読み頂き、ありがとうございます😊