キン肉マン第403話「カメハメ師匠の教え‼︎の巻」感想・師匠と同じような技術を持つ神!だけどそこに愛はあるのかい?な心のぶつけ合いがたまらない!

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超人としての矜持、神としての在り方。

互いのやりとりに震えます!

どーも、たけGです。

ついに始まりました、主人公キン肉マンと超神マグニフィセントの試合。

全てを見透かすようなマグニフィセントの戦いに戦いにくい違和感を覚えるキン肉マン。

その違和感の正体とは、マグニフィセントの正体が師であるカメハメの系譜に繋がる神であったから!

まさにカメハメの闘法の始祖とも呼べる超神を前に戸惑いを隠せないキン肉マンだったが、ミートの喝で思い出す。

オメガマン・ディクシアの体を借りて蘇ったカメハメ自身に打ち勝ったこと。

そのカメハメから師匠越えを認められ、免許皆伝を受けたこと。

その自分が、師匠の起源とも呼べる存在に臆しているわけにはいかない!

強い心で立ち向かうが、マグニフィセントは更にその上を行く!

必殺のキン肉バスターをいとも簡単に切り返し、大技、マグニフィセント・ブルドーザーでキン肉マンへ強烈なダメージを与えた!

と、言うのが前回の流れでした。

今回は試合に大きな流れはなく、大きなネタバレになるような内容もないとは思いますが…

文章の節々にネタバレになる内容が紛れ込んでしまっているかもしれません。

なので今回も未読の方はご注意を!

まず本編を読みましょう!

単行本待ちの方もご注意を!

マグニフィセント・ブルドーザーでコーナーポストに脳天直撃キン肉マン。

流血し、ダウンするも致命傷は免れたようでなんとか立ち上がった。

ダメージを受けたキン肉マンは、その技の中にマグニフィセントの本質を見る。


何が師匠のルーツだ。むしろ真逆。

今のは完全に相手を殺しにかかる技だ。

相手をただ殺しにかかる技は、師匠の教えにはない!

タックルで反撃を試みるキン肉マンだが、これもすぐに切り返され、空中へ投げられる。

そのまま追って捕まえるマグニフィセント。

空中でキン肉マンを複雑な関節技に極めていく。

受け身をとれぬ姿勢のまま落下して、マットに再び脳天直撃キン肉マン。


ホーリーソードクラッシュ!

二度目の大技を受けて立ち上がるキン肉マンの防御力を評価するマグニフィセント。


また生き残ったか。

このセリフから確かに躊躇なく殺しにかかっていることが伺えますね。

そのことを誰よりも痛感しているのが、技を受けているキン肉マン。

マグニフィセントの技術を認めつつも、これらの技に受け入れ難いものを感じていた。


お前の技には血が通っていない!

命を奪うことに躊躇をしないお前には、対戦相手への敬意がない!

お前だって、“48の殺人技”とか言ってるじゃね?

と返すマグニフィセントに、全然違う!と反論するキン肉マン。


師匠から受け継いだ殺人技というのは!

ここで回想シーン。

ハワイ修行時代のキン肉マンとカメハメ。

カメハメはキン肉マンへ語る。

48の殺人技全てを伝授した後で、本当ならこの殺人技は封印するつもりだったと。

どんなに技術を磨き、強くなっていって相手を倒し続けても、新たな挑戦者が現れ、戦いは無限に続いていく。

自身の強さでもって相手を倒し続ける、ただ勝利するためだけの修羅の道。

それが続くごとに、変わらない戦い、変わらない結果を見続ける人々から、つまらないと蔑まされ、逆恨みと妬みを受ける日々。

そんな日々に愛想がつきかけていた時に、ジェシー・メイビアに敗れた。

それは、気持ちの衰えが大きかったのだ。

年齢的な体力の衰えはもとより、気力の衰えが大きかった。

昭和の大横綱、千代の富士関が引退した時に口にした、“気力の限界”

この時のカメハメも同様なものを感じ、もうやってらんねぇみたいに気持ちが腐ってしまって、メイビアに負けたというのでしょうね。

キン肉マンという作品上で最強クラスの実力を持つプリンス・カメハメが体力の衰えがあったとは言え、超人オリンピック ザ・ビッグファイトで、チエノワマンでも通過できた予選で落ちたようなジェシー・メイビアに敗れたというのがどうにもしっくりこなかったのですが…

なるほど、気力の衰えから半ば投げやりな試合をしてしまったというのがあったのかもですね。

いや、っていうかキン肉マンを散々苦しめたジェシー・メイビア、それにスカル・ボーズやビューティ・ローデスが、チエノワマンでも通過できた予選で落ちているという事実の方がしっくり来ないんですけどね!

そろそろチエノワマンファンに怒られそうなのでこの辺にしておいて。

失意のまま、ジェシー・メイビアの付き人として余生を送っていた時に出会ったのがキン肉マンだった。

キン肉マンという男には人を取り込む力がある。

これから対戦する相手さえも取り込んでしまう魅力がある。

一度倒せば終わりじゃない。

一回闘ったら終わりじゃない。

勝つにしろ負けるにしろ、何度でも闘ってみたいと思わせる何かがある。

そんな魅力を持つキン肉マン。

そこにカメハメの目指した理想の格闘技者の姿、


“わかりあうための闘い”
の体現者としての素質がキン肉マンにある!

だからこそ授けた。

人を正しく生かすために穢れた邪念のみ殺すことを目的とした、48の殺人技を!


48の殺人技とは、人を殺さぬ殺人技!

穢れた人の邪念のみを殺す!

思えばこれまでウォーズマンやバッファローマン、ネプチューンマンといった自分の強さこそ至上で相手を殺すことに躊躇がなかった超人たちと闘う中でわかりあい、彼らの闘いに対する心情を変化させてきたキン肉マン。

質は違えど悪魔将軍すら、その影響下にあったのは間違いないでしょう。

それは、神々が恐れる友情パワーの影響もあったと思いますが、カメハメから受け継いだ、人を殺さず邪念のみを殺す殺人技。

その技術ではなく、そこに至る精神こそがこれまでの対戦相手の邪念を浄化していったのかもあるのかもしれません。

そしてそんな戦いを、殺人技を形にしたかった若き日のカメハメ。

しかし自身では、やはりマグニフィセントから繋がってきたような、相手を殺すための殺人技しか使えず、相手をただ倒すための戦いしかしてこなかった。

故に人々の支持も受けられず、次第に気持ちが萎えていった。

そこに、自身の理想を体現できるキン肉マンと出会った。

この男なら、自分の理想を継ぐことが出来ると思える逸材に!

カメハメ自身の心も、キン肉マンによって浄化されたと言えるのかもしれません。

それによって、自身の持つ殺人技にも血が通い、真の48の殺人技が完成した。

そう思うと、カメハメもまた、キン肉マンに教えられたと言えるのかもしれませんね。

そんな、師匠カメハメを教えを思い出しながらマグニフィセントと向き合うキン肉マン。


確かに、カメハメへと繋がっていったであろう技術はすごい。


しかし、その技の中に決定的に欠けているものがある!


それが対戦相手への敬意だ。


その欠如こそ、師匠はもっとも嫌ったもの。


相手への敬意なくして、わかりあうことなど絶対にできない!

これは実際の生活の中でも同じことですよね。

家族、友人、仕事仲間。

相手へ敬意を払い、耳を傾けなければわかりあうことなんてできない。

自分の意見だけを一方的に押し付けて、相手の話を聞かないなんてしていたら、こちらが相手のことをわかろうとしても相手は絶対に自分のことをわかろうとはしてくれないでしょう。

そんな敬意が技の中に感じられないと言われた洞察の神サマ。


とんでもねぇ、あたしゃ神サマだよ。

敬意なんて要素があるわけがないと、あっさり肯定。


そもそも神に敬意を要求するとはどういうことか。

それ自体が一つの哲学だと思わないかキン肉マン。

まぁごもっともな意見ですね。

悪魔超人や完璧超人ならば属性が違うとは言え同じ超人。

超人としての心や、闘う以上、最低限のルールやマナーを求めることもできるでしょう。

ですがマグニフィセントは超神。

超人とは全く異なる存在。

神サマが超人に対して敬意を払うことを求めることが出来るのであれば、超人全体を滅ぼそうなんて大事には至ってないでしょう。

しかしキン肉マンもそんなことは承知の上で言っている。


今のままじゃ、その答えは永遠に出せない。

だからこそ、その答えを知るために私は戦い続ける!

相手が超人であれ、超神であれ、キン肉マンはキン肉マン。

わかりあうための闘いを続けるのみ!

強烈なバックドロップが一閃!マグニフィセントに炸裂した!

今回はキン肉マン第403話の感想でした。

いやぁ〜良かったなぁ。

いつもいいんだけど、今回は輪を欠けて面白かったです。

何よりも今回の話、カメハメとの回想シーン。

技の応酬はあったものの、今回は対話回でしたね。

それも、神は超人に敬意を払えるか、というような哲学的な問答。

師匠であるカメハメと同じような闘いの組み立て方、同じような技術。

その更に上を行くマグニフィセント。

なのにカメハメとは決定的に違うところが1つ。

それは対戦相手への敬意がないということ。

人を殺す、という点について躊躇がないことを指摘。

対してマグニフィセントは、私は神だ。それは当然という回答。

同じ技術を用いても、その技術に血が通っていないということに受け入れ難いものを感じるというキン肉マン。

相手を殺すことに躊躇しない、という点ではかつてのウォーズマンやバッファローマンもそうだっただろうし、悪魔将軍なんてその最たる存在だったでしょう。

なのに今回のマグニフィセントに対して、その点を意識し、指摘したのはやはりマグニフィセントがカメハメのルーツであるからということなのでしょうね。

カメハメのルーツであり、カメハメと同じ技術を使いながらもそこに血が通っておらず、相手への敬意が感じられないということで、キン肉マンには許せないものがあるのかもしれませんね。

カメハメとマグニフィセント、戦い方はほぼ同じであるにも関わらず、その精神が全く異なっている。

それは、陸奥圓明流の陸奥九十九と、不破圓明流の不破北斗の違いのようなものなのかもしれません。

人殺しの業、圓明流。

全く同じ技を使うのに対照的な二人。

人を殺す、そのための技を使いながらも見るものに感動を与える陸奥九十九。

それは人を斬ることを目的として作られながらも、刀匠によって魂を吹き込まれ、鍛え抜かれた日本刀のよう。

対して同じ技を使っても感動がない不破北斗。

それは人を大量に殺傷することを目的に作られたマシンガンのよう。

こんなネタをキン肉マン話にぶちこんで、どれだけの人がわかってくれるか甚だ疑問ではありますが、同じような対比をカメハメとマグニフィセントの中に見たのではないでしょうかね。

ゆえに、これまで闘ってきた残虐超人や悪魔超人以上に許せないものを感じたキン肉マン。

しかし、それでもわかりあうための戦いはやめない。

神ともわかりあうことは出来るのか。

その答えを見出すために闘い続ける!


キン肉マン、Go Fight!

今回はこの辺で。

いつかまたここで会いましょう。

このまま次回はキン肉マン反撃のターンとなるのか否か、来週にはもう続きが読める次回へ続きます!




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