SFC版「サムライスピリッツ」思い出語り。見た目はアレだけど、それなりに楽しかったのを今も思い出す。

SFC

9月22日は「サムライスピリッツ」の発売日!

あ、ちなみにネオジオの方ではなく、スーパーファミコン版の方の発売日です。

今回は、色々と有名(?)なSFC版サムスピについての思い出を語ってみたいと思います。

どーも、たけGです。

⚫︎「サムライスピリッツ」との出会い、思い出

まずはアーケード版、そしてネオジオ版の「サムライスピリッツ」について語りましょう。

「サムライスピリッツ」シリーズはすごい好きで、あらゆる格闘ゲームの中で1番好きだと言っても過言ではありません。
プレイステーションとセガサターンの発売に沸き返っていた94年末、周囲が「バーチャ」だ「リッジ」だと盛り上がっていた中で、「真サムライスピリッツ」したさに、迷わずネオジオCDを購入した程です。

それはやっぱり初代の「サムライスピリッツ」が非常に好きだったから。

当時の世の中は「ストリートファイターⅡ」フィーバーで、街のゲームセンターには対戦台が溢れかえっておりました

僕も「ストⅡ」は大好きでスーパーファミコン版をよく遊んでいましたが、いわゆる下手の横好きというやつで、キャンセル昇龍拳って、なんやねん、というより昇龍拳コマンド自体3回に1回入力出来ればいいようなヘタレっぷり。
そんな感じなので、ゲーセンで遊んでも乱入されてあっという間にフルボッコされる感じでした。
あの頃は友人と連れ立ってゲーセンにはよくいっていたのですが100円分楽しめることは少なかったですねえ。


そして「ストⅡ」と同様に盛り上がっていたのが「餓狼伝説2」で、友人が使う不知火舞ちゃんをドギマギしながら見ているだけでした。

そんな時期でした。
「サムライスピリッツ」通称「サムスピ」と出会ったのは。

パッと見はストⅡと同じ対戦格闘ゲームでした。
この頃は「餓狼」をはじめとして、ストⅡフォロワーな格闘ゲームが雨後のタケノコの如く世に溢れておりまして、どの作品もなんとかストⅡと差別化を図ろうといろんな工夫をしていたものです。
そんな中で特に目を引いたのは、不知火舞ちゃんの「餓狼2」と、デカキャラがインパクト強かった「龍虎の拳」くらいだったかなあ。

ですが、「サムスピ」は、どのストⅡフォロワーよりも強いインパクトでこの目に飛び込んできました。
まず舞台が和風で、キャラクターが武器を持っているというのが目を引きました。
格ゲーで武器持ってるなんて、ストⅡのバルログか、餓狼のビリー・カーンくらいだったかな。
いや、ストⅡのバルログもべアーク…鉤爪つけてたから武器っちゃ武器か。

それが、全員が武器を持ってチャンバラやってんだからそれはもう目を引きましたね。
時代劇のような和風の世界観で、パンチやキックではなく、全員が武器を持っている格闘ゲームなんて他にはなく、とてもインパクトがありました。

え?「富士山バスター」があったって?



多分、僕の目に止まってなかったと思うので、あくまでも個人的にはファーストコンタクトは「サムスピ」であったということで。
正直に記憶を辿れば、奇天烈な和風の格ゲーを見ていたような思いもあるのですが…

「大江戸ファイト」に連なるゲームの薄い記憶は置いておいて、「サムスピ」を初めて見た時の衝撃は凄かったのですよ。
対戦台が空いたのを見計らって思わずプレイしたっけなあ。

その時の使用キャラは覇王丸。

新選組が大好きだったので、だんだら模様の衣服を羽織った覇王丸が一目で気に入りました。
必殺技が基本、波動昇龍コマンドで行けるというのも良かったのですが、何よりもインパクトあったのは大斬り一撃の破壊力!
怒り状態でカウンターが決まろうものなら、相手の体力をあっという間に持っていける鬼のような破壊力で、これ必殺技いらないじゃん!って昇龍拳を3回に1回くらいしか出せなかった僕は小喜び、いや大喜びしたもんです。

これは、俺のためのゲームだと。

などと言いつつ、その頃は対戦全盛期。
まだゲームに慣れてない下手の横好きなんて、猛者たちの格好のカモであり1ステージも終わらないうちに乱入されましたねえ。
乱入してくる相手は橘右京使いが多かったように思います。
ピョンピョン飛び跳ねてはツバメ返しでザクザク斬りつけてくる右京さんになす術なく、あっという間にやられてしまいましたねえ。
対戦キライ、乱入キライな僕は「ストⅡ」の時でも乱入されて負け続け、そしてゲーセンでは遊ばなくなり、家庭用のみで遊ぶのが主になっていったのですが、『サムスピ」は「餓狼」「龍虎」と同じくNEO-GEOのゲーム。

ゲームセンターでなくとも、中古ゲームショップや駄菓子屋、スーパーの一角にMVS筐体がよく置いてあったのです。


ゲームセンターの対面型筐体と違い、MVS筐体は並んで座って対戦する仕様。
よっぽどのことがない限り、乱入なんてされません。
その利点を活用して当時大学生だった僕は子供たちに混じって、よくMVS筐体でサムスピしてま他ものです。

そのおかげで、ようやく「サムスピ」の基本ストーリーのようなものも見えてきました。

島原の乱の後、闇の力で復活した天草四郎時貞が魔の力を用いて徳川幕府の転覆を図る…

あれあれ?どこかで見たような、聞いたような…

これって…

「魔界転生」じゃないかっ!

千葉真一さんと沢田研二さんが出演した映画「魔界転生」は、中学生くらいの頃にテレビで放映されたのを見て、とても面白かったと感じたことを覚えてます。
我が家にビデオが導入されてからはレンタルビデオで何度か借りて見直したことがあるほどのお気に入りの作品だったので、パクリやないか!と憤慨…するようなことはなく、むしろ喜んでました。

大好きな「魔界転生」をゲームにしたようなもんだと前向きに捉えてましたね。

だからこそ「サムスピ」というゲームに更に魅了されていったんだと思います。
そんなMVSでの「サムスピ」ですが、結局、クリアまで至ることはありませんでした。

この頃のMVSと言えば、子供たちの格好の遊び道具。

遊んでいると大体にして後ろから子供たちの順番待ちの行列が出来ておりまして(時折大きなお友達もいましたが)、ワンコインでエンディングまで行ける技術など持ち合わせていない僕は大体にして4〜5戦目くらいでゲームオーバーとなる始末。

そこで連コインするような図太い神経も持ち合わせていなかったので、すごすごと待ってる子供達と交代しておりました。
故にエンディングまで辿り着くこともなかったのですが、この魔界転生もどきなこのゲームを最後まで見てみたい…と、思ったのは必然だったと思います。

ゲーセンで「ストⅡ」を遊んだ時にはここまでの飢餓感は無かったんじゃないかな。
「ストⅡ」はゲーセンでは対戦台で一方的にやられるのみであまりいい思い出がなく、「ストⅡ」を本当に楽しめるようになったのは家庭用からだったというのもありますが。

そしてこの頃はSNK、NEO-GEOの絶頂期。

チャンネル変えれば、大体どこかで

「100メガショック!NEO-GEO!」
ではじまるNEO-GEOソフトのCMが流れてまして、見るだけで欲しくて欲しくてたまらなかったもんです。

ですが、その頃の僕は貧乏大学生。
1本で1万円前後するスーファミソフトを買うのにヒーヒー言ってたような貧乏大学生に、その何倍もするようなNEO-GEOのゲームを買う財力も度胸も持ち合わせておりませんでした。


あああ、宝くじでも当たればNEO-GEO本体とサムスピまとめて買ってやるのに…なんて妄想しながら、とりあえずの武器格闘ゲーム「バトルブレイズ」あたりでお茶を濁していた僕の元に、念願の情報が飛び込んできました。

「サムライスピリッツ」「餓狼伝説スペシャル」のSFC移植決定!

これには喜びましたねー。
餓狼SPのパッケージのテリーのようにガッツポーズして喜びました。

それはもちろん、「サムライスピリッツ」が家でスキなだけ遊べるようになるから。
「餓狼伝説スペシャル」も嬉しかったですが、「サムスピ」の方が嬉しかったのをよく覚えています。

⚫︎SFC版「サムライスピリッツ」発売!

スーパーファミコンへ「サムライスピリッツ」を移植するのはタカラ。
餓狼シリーズの糞移植で名を馳せるタカラです。

が、この当時の僕は特に気になってませんでした。
と、いうのもタカラの糞移植を有名にしたSFC版「餓狼1」はスルーしておりまして、一切遊んだことがなかったのです。

実は初代「餓狼伝説」自体、ゲーセンでも触れずにスルーしており、初めて触れたのは後に購入したNEO-GEO CD版だったのです。

ゲーセンで遊んだことないからSFC版が出ても買おうという気にはならなくて。
なので、このサムスピ移植の発表当時、僕が触れたことのあるタカラ移植のネオジオゲームと言えば、「餓狼伝説2」のみだったのです。

「起必殺技」で有名なアレ。
ゲーセンで「餓狼2」をやり込んだ方や、NEOGEOユーザーの方には当時相当不評だったようですが、個人的には十分楽しめました。
もともと、やり込めるほどにゲーセンで遊べなかったので、どれくらい劣化してるかなんて違いはわかりませんでしたし。
後のタカラ版餓狼SPと比べて、必殺技のコマンドも非常に入力しやすく、起必殺…もとい超必殺技も簡単に出すことが出来たのが良かったですね。
この点だけに限って言えば、ストⅡと遜色なかったと思います。
ゲーセンで遊んでいた友人からは動きなどが、なんか違うとのことだったのですが、その辺がわからない僕からすれば見た目だけは立派な「餓狼伝説2」
家で1人、じっくりと不知火舞ちゃんを操作して堪能するには…いやいや、「餓狼2」を楽しむには十分
な出来であったと個人的には思っていたのです。

SFC「餓狼伝説2」と「スペシャル」の思い出と呪い : たまっていくのは遊びきれないゲームと数えきれないリグレット

初体験って、それはもう特別。その体験が人生を左右しかねない。とっても綺麗で中身も良いN子ちゃんに初恋をして、好きで好きでたまらないんだけども、彼女はとっても人気者。常に男子だけでなく、女子にも囲まれていて、かと思えば卑屈な僕にも気兼ねなく優しくて。彼女はい

こちら参考記事です。
よろしかったらご覧ください。

なので、当時の僕にとってはタカラのゲームに関してまだ警戒心を持っていなかったのですよ。
(初めてタカラに対して警戒心を抱くきっかけとなったSFC版「餓狼SP」については上記参考記事にて)

なのでサムスピのSFC移植発表については、只々楽しみでしょうがなかったのですが、雑誌にてSFC版の第一報が掲載された時に初めて不安がよぎりました。

「あれ?キャラ小さすぎね?」
と…

「サムスピ」をご存知の方ならキャラ同士の間合いが近づけば大きくなり、間合いが離れれば小さくなる、拡大縮小を駆使したグラフィックであることはご存知だと思います。
ですが、目にしたSFC版サムスピの画像はキャラ同士が鍔迫り合いするぐらいの距離にも関わらず、キャラサイズが縮小時の大きさか、それよりも小さいのでは?というようなものだったのです。


当時のSFCにおけるアーケードからの移植格ゲーに関しては、容量の問題からキャラサイズが小さくなるのは当たり前で、それはストⅡでも例外ではありませんでした。
それでも、そうと感じさせない工夫がなされていて、ストⅡは流石にその辺は見事で、違和感を感じさせませんでした。
あのデカキャラが目玉だった「龍虎の拳」でさえ、SFC版はキャラが小さくなっているのは明らかながらも「SFCで頑張ってるなー」と思えるような見た目だったんです。
それなのに、発表されたスーファミ版の「サムスピ」のキャラの小ささは尋常ではありませんでした。

そうか!これは開発中の画面だからこうなんだ!
発売されるころには拡大縮小が実装されて、せめてスーファミの「龍虎」くらいのキャラサイズが拝めるはずだ!だなんて1人勝手に解釈していました。

ですが、予約して購入したスーファミ版の「サムスピ」を手にして遊んだ時に、それが勝手な妄想だったことを知るのです。

雑誌の記事そのままのキャラの小ささ。
サムスピ独特の迫力もクソもあったもんじゃねえなって思いました

「サムスピ」は先に書いたようにクリアこそしてませんでしたがMVSでそこそこ遊んでよく目にしていたので、この見た目の落差には非常にガッカリしました。

デカさが売りだったアースクエイクも小さくて小さくて。

ちなみにNEO-GEO版だと…

この差!
スモールライトでも使ったんじゃないかって思えるぐらいのキャラサイズが縮小されているんです。

これは買ったの、失敗だったかなあなんて最初は思いました。
これより前に買っていたSFC版「餓狼伝説SP」に続いて失敗したかなと。
やっぱりタカラはダメだ!

でもまあ、MVSでは追えなかったサムスピのストーリーを、ラストの天草四郎との決戦を見てみたいし、そこまで遊んでから高く買い取ってもらえるうちに売ってもいいか、みたいな気持ちでプレイをし始めたのですが、ある程度遊んでみて、あることに気付いていくのです。

あれ?キャラはちっちゃいけど、雰囲気はしっかりサムスピしてるんじゃない…?

キャラは本当に泣きたくなるほど小さいので迫力減ですが、覇王丸の大斬り斬鉄閃の手応えはしっかりと再現されている感じでした。
餓狼SPではおかしなことになっていたコマンド入力の受付も良くなっており、ゲーセン版と比べてコマンドが入りにくいなんてこともありませんでした。
BGMはアレンジされているようで、原曲を聴きなれている人からすれば評判が悪いようなのですが、ゲーセンやスーパーの片隅で遊んでいた時にはじっくりとBGMを聴くことなんて出来なかったので、サムスピのBGMをちゃんと聴いたのは、このSFC版が初めての僕には特に違和感なく、後のNEO-GEO CD版などを遊んだ後でも、タムタムステージなどはSFC版の方が好きなくらいでした。

餓狼ではばっさりカットされていたオープニングデモや中間デモも、しっかりと再現されていて雰囲気作りには一役買っていましたね。

MVSでは基本、覇王丸しか使ってなかったのですが、このSFC版では全キャラ使用してクリアしました
今ではサムスピでは服部半蔵を使うことが多いのですが、そのきっかけはこのSFC版で服部半蔵の楽しさを知ったことでした。

忍者らしい動き、飛び込んでの投げ技、モズ落とし。
このSFC版でその楽しさを覚え、後の「真サムライスピリッツ」以降も使っていくことになるのです。

第一印象こそ最悪でしたが、遊びこんでいくと駄菓子屋の店頭で遊んだものと変わらぬ楽しさを提供してくれたSFC版「サムライスピリッツ」
楽しかったなあ。

⚫︎今回のまとめ

今回はSFC「サムライスピリッツ」の思い出語りでした。

最初に遊んだ時こそ、そのあまりのキャラの小ささに嘆き、中古ショップに売ってしまおうと思っていたのですが、結局は売ることなく、かなり遊びこみました。
キャラは小さくとも雰囲気や操作感はしっかり再現されていたので、家でじっくりと「サムスピ」を楽しめるのが本当に嬉しかった記憶があります。
キャラの小ささを少しでも軽減しようと、19型だった自分のテレビを32型に買い替えたくらいですからね。

友人たちからはキャラが小さすぎることを突っ込まれ、対戦こそ盛り上がりませんでしたが、1人で遊ぶ分にはかなりハマり、1人用ゲームとしてハマったという点については「ストⅡ」以上だったかもしれない、なんて事を思い出します。

その後、「真サムライスピリッツ」以降の作品はNEO-GEOハード以外には移植しない!だなんてSNKが発表したもんだから、世間がサターンとPSの発売で沸き返っていた94年末、先に書いた通り、僕は迷わずNEO-GEO CDを購入しました。
その後1年ちょっとで手のひら返してサターンとPSに参入するのですが、その辺については以下の参考記事で語っております。

ネオジオCDの愛憎入り乱れる思い出。こんなハードは他になかった。

本日、9月9日はネオジオCDの発売日だったそうで。それも今年で発売31周年!今でも忘れられない、思い入れの強いゲーム機。ネオジオCDのあんな思い出やこんな思い出を語っていきます。どーも、たけGです。⚫︎僕はどうしてそのハードを選択したのか5…

そして「真侍魂」のあとでネオジオCD版初代「サムスピ」を購入。
ネオジオCDを手放した後でPS版の「サムライスピリッツ剣客指南パック」を購入。
後にPS2で「サムライスピリッツ6番勝負」を購入。
そして今ではSwitchのアケアカNEOGEOで「サムスピ」を購入し、あの頃憧れたゲーセン版のサムスピを気兼ねなく遊ぶことが出来るようになってます。

それでも、なんだか時々SFC版の「サムスピ」をやってみたいなあ、なんて思うこともあるのが、なんだか不思議なんですよねぇ。


今回はこの辺で。

いつかまたここで会いましょう。

それではいざ尋常に…

勝負あり!

コメント

  1. あきじ より:

    当時を懐かしく思い楽しく読ませていただきました
    当時サムスピはMVSの一本挿の業務用基板MV1とロムで遊んでました(筐体はタイトーのカナリー筐体)こに筐体にボリュームが付いてなく基板のボリューム調整と相性が悪く音が盛大に割れてましたが死ぬほどやり込みました
    これらを揃えるきっかけは玄庵に衝撃を覚え惚れ込んだからですが

  2. たけG より:

    >あきじさん
    お読みいただき、ありがとうございます!
    筐体をお持ちだったのですね!すごい!
    自宅に筐体があるなんて、とっても憧れます(^^)
    当時、ネオジオ本体持ってる友人が羨ましくて羨ましくて。
    筐体どころかネオジオを持つことも叶わず、
    スーパーの店先で遊びこんでいたあの頃を懐かしく思い出します。

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