まあ、デビュー曲から聴いていましたなんてツワモノでもないので、厳密に言えば、B’zを知って28〜9年、好きになって27〜8年といったところでしょうか。
それでもその頃に生まれた子供が今や30近くて、家庭を持ち、子供がいてもおかしくないわけだから、かなりの歴史ですねえ。
この年になると、ついこの前のような気がしなくもないのですが、35周年にあたって僕のB’zへの思いを作品ごとに、何回かに分けて振り返って行きたいと思います。
※このシリーズはデビュー30周年の際に書いた記事にちょっと手を加えたものです。
今年はデビュー35周年ですが、タイトルはその時の30年をそのままで行こうと思います。
1988年。
B’zデビューの年。
僕は17歳で、高校2年生。
この頃に好きだったBOOWYが解散し、ソロデビューした氷室京介が好きで、BOØWYの「LAST GIGS」とヒムロックの「FLOWERS FOR ALGERNON」を良く聴いていました。
シングル「だからその手を離して」とアルバム「B’z」が9月21日の同日に発売されています。
シングル収録曲はどちらもアルバムに収録されているので、何故にこのような形態での発売?と思ってしまいますが、まだ名も知られてないB’zを知ってもらおうということで、シングルがいわゆるアルバムの体験盤みたいなポジションだったのではないでしょうか?
当時、僕は当然のことB’zのことなんて知らず、このデビューアルバムを聴いたのは、B’zを好きになってからレンタルして聴いた時だったので、多分この3年後くらいだったかなあ。
アルバムはまだまだデビューしたてで自己主張も少ない、おとなし目の内容です。
特にお気に入りの曲も無いのですが、強いて挙げれば3曲目の「ハートも濡れるナンバー」
でも、どうせ聴くなら「The 7th Blues」収録の英語版の方がカッコいいです。
ちなみに、この頃のTM Networkのライブをビデオで見た時に、メンバーの木根さんを差し置いて目立っていたギタリストがおりまして、当時の僕は「なんだコイツ、木根さんより目立ちやがって!」とか怒っていたものですが、それが松本さんだったと知ったのは髄分あとのことでした。
1989年。
僕は18歳で高校3年生。
彼女はおらず、休みの日に一緒に遊ぶ女友達もおらず、たまに下校で帰る方向が女子と一緒になるだけでデートした気分になる程度の、色恋沙汰とは無縁の高校生活で同じような境遇の友人とファミスタばっかり、家ではウィズやFFばかりしていて、そのツケが志望大学が絶望的になりランクが下の大学を選ばざなくを得なくなるわけですが…
音楽については、この頃はブルーハーツ全盛期。
友人達もブルーハーツを聴いている人が多く、文化祭でイケてるクラスメイト達がブルーハーツのコピーバンドをやって、えらいモテていたのが羨ましかったもんです。
僕もブルーハーツは嫌いではなく、友人からCDを借りてよく聴いていましたが、少々乗り遅れた感があって、そこまでついていけてなかったように思います。
ただ、同じ友人から借りたジュン・スカイウォーカーズの「歩いていこう」というアルバムがすっごい気に入って、カセットテープにダビングしたものを何度も何度も聴いていましたねぇ。
この頃がTM Networkの全盛期でした。
B’zについては、シングル「君の中で踊りたい」アルバム「OFF THE LOCK」が5月21日に同時発売されてます。
リリース形態は1stと同様で、シングル収録曲は2曲ともアルバムに収録されてます。
当然、この頃B’zのビの字もまだ知らず、初めて聴いたのはやっぱり随分後でした。
でも、2枚目のこのアルバムは1枚目と比べるとかなり洗練されており、今でも十分聴ける内容だと思います。
名曲も多く、今でもライブで多く演奏される「OH!GIRL」が収録されているのもこのアルバム。
「SAFETY LOVE」や「NEVER LET YOU GO」など、ファン人気も高い名曲が多いので、無名時代の名盤とも呼べる1枚です。
個人的に好きな曲は9曲目の「ROSY」。
西城秀樹さんが歌っていてもおかしくないような昭和歌謡曲っぽい哀愁漂う歌なんですが、そこがなんだかノスタルジーで大好きですね。
ひょっとしたらB’zのお二人でさえ印象に薄い曲なのかもしれませんが、いつかライブで歌ってくれないかなぁ…
そしてミニアルバムの「BAD COMMUNICATION」が10月21日に発売されています。
僕がB’zを知ったきっかけがアルバム表題曲である「BAD COMMUNICATION」、通称「バッコミ」。
僕が初めて購入したB’zのCDもこのアルバムでした。
ですが、購入したのは確か1990年の4月頃。
既にその後の3rdアルバムも発売されていたあとだと思います。
リアルタイムでの発売時には、当然その存在は知りませんでした。
3月で高校も卒業し、大学入学のため福岡へ来て、ラジオをよく聴いていたのですが、その頃、何度もこの曲が流れていたんですよ。
聴いているうちに、えれーカッコいい曲だなぁ、どこかTMっぽいなぁとか思い、気になり始め、ラジオで曲名とアーティスト名が紹介された時にメモしたんですよね。
「ビーズ バッドコミュニケーション?」みたいな感じでメモしたと思います。
で、翌日に当時住んでいたところから歩いてすぐのとこにあったレコードショップへ行き、店主のおばちゃんに聞いてみたら、「最近、ちょっと人気なのよ」とCDを出してくれました。
小さなお店だったので、問い合わせの少ない商品は置いてないんだとか。
在庫が複数枚置いてあったということは、人気が芽吹いてきてたんだろうなあと思います。
購入して、ひたすら聴いてましたねえ。
「バッコミ」を何度も何度もリピートして聴いてました。
おかげで、他の2曲は最初に数回聴いたくらいで、当時はあまり印象に残っていなかったですねえ。
今でこそ、「OUT OF THE RAIN」は結構好きになってるんですけどね、この頃は「バッコミ」一色で、そればっかりアホのように繰り返し繰り返し聴いていました。
同じような、同世代のB’zファンの方って、意外と多いのではないでしょうか。
この年にB’zは大ブレイクします。
そして、リリース的に見て、とても濃い密度の一年でした。
30年を振り返っても、こんなにリリースラッシュしたのはこの時だけで、B’zの二人がこの年、勝負に出たというのがわかります。
僕はと言えば大学生になり、大学デビューしてブレイクしたと言えば、そんなことはなにもなく、色恋沙汰にも相変わらず無縁で、かといって頑張って勉強していたわけでもなく、バイトとゲームに明け暮れていた寂しい大学生活でした。
ちなみにTM NetworkはTMNと名前を変え(?)、リスタートして出した最初のアルバム「RHYTHM RED」が、僕にとって自分で購入した最後のアルバムになりました。
いいアルバムだったんですけどねえ。
好きなアーティストが、TMから完全にB’zへと移ってしまった年でした。
そんな僕の気持ちとリンクするように、TK氏の気持ちもTMNから、別にやりたいことへと段々シフトしていったようですが…
そんなB’z、2月21日にシングル「LADY-GO-ROUND」とアルバム「BREAK THROUGH」が発売されてます。
リリース形態はやっぱり2枚目までと一緒。
調べてみるとオリコン上位にもランキングされたようで、最初からそこそこ売れたみたいですが、僕はまだB’zのことを知っておらず、そのままブレイクせずにスルー。
後に1枚目2枚目と一緒にレンタルして聴きました。
先に書きましたが「BAD COMMUNICATION」購入時には既に発売されていたはずですが、チェックするまでに至らず。
レンタルして聴いた感想は、悪くはないけど今ひとつパッとしないというか。
2枚目の方が好きでした。
ブレイクスルーというよりブレイク一歩手前で力を溜めている、そんな印象。
2枚目よりも、むしろ後のB’zらしさの片鱗は出て来ているのですが、それを上手く放出できてないというか、B’zとしての想像力が突き抜けられていない感じなのかな。
それでも、最後に収録されている「STARDUST TRAIN」はすごいお気に入りの一曲。
不倫をテーマにした歌なのですが、メロディーラインがツボでしたね。
今聴いても名曲です。
B’zとして初めてのシングル単独発売作となります。
確かニュース番組のテーマ曲で流れていて、初めて聴いた時に「あっ、バッコミの人たちの新曲だ!」って思いました。
前作はスルーして存在すら知らなかったからですね。
そして、まだまだこの時期はTM好きでしたから、「またTMっぽいなぁ」と思いつつ、テレビで聴くうちに好きになっていって、シングルを購入。
ほぼリアルタイムで好きになった初めてのB’zの歌がこれになります。
そして、シングルCDというものを初めて購入したCDでもありました。
それまで、買うならアルバムで、のスタンスで、TMですらシングルを購入したことは無かったのですから、収録されたアルバムの発売を待たずにシングルを購入させるパワーをこの曲が持っていたのでしょうねぇ。
まぁ、その選択は正解で、この曲が収録されたアルバムが発売されたのは、これから7年を数えなければいけなかったのですから。
歌はニュース番組のテーマ曲らしく、当時の社会情勢を反映したような内容の歌詞で、今聴くと、当時のダメ学生だった自分の姿を思い出させてくれます。
C/Wの「星降る夜に騒ごう」は非常にポップで耳に馴染みやすい名曲なのですが、ベスト盤含めアルバムには未収録。
この曲を聴けるというだけで、このシングルには価値があります。
デカメロン伝説もビックリのなんじゃそらタイトルですが、稲葉さんの常人とはかけ離れたセンスがここで開花しましたね。
当時、カメリアダイヤモンドのCMがどのチャンネルをつけても流れており、この曲がヘビーローテーションされていて、様々な人の脳にインプットされたのではないでしょうか。
記憶があっているかどうか定かではないのですが、荒野で1組の男女が踊っているバックで「あの娘は太陽のコマチッエーンジェール!」てな感じのCMで、かなりインパクトがありました。
そらブレイクしますよねえ。
オリコン初の1位を獲得し、今に至るB’zの名を日本に知らしめた1曲だと思います。
ですが、前作と同様、アルバムにはなかなか収録されなかったのは何故なのでしょうか。
C/Wの「Good-bye Holy Days」も、これまた隠れた名曲。
攻めてますね!
4曲収録のミニアルバム。全編英語曲。
当時、クラブで流れていたとも聞きますが、大学生になってもイケてない男子だった僕は、当然クラブのような禁足地とも呼べるフィールドには足を踏み入れたことはないので事実かどうかは知りません。
事実なのでしょうか?
「太陽のKomachi Angel」と「BAD COMMUNICATION」の英語版が収録されており、聴きながら「日本語版なら良かったのに」とか思っていました。
今聴けば、別物として全然アリなんですけどね。
ちなみに、1曲目「I Wanna Dance」と4曲目「Lady-Go-Round」は、それぞれ2ndシングルと3rdシングルの英語版ですが、原曲より先に聴いてしまい…あとはデビューシングルと同じくです。
前作、「太陽の〜」と同じくカメリアダイヤモンドのCM曲でよく流れていました。
前作とは一線を画すようなサウンドですが、非常に耳馴染みのいい一曲。
カラオケでもよく歌っていました。
歌いやすさもあるのですが、当時この歌をうたうと、普段話す機会の少ない女子からよく話しかけられるきっかけになりやすい歌でもありました。
高校卒業が1年遅かったら、寄せ書きに「逆境にくじけるな」とか書いてたんだろうなぁ。
・・・1年ずれてて良かった・・・
C/Wの「GO!NUDE!GO!」は、むしろ前作までと同じ流れの曲。
疾走感あるデジタルビートで、これまた好きな1曲です。
この頃のC/Wは全て神がかってますが、いずれもアルバム未収録なのです。
リマスターされた裏ベストとか出たら、買いますよ絶対。
舘ひろし主演の「代表取締役刑事」のエンディングテーマで、B’zシングル初のバラード曲です。
弟が舘ひろしのファンで、ドラマを一緒に見てたのですが、その時に聴いた当初はイマイチ好きになれず、シングル購入は見送りました。
個人的には後の「ALONE」より好き。
バラードベストに収録されなかった時には「何故⁉︎」と訝しんだものです。
C/Wは2ndアルバム「OFF THE LOCK」収録曲「GUITER KIDS RHAPSODY」のリミックス…なのかな。
何年か後にレンタル落ちした中古CDを購入した時に初めて聴きました。
この曲に関してはその経緯もあって、原曲の方を先に聴いていたせいか、原曲の方が好きです。
B’zにとってターニングポイントになったアルバムだと思うし、僕にとってもターニングポイントになったアルバムでした。
3作目のアルバムまでは、まだ手探りな感じが否めず、師匠的な存在でもあったTMっぽさが抜けない感がありましたが、このアルバムでは稲葉さんの歌声にも、松本さんの音作りにも自信が溢れているように感じられ、TMの重力を振り切った感もありました。
個人的には超お気に入りな1枚。
今でもB’zの全作品の中で、好きなアルバムの上位に入ります。
B’zのアルバムで、初めて予約し、発売当日に購入した初めてのアルバム。
好きなアーティストがTMNからB’zに完全に移ったアルバムであり、僕にとって、この年までB’zを好きでい続けることになった1枚でもありますね。
収録曲はどれも名曲で、甲乙つけがたく。
強いて挙げるなら「VAMPIRE WOMAN」、「FRIDAY MIDNIGHT BLUE」…ああ、ダメだ、選びきれない。
ラストの「It’s Raining…」は、どこかぎこちない、稲葉さんの語りが聴けて必聴です。
同年発売の「BE THERE」と「太陽のKomachi-Angel」は未収録で、当時は何故⁉︎と不思議でしょうがなかったですが、B’zがシングル曲をアルバムに収録しないことがあるということに、付き合っていくうちに慣れていき、シングルも買い逃せないなーという結論に行き着きました。
駆け足で書いていくつもりが、随分長くなってしまいました。
これで30年分書いていたら、すさまじい行数になりそうなので今回はこれまで。
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