超個人的ゴジラ映画ベスト1の作品がこちらになります。
どーも、たけGです。
⚫︎個人的ベスト1ゴジラ映画をご紹介
ゴジラ映画が大好きな僕なのですが、その中でも1番好きなのが今回のお題、
「ゴジラvs.ビオランテ」

ゴジラシリーズ第17作目で平成VSシリーズ第1弾。(84年版「ゴジラ」をVSシリーズに数えれば第2弾)
公開されたのは1989年。平成元年なんですよ。
かれこれ40年近く前の古い作品であり、その後も様々なゴジラ映画が作られてきましたが、今もってベスト1だと言えるのがこの作品です。
子供の頃からゴジラが好きだった僕ですが、映画館で見たゴジラ映画はこれが2作目。
前作の84年版「ゴジラ」は親に連れて行ってもらいましたが、今作は生まれて初めて自分で劇場に足を運んで見たゴジラ映画であります。
今作以降、現時点での最新作「ゴジラ-1.0」まで1人でも劇場に映画を見にいくきっかけにもなった、記念すべき作品でもあります。
初めてづくしの思い入れもある今作ですが、だから今作が好きなわけではなく1本の映画として今作が好きなんです。
(初めて映画館で見たから好きというのであれば前作が1番に上がるでしょう)
そんな個人的ベストゴジラ映画、「ゴジラvs,ビオランテ」について語ってみましょうか。
⚫︎「ゴジラvs.ビオランテ」が好きな理由について
何が好きだったか問われれば、物語のテンポがとても良く、最後までダレることなく見ることが出来るのがまず第一。
前作以上に脅威を感じられるゴジラの存在感。
前作で三原山の火口に落ちたゴジラの存在を警戒している描写と、ゴジラが復活した後の緊迫感溢れる描写が実に感じとることが出来ます。
また、前作との繋がりが密に描かれているのもいいですね。
前作においてゴジラが東京を破壊された跡がしっかりと描かれているのがいいんです。
他のシリーズ作では、これがなかなか出来ていなくて。
そして、物語の核となる、ゴジラ細胞も前作からのつながりによるもので、それが新怪獣ビオランテに繋がっていくのがまた見事。
亡くなった娘を想う科学者の狂気から生み出された遺伝子工学の産物、ビオランテ。
その新怪獣ビオランテの造形も、これがまたとても良く出来ているんです。
平成VSシリーズ以降における新怪獣のデザインとしては間違いなく1番。
っていうか、ゴジラ映画に限らず平成以降に登場した怪獣の中で、デザインでも設定でもビオランテに比肩出来る怪獣って、なかなかいないのでは?
ビオランテは、いわゆるゴジラの亜種に該当する存在ですが、同じ亜種でもゴテゴテしたパーツで飾りつけただけのスペースゴジラと違って、動物のゴジラに対する植物のビオランテという対比がまた見事。
スタッフによる操演技術も素晴らしく、平成シリーズ以降の操演怪獣の中でも随一の出来と言っても過言ではないでしょう。
触手の一本一本がまさに生きているかのように動いているのが本当に凄い。
現代のCGで動く怪獣と比べても引けをとっていないと思うのです。
また、映画の中でゴジラと対峙するのはビオランテだけではなく、自衛隊も徹底してゴジラと戦うのですが、その自衛隊の描写もまた平成シリーズ随一のカッコよさ。
国を挙げての対ゴジラだった前作と比べて、今作では自衛隊にとにかくスポットが当てられてゴジラと戦うんです。
「怪獣大戦争」マーチも復活して、自衛隊の存在感を更に際立たせてます。
ゴジラと戦う自衛隊を1番カッコよく書いているのは間違いなくこの「vs.ビオランテ」
リアリティで言えば間違いなく「シン・ゴジラ」の方が上なのでしょうが、ゴジラに立ち向かっていく自衛隊はこの映画の一方の主役であると言えます。
指揮官の高嶋政伸さん演じる黒木特佐も、峰岸徹さん演じる権藤一佐も、とてもキャラが立っていてカッコいい。
「薬は注射するより口から飲むに限るぜゴジラさん!」
はゴジラ史に残る名セリフにして、名シーンでありました。
人から組織に至るまで、徹底してゴジラと戦う自衛隊の存在感が際立つ映画ですが、ビオランテがそれで割りを食って存在感が薄くなるというようなこともなく、これがまた絶妙のタイミングで出てくるんですよ。
それでビオランテの存在感がまた大きくなるんです。
「勝ったほうが我々の敵となるだけです!」
黒木特佐のこのセリフもまたしびれましたね。
黒木特佐と権藤一佐の2人は本当にカッコいいんです。
今作の音楽はゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズでお馴染みのすぎやまこういち先生作曲によるもので、随所ですぎやまこういち先生っぽい音楽を耳にできます。
場面によってはなんだかドラクエっぽいなあと思えるような曲もあって、聴く人によってはゴジラ映画ぽくないという意見も耳にしますが、個人的には全然アリだと思いました。
先に書いた、劇中で流れる「怪獣大戦争」のマーチとの組み合わせも、全然違和感なかったと思います。
⚫︎ここがちょっと…な点も語ってみる。
手放しで誉めつつも、やっぱり今作は30年以上前の作品。
この時代に改めて見てみて、気になるところは多々あります。
古さは否めないし、時代背景による描写のおかしさも非常に感じました。
特に人間ドラマ、主人公まわりです。
映画が公開されたのは80年代後半戦のバブル期。
三田村邦彦演じる主人公の桐島と田中好子さん演じるヒロインの明日香の、時に大げさなやり取りや、背中がむず痒くなるようなクサいセリフまわしの1つ1つは、当時のトレンディドラマを見ているよう。
陣内孝則さんや浅野ゆう子さんが代わりに演じても全然違和感ないぐらいです。
更に、桐島と権藤一佐がサラジアのエージェントを追い詰めたシーンのやり取りは、当時大人気だった「あぶない刑事」のよう。
ラストでは自衛隊員でも刑事でもない、一科学者の桐島が、まるでジプシー刑事だった頃を思い出したかのようにサラジアのエージェント相手に1人奮闘しますし、ありえないヒーロー感がすごい浮いてます。
サラジアのエージェントさんの方もすっごいほっそりした方で、全然やり手のエージェントに見えなくて弱々しいのも失笑ものですし。
まあ昔の映画だから、令和の今見ると仕方がないな、と言うような、粗探し的な欠点かもですけどね。
ラストシーンで沢口靖子さん演じる英理加(奥村尚子ではありません。念のため)が昇天するシーンなんて特に、当時から、ここだけはいらないと思ってましたが。
⚫︎今回のまとめ
今回は「ゴジラvs.ビオランテ」について語ってみました。
全体のテンポと1つ1つのピースの組み合わせがとても良く、個人的にゴジラ映画ベストワンな今作。
Amazonプライムビデオで視聴できるのでたまに見ることもあるのですが、今見てもやっぱり1番好きなゴジラ映画です。
先に書いたようにドラマ周りに今見ると古さを感じるところもあるのですが、ゴジラやビオランテ、自衛隊の戦いを描く特撮技術、ミニチュアワークに関しては古さをそこまで感じる事なく、むしろその後のミレニアムシリーズにだって引けを取らない職人技を見れます。
日本のゴジラ映画でもCGでの描写が当たり前になってきた昨今であっても、そこだけは絶対に色褪せない至高の出来栄えだと断言できます。
やっぱり大好きな映画であり、個人的にゴジラシリーズ不動のベスト1でありました。
「シン・ゴジラ」や「ゴジラ-1.0」を見て楽しめたけど昔のゴジラ映画は見たことがないという人にも是非見てほしい1作です。
今回はこの辺で。
いつかまたここで会いましょう。
いつかビオランテの最新の姿も見てみたいものですねえ。



コメント
こんばんは。
平成ゴジラのVSシリーズの中でも名作の誉れ高き「ゴジラVSビオランテ」。ビオランテはゴジラ細胞を組み込まれたバラが変異して生まれた植物怪獣ですが、何故か自分の分身であるゴジラと敵対し激しい戦いを繰り広げます。
普通のバラだった頃、彼女(?)は体内に宿した白神博士の娘・英理加さんの心から「バラの中に閉じ込められた悲しみ」を感じ、自己満足の為にこのような非道を行った白神博士に反発して押し黙ったままでしたが、更にゴジラの心が入った時には、彼が「人間から受けた酷い仕打ち」を感じ、そのまま人間に対して敵意を抱く凶暴な怪獣へと変貌していきます。
(ビオランテが泣いていたのは、英理加さんよりもゴジラの事を悲しんでの事でしょう)
ゴジラと敵対するビオランテですが、両者の戦いは敵意からでは無く「不幸な出生」をした身である互いを滅ぼし合う為の戦いだったように思います。双方共倒れが望ましかったのかもしれませんが、もしどちらかが生き残れば黒木特佐の言う通り「人間の敵」になっていた事でしょう。
ビオランテの暴走を感じた英理加さんは親友である明日香さんに助けを求めますが、ビオランテに封印されてしまいます。でも、ビオランテが戦いで瀕死になったのと父・白神博士の声が届いたのとで再び出てくる事ができました。
最後の「ありがとう」の言葉は、ビオランテと英理加さん両方のものだと思います。ビオランテは自分を滅ぼしてくれたゴジラに、英理加さんは科学を弄ばないと誓ってくれた父に対して(すぐ後に悲劇が起きますけど)。
瀕死のゴジラ細胞を排出したビオランテは、宇宙のどこかできれいなバラに生まれ変わり、英理加さんと共に地球を見守り続けているものと思われますが、排出されたゴジラ細胞が新たな敵を生み出したかもしれないと思うと複雑な気持ちですね。
http://plaza.rakuten.co.jp/achachan
>>A-chanさん
こんばんは。
本文でも書いているのですが今作が個人的にはシリーズ1の作品なんです。
なぜ今作がこんなにも好きなのか、本文にも書いたようにテンポの良さもあるでしょうし、初めて自分だけで劇場に足を運んで観たゴジラ映画という思い出補正もあったりするのでしょうが、ゴジラという存在、立ち位置が非常に明確であり、それに対して力強く立ち向かう人間たち、そこに絡んでくる予想もし得なかった怪獣ビオランテという構図がとても上手く見事にまとめられているからだと思うんですね。
今作のゴジラは昭和シリーズのような正義の味方でも、GMKの白眼ゴジラのように明確な破壊の意思を持っているわけでもなく、ただ食べたいものを食べるために原発を目指して日本へ上陸し、その過程で人間の住む街を破壊し大被害をもたらす言わば天災のような存在。
でも、それこそがゴジラの本来あるべき姿であるはずなんですよね。(実際に劇中でもゴジラのことを特殊災害と呼んでいます)
スーパーX2などトンデモ超兵器も登場しますが、自衛隊を中心とする人間サイドがゴジラと真っ向勝負をするという点では「シン・ゴジラ」よりも上だと個人的には思ってるぐらいです。
天災であるゴジラに立ち向かう人間たちの戦いを主軸に展開する中で登場するビオランテもまたゴジラと同様、人間の業が生み出したモンスター。
「ゴジラでもビオランテでもなく、本当の怪獣はそれを作った人間です」というセリフはゴジラ映画の本質を顕著に表しており、映画全体を通して明確に突いているのは今作の他には初代「ゴジラ」だけではないでしょうか。
他にも僕の好きな操演技術ここに極まれりといった感じの究極の操演怪獣ビオランテの尋常じゃないカッコ良さとおどろおどろしさとか、好きの要素を挙げたらキリがなくなっちゃうますけどね。
どうもマルゲリータです。
ついこの前、私もこの作品を観ました。おっしゃる通りテンポがとても良い作品でしたね。
今回はゴジラと深い関係にない、科学者が主人公でしたし、黒木特佐がとにかく優秀なので、
自衛隊の作戦会議や立案、指示の描写がささっと済ませられるので、間延びがちな場面がなかったのも
大きかったと思います。
明言を残した黒木特佐と権藤一佐、最後に自分なりの答えを見つけたものの無念に終わった白神博士、
に比べると、ゴジラの低体温を見つけ科学者らしさを出したり、戦ったりしてましたけど、
主人公の影が薄かったように思えますね。「バットマンみたい」だったそうですが(笑)
ビオランテ素晴らしいデザインでしたよね。二形態両方のデザインも戦いも、触手をうまく使っていて、
本体があまり動かないのに迫力がありました。あの突進は、ゴジラもビビるわな。
滅茶苦茶強いけれども、紙装甲っていう弱点がしっかりしていて、弱ってるゴジラといい勝負していることに説得力がありました。関係のない話ですが、第二形態の口の膜の部分にコンドームが使用されてるっていうのを聞いて、ついついそこに目が行っちゃいました。
個人的な不満点は、決着がどちらがしっかりと勝つ展開であって欲しかったところと、二回戦目はビオランテは自衛隊の兵器を破壊するだけだったので、もっと人間の敵になりうる描写が欲しかったです。
自衛隊との戦いが多かったように思いますが、スーパーX2も作戦も良かったですし、何より熱が入っていたので、
良かったと思います。ドライな考えと、しっかりと情を持った黒木特佐が、とても気に入りました。
>マルゲリータさん
こんばんは!
熱いコメント、ありがとうございます。
個人的に1番お気に入りのゴジラ映画である「vsビオランテ」
今見るとさすがに時代を感じるシーンも多いですが、今もって大好きな作品です。
黒木特佐、いいですよね!
高嶋政伸さんのクールな演技がとても合っていると思います。
後の「vsデストロイア」で再登場するのですが諸事情により演じているのがお兄ちゃんになってしまってアレっ?となりました。
高嶋政宏さんの黒木特佐も悪くはなかったのですが、やっぱり政伸さんの方が似合っていたなぁと思いましたね。
vsビオランテの登場人物といえば、峰岸徹さんが演じた権藤一佐も外せませんね。
薬は注射より飲むのに限るぜ、ゴジラさん!
はシリーズ屈指の名シーンだと思います^^