男坂 最終章後編 仁義九兄弟 第四話 イマジンの巻 感想:30年も過ぎれば人は変わっていくものでしょう?

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春奈ちゃん、出るか出ないか。

ですが、まさかのあの人が出てきましたよ!

どーも、たけGです。

日本の硬派たちが集って、九十九里を侵略してきたJWCの大軍勢は遂に撃退された。

分かりあう漢たち(+女子1名)

遂に、共に男坂を駆け上がる仁義九兄弟が結成された!

戦いを終え、平和そのもののの九十九里浜上空へ、垂直離着陸機VTOL戦闘機が飛来。

そこから降り立った漢こそ、仁義の因縁の相手、


武島将‼︎

と、いうのが前回のお話でした。

男坂最終章後編全五回。

今回は第四話!

泣いても笑っても残りあと2回!

もはやネタバレどうのこうのな話ではないですけども、

懐かしのあの方も出てくることですし、やっぱりネタバレになっちゃってるかもなので…

未読の方はご注意を!

懐かしのあの方って春奈ちゃん⁉︎とか思った人はまず本編を読みましょう!

 単行本待ちの方もご注意を!

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本人たちの間では数ヶ月ぶりに、

読んでる我々読者にとっては実に30数年以上ぶりの再会を果たした仁義と将。

数ヶ月前に出会い、ケンカした(と言うか一方的に制した)相手、見た目は変わっていないはずの相手に、


菊川仁義だよな?

と、確認する将。

歳を経たわけでもない。

髪型の変化や化粧などしているわけでもない。

数ヶ月前と見た目に変化があるわけでもない仁義の佇まいに、本当にあの時の菊川仁義と同一人物かと思わせるものがあったようです。

ま、30数年の間に若干絵柄は変わっているとは思いますが、それは将も同じか。

改めて目の前にいるのが間違いなく菊川仁義だと認識した将は突然高笑い。


男子三日会わざればとはよく言った。

これがわずか数ヶ月前のあのケンカ小僧とは。


男子三日会わざれば
〜、のことわざは妹の雅ちゃんも言ってましたね。

兄妹揃ってこの言葉がお好きなようで。

いや、他のキャラも同じようなこと言ってたような。

車田先生が好きなんだな、この言葉。


いい貫禄だ。

すっかり見違えたぞ仁義。

目の前にいる仁義を改めて認めた将。

将と戦い、生まれて初めてケンカに負けた仁義。

将がアメリカに行っている数ヶ月の間に、

喧嘩鬼先生の修行を受け、

闘吉と義兄弟に契りを交わし、

フレイザーと戦ってシカゴ軍団を退け、

昭和白虎隊の蘭丸と戦い、

奥羽連合を配下に置き、

北海道に渡って神威と戦い、わかりあい、

横浜に移動してジュリーの心を溶かし、

萩に移動して高杉とケンカに明け暮れ、

土佐に渡って竜子に思わせぶりなまま戦わず退き、

鹿児島まで移動して南郷どんと相撲勝負をし、

武島本陣にお招きされて雅ちゃんからお茶をいただき、

九十九里に戻ってJWCの大軍団を退けてきた仁義。


…年単位ぐらいのこと、していない?

これだけのこと、たった数ヶ月でこなす13歳。

YouTuberデビューしたら反響凄そうです。

『じんたんの日本縦断ケンカ一人旅』とか。

亀に乗って海を渡るとこなんて、絶対にバズると思うんですけど。

仁義がこれだけのことやってる間にアメリカへ行ってた将。

旅立つ前に、アメリカと日本を対等にするために海に渡るのだと言っていたその成果を仁義に問われ、将は答える。


残念だがオレの力不足だった。

アメリカは何もかもでかい。全てにおいてグレートだ。

ひとりの力ではどうにもならぬことがよく分かった。

そもそも日本とアメリカを対等にするために、何をしようとしていたのかよく分かっていないのですが…。

ずっとジャーメイン邸でお茶していたようにしか。

っていうかまあ裏世界でまずは日本の力を示すために、JWCのトップであると思われるジャーメインと肩を並べるようになるのが目的だったとしたら十分に成果出してると思うんですけどね。

シカゴ軍団のドン・フォアマンを圧倒して、シカゴのイスの座を乗っ取り、他の八カ国のドンをも圧倒した。

JWCの中での存在感は、ひとりだけの大暴れで凄まじく大きくなったと思うのですが将サマ?

まあ、いずれ大人になって政界進出し、アメリカと日本を対等にしようと夢見ていたところで、実際にアメリカに渡ってその国力の大きさに圧倒されたと言うことなのかもしれませんが、そのレベルの話なら確かに一人じゃ何もできませんわな。

そんな将へ、仁義が言う。

東の硬派たち、西の硬派たち。


日本にはこれだけの硬派がいる。

全ての日本男児が団結すれば、世界に遅れをとることなど決してないんだ‼︎

これ、30数年前に車田先生が「男坂」を描いていた時に本当に描きたかったテーマなんじゃないかなと思います。

きっとこのテーマに向かって最後まで描き続けたかったんじゃないかなぁ。

あの頃、僕はまだ仁義と変わらぬ子供でしたが、それが決して夢ではない強さが日本にはあったと思うのですが…

今の日本はどうかなぁ。

舞台設定が30数年前の昭和の時代だったならこんなセリフも夢ではなかったと思うんですけどねぇ。

胸を張って笑えずに言える日本になって欲しいものです。

「リングにかけろ2」第一話で石松が言ってたセリフ、車田先生も描いてて痛かったろうなぁ。

仁義と将はその後、大晦日の夜にタイマン勝負をすることになったようで。

大軍勢での東西決戦を行うのではなく、お互いの対象同士で雌雄を決する。

予想通りではありますが、残り2話ではそうするしかないよなぁ。

しかしここで現在の時間が12月31日の出来事であることが判明。

1巻を読み返すと、仁義は入学早々に安岡番長を倒した後で、九十九里浜で将と出会って戦っていたのであの時は4月。

つまり同じ年の4月から12月の出来事で、将の言う数ヶ月前、と言うのは8ヶ月前ということですね。

仁義は8ヶ月かけて日本を北から南に移動してケンカしまくってきたわけですが…

………うん?

ちょ、ちょっと待ってくださいよ!

今が12月31日、冬ですよね?

ここに至るまで4月から仁義は駆け抜けてきたわけですが…

30年ぶりの再開となった北の大地編。

仁義が渡った北海道。

あたり一面、もうすっかり雪景色でしたよね?

最後の神威との決戦後は、猛吹雪の中で遭難に近い状況になってましたよね?

北海道の後、横浜→萩→土佐→鹿児島と大移動していることからキツキツの移動で見積もっても遅くとも10〜11月の出来事だと思われますが…

少なくとも12月ではないかと。

僕は南郷どんと同じく九州の方に住んでいるので、北海道の気候はあまり存じ上げぬのですが、北海道の方では地方によっては12月に入る前の時点で一面雪景色で、猛吹雪が襲うようなところあるのでしょうか?

温暖化前の昭和の時代の北海道では年中雪でも珍しくなかったのかなぁ。

っていうか車田先生、やっぱり数ヶ月ではなく1年前くらいにしておいた方が良かったのでは?

一方、アメリカ陣営では懐かしのあの人が登場!


シカゴ軍団のラトーヤ!

車田先生、忘れてるかなと思ってたら忘れてなかったのね。

ラトーヤさんと言えば、旧シリーズ2巻でシカゴ軍団の参謀として登場。

武闘派のフレイザーとの戦いを制した仁義をして


この男にはフレイザー以上の恐ろしさを感じる…

と言わしめた男!

ラトーヤ自身もこのまま日本に負けはしない、と言ってたと思いましたが、彼をニューヨーク軍団に迎え入れたアイン曰く、


彼は仁義の人柄に触れ、平和主義者になったようです。

…え?

そんな描写あった?

仁義はラトーヤの秘める力に恐怖し、ラトーヤもシカゴ軍団を立て直す気満々だったと思うんですけど?

大晦日の夜、ピアノでジョン・レノンの「イマジン」を弾くラトーヤ。

ラトーヤの演奏とイマジンの歌詞男坂バージョンをバックに殴り合う仁義と将。

かつては将の顔面に一発しかパンチを入れることのできなかった仁義ですが、今は互角に殴り合ってます。

それこそが仁義の成長を物語っているわけで、将サマも楽しげに笑みを浮かべます。


みんなが仲良くなれりゃ、世界は一つになるんだ。

現在の世界情勢を憂えるようなイマジンの歌。

そして背景にはどどーんと丸い地球。


『サイレントナイト翔』のNEVER ENDかと思ったがな!

今回は男坂最終章後編第四話の感想でした。

ラトーヤさんが忘れられずに出てきたのは良かったですが、「イマジン」演奏させられる役回りとは、頭に描いていたその後のラトーヤさんとはちょっと違いますなぁ。

まぁ残り二話の段階でシカゴ軍団立て直してこられても尺足りませんけどね。

そして始まった仁義と将のラストバトル。

派手な必殺技の存在しない「男坂」なので普通にボコボコ殴り合うだけのバトルです。

それだけじゃラストバトルにしてはあまりに地味なので、ラトーヤの「イマジン」を被せてきたのかなぁ。

次回には砂浜に二人寝そべって笑ったりしてないだろうな…

初日の出を眺めながら。

で、将に向かって「日本を任せたぜ」とか言って、昇ってくる太陽に向かって歩き始める仁義。

「どこへ行くんだ?」と問いかける将に対して、

「昇っていくのさ、この、果てしなく続く男坂をよ…」

と言って石畳のような曲がりくねった坂道を駆け上っていく仁義。

で、目出たく無事に

「完」!

と、言うのは僕の勝手な予想です。

いや、こんな予想当たらずに、春奈ちゃんを出して!

最後に春奈ちゃんの無事を、

昭和白虎隊のチンピラに囲まれて、


「やるんだーっ!」

「キャーッ‼︎」

の後で寸前に、仁義に助けられていたとか、無事であったことを確認させてから終わってー!

さぁ、泣いても笑ってもいよいよ次回、最終回。

車田先生、30年目のケジメ。

「男坂」は果たしてスッキリ終わってくれるのか。

それとも、僕に毒を吐かせてしまうのか。

いやもう既にいくつか言いたいことが溜まってるんですけど、それらを握りつぶさせて欲しいなぁ。

今回はこの辺で。

いつかまたここで会いましょう。

いよいよ次回、「男坂」が未完でない最終回!

全世界注目(?)のラストシーンへ続きます!




コメント

  1. み 改め 三田 より:

    たけGさんこんばんは。
    先日櫻井敦司さんの記事にお邪魔した三田(仮)です。
    男坂、遂に次回最終話ですかぁ!
    …北の大地編?までは一応追ってたんですよ。
    以降なんで読んでないのかは書きませんが…
    うん、3巻までって今読むとめちゃくちゃ面白いですよね!うん!
    そら武島将も仁義を見違えるわけですわ!
    兎にも角にも車田先生がコレが描きたくて漫画屋になったという作品。
    完結するとなると感慨深いものがあります。
    最終話の感想記事も心して拝読します!
    マロがいいキャラっぽいですが出番ありますかね。
    あ、それより春奈ちゃんですね…ほんと笑顔で現れてくれるといいですが…。

  2. たけG より:

    >三田さん
    三田さん、こんばんは。
    あ、(仮)でしたね^^;
    なかなか管理画面開かず、返信が遅くなってしまってすいません💦
    ついに最終回しましたよ男坂。
    北の大地編まで読まれたんですね!
    3巻までは本当に面白くて好きで読んでたんですよ。
    打ち切られましたが^^;
    30年の時を経て再開した男坂!
    の最初のシリーズ、北の大地編。
    昭和の頃に書かれた前3巻の旧シリーズと比べての落差の激しさに、それで読み続けなかった人、意外に多そうですねぇ。
    マロは鬼麿でしょうか。
    武島本陣編で、いい味だしてましたよ^^
    最終回の感想、頑張って書いていますのでお楽しみに〜

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