追悼、高橋勲監督

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どーも、たけGです。

僕はジブリ映画が好きです。

ということは、前回の「リメンバーミー」の記事でも書きました。

その、ジブリ映画の中でも、とりわけ好きなのはやっぱり宮崎駿監督の作品なわけで。

「天空の城ラピュタ」以降、全て映画館で観てきました。

これも前回書きましたね。

ナウシカは?と、問われればナウシカは実はアニメージュで連載されていた漫画を読んだのが最初で、映画は友達が絶賛していたのを覚えていますが、同時期に公開されていた「アリオン」や「北斗の拳」を観に行ってしまってました。

自分自身が興味を持った時には劇場公開が終了しており、結局最初に観たのはテレビだったのです。

テレビで初めてナウシカを見た時に、マンガとなんだか違う!とか思っていたっけなあ…

ま、宮崎監督作品についてはさておき、対して、宮崎監督と並ぶスタジオジブリの巨匠、高畑勲監督の作品で、最初に観たのは「火垂るの墓」でした。

「となりのトトロ」との同時上映でしたね。

宮崎監督と高畑監督の作品が同時に観れるなんて、今にして思えばびっくりでしょう?

その後の高畑監督作品で劇場まで足を運んだのは「おもひでぽろぽろ」と、「かぐや姫の物語」

あれ?意外に少ない…?

「平成狸合戦ぽんぽこ」は金曜ロードショーで見て、「となりの山田くん」は…あっ!見てない!

ジブリ好きを明言しながら、高畑監督作品で見ていないのがあったなんて!

とまあ、実際ジブリ大好きと言いながら、宮崎監督と他の監督の作品でお気に入り度にどうしても差が出てしまうというか、ジブリ好き、というより宮崎駿監督作品が好き、から始まっているからしょうがないんでしょうけど。

そんな(?)僕と高畑監督作品との最初の出会いが、先に書いた通り「火垂るの墓」でした。

もちろんと言いますか、「火垂るの墓」目当てに劇場に行ったわけではなく「となりのトトロ」のついでだったわけですが、あの頃の映画館って、今のシネコンと違って決まった時間の決まった座席で見るのではなく、チケットを買って、好きなタイミングで映画館に入って、空いている座席に座り、席が空いてなければ立ち見もオッケー、好きな時間に出ていいから、劇場内にいる間は同じ映画を何回でも観てよかったのですよ。

いやあ、いい時代だったなあ。

そんな時代に「となりのトトロ」を目当てに行った僕は、トトロの上映時間だけを気にしていたので、入場した時は「火垂るの墓」が上映中で、それも結構なクライマックスシーンでした。

節子が…今にも節子が…というシーン。

確か僕は高校生くらいの頃でしたが、話の流れもよくわからないまま、その重さにやられた記憶があります。

トトロを目当てに来て、いきなり「火垂るの墓」のクライマックスですよ?

清太と節子が何故そこに至ったのか知り得ないままのラストシーンへ、ですよ?

かなり衝撃的でしたねえ。

高校生だった僕がそうだったのですから、トトロ目当てにお父さんお母さんに連れられてきた小さな子どもたちはもっとだったのではないでしょうか。

その後でトトロを観て、トトロをもう一回最初から観たいと思い、そのまま劇場に残って、当然最初から「火垂るの墓」を観ました。(繰り返しますが、そういうことが出来る時代だったのです)

終わりは既に知っていましたが、トトロを観たあとでは更に重さが増しましたねえ。

ラストを先に知ってしまったからこそ、節子の言動、行動、その健気さが痛くて、辛くて、観るのに体力がいりました。

後に金曜ロードショーで放映されても、他のジブリ作品と違って、もう一度観ようという気が起きずにスルーしてしまうこともありました。

良い映画ですよ?

感動しますよ?

でも、見るのに体力いるのを知っているから…

缶入りのドロップを店で見る度に節子の顔を思い出してしまうんですよー。

そんな、ファーストコンタクトだった高畑勲監督の作品ですが、ジブリの両巨頭と言われる宮崎駿監督の作品とは、同じように見えて実に対照的な作りになっていると思います。

宮崎監督の作品は常に「ファンタジー」であると思います。

リアル寄りな作りであるような「風立ちぬ」でも、どこか幻想的なファンタジー作品になっていると思うのです。

物議をかもしたタバコの煙1つとってもファンタジーな描写ではなかったですか?

そう思ったのって、僕だけでしょうか?

対して、高畑監督の作品は常に「リアリティ」であると思うのです。

その極地が「火垂るの墓」なのでしょうが、ファンタジーで創られているような「かぐや姫の物語」でさえ、そこにリアリティを感じました。

世界観は手書きの水彩画のように表現され、日本の中世時代を実に幻想的に描いているのですが、かぐや姫や翁などの登場人物たちの人物描写、感情表現は実にリアルに描かれていたと思います。

リアルに表しながらもファンタジーなのが宮崎監督作品。

ファンタジーを描きながらもリアルなのが高畑監督作品。

個人的には、そんな感想を抱いていて、どちらかと問われれば宮崎駿監督の方に一票を投じてしまう僕ですが、「火垂るの墓」で衝撃を受け、「おもひでぽろぽろ」に何故か郷愁を感じ、「かぐや姫の物語」では、日本映画でしか出来ないような映像表現と、高畑監督ならではの人物描写に感銘を受けたのもまた事実。

「おもひでぽろぽろ」や、「かぐや姫の物語」は、宮崎作品のついでではなく、それを目当てに観に行ったわけですしね。

テレビでしか見てないけど、「平成狸合戦ぽんぽこ」も好きな映画ですよ。

今後も金曜ロードショーで放映されるでしょうから、高畑勲監督の作品は見続けるでしょう。

「火垂るの墓」は体力がいるから、その時の気分次第かな。

「ホーホケキョとなりの山田くん」も、いつか見ないとね。

高畑勲監督、いくつもの素敵な作品を届けてくださり、ありがとうございました。

心より、ご冥福をお祈りします。

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