「男坂」北の大地編を振り返る!

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車田ネタが続いちゃいましたね…

どーも、たけGです。

あの、伝説の「未完」から29年、鳳凰星座の聖衣のように業火の中からまさかまさかの復活を遂げた「男坂」。

いったい誰がこの復活劇を予想できたでしょうか。

かつてのジャンプの黄金時代を築いた作品の続編も珍しくなくなった昨今でも、「男坂」の続編が描かれるなんて想像した人は少ないと思うのですが。

ゆでたまご先生の作品なら「ゆうれい小僧がやってくる!」、原哲夫先生の作品なら「CYBERブルー」、高橋よしひろ先生の作品なら「甲冑の戦士 雅武」、高橋陽一先生の作品なら「翔の伝説」、宮下あきら先生の作品なら「瑪羅門の家族」の続編を書くようなもんですよ。

まぁでも、打ち切り作品で「未完」だなんて未練タラタラで終わったのは、「男坂」の他には「NEVER END」で終わった「サイレントナイト翔」くらいなもんですからね。

SILENT KNIGHT 翔

車田正美


あ、どっちも車田御大の作品だ。

僕はリアルタイムで読んでいた当時、「男坂」の終了を残念がった一人です。

北海道での仁義の戦いを、神威剣とは、どのような大物かをとても見たかったので、連載再開を望んでいた一人です。

車田先生自体も読者の熱い支持を得られれば、すぐにでも連載を再開したい」と語っておりまして、その熱い指示を送っていた数少ない一人だったと思うのですが、結局は再開されることなく、「聖闘士星矢」を新たにスタートして車田先生最大のヒット作となり、現在に至るわけです。

あの頃、「男坂」の再開をまじめに熱望していた僕も、「星矢」にどっぷりとハマり、やっぱり車田マンガはこうでなくちゃ!と、「男坂」のことは過去の打ち切りマンガ程度にしか思っていませんでした。

その後、「男坂」が再開するなんて想像さえしなくなり、どうせ再開の支持をするなら「サイレントナイト翔」の続きの方を読んでみたいぞ!くらいの気持ちだったんですが、29年ぶりに再開すると知っては、そりゃあ期待はしますわな。

一方で「聖闘士星矢 NEXT DIMENTION冥王神話」に見られる、御大の画力やストーリーテリングの劣化ぶりを見た時に感じたものと同様の不安も、もちろんありました。

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今となっては30年以上前、「未完」の太文字とともに仁義が力強く駆けていったその先を、追っていくとしましょうか。

仁義が向かって行った先は北の帝王、神威剣が待つ北海道。

仁義を待ち受けるのはどれほどの軍団なのか?

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樹海、いや樹界って。

このマンガの舞台は昭和ですよね?

なんだか北海道を開拓している明治時代のお話に見えるんですけども。

そして、その樹海の中にある神威本陣。

中学生同士の番長マンガではなかったのですか?

なんだか想像していた方向から明後日よりさらに数光年先の方向に向かってしまったようにしか思えないのですが。

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紫龍のような顔つきになった鸞丸は置いといて、彼が言っていることに違和感しか覚えないのは僕だけですか?

「一の関、突破!」とか言って奥羽連合を撃破してきた続きがこれですか?

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敵は神威剣だけじゃないって、この動物たちも?

ってか、これ本当に「男坂」?

繰り返しますが本当に、昭和白虎隊の蘭丸を倒して、奥羽連合のヘッドたちを突破してきた続き?

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・・・誰?


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本当に誰?

香取石松?

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いや、だからもう本当に誰⁉︎って感じですが、仁義ですよ仁義!

天が地上に残した最後の硬派、菊川仁義ですよ!

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とても同一人物に思えません。




僕の知っている仁義ならば、女子に対して「チョーカワイイ」なん
て言わないはず。

原作の魔鈴さんと、アニメ版の魔鈴さん以上の違和感を覚えてしまいます。

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たしかに雪ちゃんはチョーカワイイとは思いますが、繰り返しますよ。

これ本当に「男坂」?

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いやもう本当に。

現実世界では30年近く経ってはいますが、マンガ世界の中では昭和白虎隊とやりあってからそんなに時間は経ってないはずなのに、もはや同じ世界の住民たちとも思えません。

なんだかリアルタイムのWEB連載中に読んでいた時には軽いめまいを感じながら読んでいたように覚えています。

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武島軍団も登場。

その面はなんで被る必要があるのかと言いたい。

この北の大地編以降の新章において、武島軍団は小物集団と化しています。

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隊長クラスが出ていないからなのかもしれませんが、この頃の威厳は微塵もない。

だいたい、大将である武島将が帰国しておらず、隊長クラスも同行していない状態で、仮にも北の帝王と呼ばれている神威を傘下に収めようとしているのが無茶というより、おかしな話。

その、命令とやらはアメリカにいる将が出したものなのでしょうか。

そうなると将自身の判断力を疑わざるを得ない。

将ぐらいの人間になると、相手の器量ぐらい会わずとも判断できそうなものです。

北の帝王として日本全国に名を轟かせてる彼を傘下にしようと思うのなら、自身で出向いて話をつける、もしくは拳を合わせて従わせようとするのではないでしょうか。

それなのに、こんな一蹴されてしまうような三下たちを将が行かせたとなると、将自身の見る目のなさが浮き彫りになるわけで。

となると、二番隊隊長の水無月あたりの独断で兵を動かしたという線が濃厚なのですが、それはそれで将の不在の間に部下が好き勝手やっているという、将の器が知れてしまうんだよなぁ。

まあ、大所帯になれば大将不在の間に暴走してしまう部下が一人くらいいてもおかしくはないんですけどね。

そんななか、仁義はついに神威剣とご対面。

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なんか30年前に抱いていたイメージと違うなぁ。

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神威の軍団自体なんか違うんですよ。

明らかに自給自足している開拓者か、修行者の集団でしょう。

喧嘩で天下をとろうとかしている中学生の集団には全然見えません。

仁義や武島軍団はなにをもって彼らを仲間に引きれようとしているのか。

この生活を見て、「あれ?この人たちは違うな」とか思わなかったのでしょうか。

もしくは、これが北海道の学生たちだ!って車田先生が主張しているのなら、北海道民は怒ってもいいかもしれない。

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ちなみに鹿児島の中学生たちはこれ。

鹿児島県民も怒ってもいいと思う。

だいたいね、30年前に車田先生が僕らに見せてくれた神威のイメージと違いすぎているんですよ。

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奥羽はおろか、北海道全土を手中におさめ、いわば日本の北を支配している男。

その名は神威剣!

函館の五稜郭をバックにして、まとっている服装は間違いなく長ラン。

華悪崇皇帝を思わせるそのシルエットに大物感を強く感じました。

この神威剣の引きだったからこそ、あの頃の僕はその続きを熱望していたんです。

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それがなぜに森の中でマサカリ担いだ大男になってしまった?

大物は大物なんですけどねぇ。

それよりも体のバランスが変なのが気になってしょうがないんですけども。

そんな神威に対して、「あんた、俺の部下にならないか」とストレートに勧誘する仁義。

この森を開拓しているネイチャーマンをスカウトするのは、ちょっと違うと思うんだけどなぁ。

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果てしなく続く男坂を登る仲間を集めていると語る仁義。

男坂を駆け上っている仲間たちを見るに、仁義を先頭にして、闘吉、ウルフ、鸞丸のあとはようわからんのですが、次々に突破されて行った奥羽連合の方々っぽいのも見えますね。

元・東雲中番長の安岡さんぽい人は見られないのがちょっと悲しいですが。

いや、それよりも神威さんがなんかバイオレンスジャックにしか見えなくなってきた。

ともあれ、拳を合わせようということで、礼儀正しく神威に挑む仁義。

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今度は巨大化中の大豪院邪気にしか見えません。

なんだこのサイズ。

スーパーロボットに挑むリアルロボットのようなサイズ差です。

そんなこんなで仁義は一蹴されてしまいます。

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敗れたことを笑顔で語る仁義。

なんだかやっぱり別人にしか見えません。

それこそ将に敗れた時はひたすらに食い下がっていったのに、笑って語るなんてねぇ。

喧嘩鬼と修行して、人間としての器が大きくなったのかもしれませんが、違和感はあるなぁやっぱり。

それでもまた挑むつもりの仁義へ、雪ちゃんが止めようとします。

仁義の強さが本物なら、神威は本気になってしまうと。

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かつて虎とやりあって、本気となり、虎を殺した逸話を語りますが、それよりも昭和の時代に北海道に虎なんておりません!

ひょっとして樹海も出てきたことだし、北海道通り越して、シベリアまで行っちゃってるんでしょうか。

それでも仁義は挑みます。

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ギャラクティカマグナムにブーメランフック。

愛読書は「リングにかけろ」のようです。

まぁ時代背景敵にペガサス流星拳とかダイヤモンドダストとかは言えませんわな。

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ついには仁義の強さが神威の本気を引き出した!

でも、やっぱり変な体!

本気となった神威とやり合い、自身もボロボロになりながらも遂には神威を打ち倒した仁義。

周囲は既に猛吹雪。

凍える寒さの中、虎も一緒に(やっぱりここはシベリア?)互いの体温で温め合う二人。

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太陽のような暖かさを仁義の中に感じて、神威は仁義の仲間になることを決意します。

その後、駆けつけた鸞丸へ、神威は自身の仲間は万もおらず、ともに樹海を開拓する4〜50名程度だと語りますが、構成員としては闘吉軍団100人にも及びません。




奥羽はおろか、北海道全土を手中におさめ、いわば日本の北を支配している男。



ではなかったのですか?

話に尾ひれがついていただけですか?




確かに神威という男を見る限り、北海道の不良たちをまとめあげてる北の帝王と言われてもなんだかピンとこないので話に尾ひれがついて言われれば納得できるんですが、少なくとも奥羽連合は従っていたんですよね?


その奥羽連合が、海を超えて彼に従うようになった理由も経緯もよくわかりません。




いったいなんだったんだ北の帝王。


30年前に僕が感じていたワクワク感はどこにいったんだ!


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雪合戦で幕引きって、「男坂」という、熱くて、泥臭いマンガはどこに行ったッ!




こんなファンシーなマンガを描きたかったのか車田先生!

本当にこれを描きたくてマンガ家になったのか車田先生!

WEB掲載のリアルタイム時、そしてコミックスで改めて読み直した時に感じたことを語りましょう。

「未完」のままで終わっていた方がよかったッ‼︎

これを書くなら、早く「聖闘士星矢ND冥王神話」の続きを描いてくれよ、と。

横浜(ハマ)のジュリー編も気が向いたら振り返ります。

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