B’z「DINOSAUR」を聴いて感じたこと。

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どーも、たけGです。

昨年末に発売された、B’zの最新アルバム「DINOSAUR」。

購入して以降、自宅で、外で、車の中でヘビーローテーションして何度も何度も聴き続けていました。

今作もイイですね!

B’z最高!

ま、どうしてもB’zに関しては大好き補正が入ってまうので、感想となると、こうなってしまうのですが。

今作、「DINOSAUR」はB’zの記念すべき20枚目のオリジナルアルバムにして、30周年の節目に出されたアルバムです。

個人的な考察なのですが、節目に出るアルバムは節目に合わせたその時の思いが込められているように思うのです。

10年目の節目に発売された「SURVIVE」は、デビューから10年間駆け抜けてきた自分たちの音楽を振り返り、総括するような作品だったと思います。

20年目の節目に発売された「ACTION」は、これまた個人的な思いではあるのですが、10周年〜20周年にかけて迷走してきた10年間を振り切って、20年目以降のB’zが迷わず真っ直ぐに駆けることへの決意表明的な作品だったと思っています。(あくまで個人的な思いですよ)

そして、今作、「DINOSAUR」に込められた30周年節目の思いは何なのか。

何度も何度も聴いて、そこに感じた思い、それは、デビューから30年目に到達したB’zが、現在の日本の音楽シーンにおける立ち位置を再確認するアルバムではないかと思ったのです。

「DINOSAUR」=ダイナソーが意味するものは、「恐竜」を連想する人が多いと思いますが、「時代遅れ的なもの」なのということも意味するのだとか。

インタビュー等を見ると、B’zのお二人は「DINOSAUR」のテーマに『時代遅れ』の意味合いに重きを置いているようで時代遅れの音楽=ハードロックを楽しんで演じたのが今作だとのこと。

実際に通して聴いて見ると、そこには骨太のサウンドがあり、「マネできんだろう」と声高らかに宣言しているように、B’z以外の誰もマネ出来ないような70〜80年代の王道アメリカンハードロックを体現している曲がズラッと並んでいます。

一方で、聴いているうちに気づくのはもう一つの要素が見えてくること。

それは、骨太のハードロックの中に染み込んでいる、聴き心地の良いどこか懐かしいサウンド。

70〜80年代の日本の歌謡曲を思い起こさせるメロディーラインもそこにはあるように聴こえるんです。

先行シングルである「声明」や、7曲目の「Queen Of The Night」あたりが特に顕著に表れてますが、この古き良きハードロックと歌謡曲の融合的な音作りは元よりB’zの特長的なサウンドであり、今作は特にそのあたりが強調されている一枚と言えるのではないでしょうか。

この、今の時代からすると時代遅れともとられそうなサウンドを、楽しんで演じてリスナーに届けるというのが、今作「DINOSAUR」なのでしょう。

でも、B’zが演じるとそれは全然古くさくなくて、とてもカッコ良くって。

B’z大好きゆえの補正が入っていることはもちろん認めますが、ライブに行くと10代〜20代と思われる若いファンの姿もよく目にします。

自分の子供と言ってもおかしくない年齢のブラザー達と話をさせてもらった時に、B’zを聴き始めたきっかけを聞いてみるのですが、親の影響ももちろん多いのですが、テレビやラジオで聴いたことがきっかけでファンになったという人も意外と多いです。

休むことなく、常に日本の音楽シーンを走っているからこそ、テレビやラジオで流れる機会も多く、様々な年代のリスナーに音楽を届け、惹きつけることが出来ていることが、B’zの凄さなのかな、と思うのです。

そして、現在の日本の音楽シーンに目を向けると、B’zと同様に若い世代のアーティストと並んで走っているベテランのアーティストはいっぱいいます。

B’zと同世代のアーティストでは、ミスチルやドリカム、スピッツあたりでしょうし、少し若い世代だと宇多田ヒカルやBUMP OF CHICKENあたりがその括りに入ってくるでしょうか。

上の世代となると、サザンオールスターズやユーミンが常に音楽シーンのトップを走っています。

それらの人たちと若い世代のアーティストをひっくるめた今の音楽シーンの中で、B’zの立ち位置は果たしてどうなのでしょう。

2010年代も終わりに差し掛かっている現代の音楽シーンにおいて、他のアーティスト達と並べてみた時に、B’zは異質であるように思えるのです。

B’z好きなんだからそう見えるんだろうと思われるかもしれませんが、決して特別な存在と言っているわけではなくて、言い方を変えれば、周りに比べて浮いている、と言っても構いません。

シングルチャートで1位を獲得した「声明」を他のチャートインした曲とランキング番組などで聴き比べると、かなり浮いています。(Still Aliveの方はそこまではないですが…)

それでもやっぱり、あくまでも個人的な見解であり、何よりもファンとしての心理的なフィルターがかかっているのかもしれませんが、このB’zの異質な感じは今に始まったことではなく、前々から感じてはいました。

今時の(こんな書き方をする時点で、時代遅れのおっさんなのかもしれませんが)チャート上位曲の中に混じって流れる「さよなら傷だらけの日々よ」のヘビーなハードロックサウンド。

売れ線を全然意識していないような曲構成の「有頂天」

そして、古き良きアメリカンハードロックサウンドと、日本の歌謡曲を融合してB’zテイストに磨き上げた「声明」

ここ10年のB’zは古さだとかダサさを気にせずに、自分達の音楽を素直に表現してきたのかなと改めて思いました。

最初の方で「ACTION」について、迷走してきた10年間を振り切って、と書きました。

「ultra soul」でヒットを飛ばしてから後、B’zはどちらかというと時代に合わせようとして迷走していたように感じていたからです。

新曲を聞くたび、周囲の環境やリスナーに配慮しているんじゃないだろうかと思えるような迷いを勝手に感じていました。

時代に合わせようとして迷走し、迷い続けてようやく辿り着いた1本の道、自分たちの好きなハードロックサウンドを、好きに演じる。

それが20年目の節目に出したシングル「SUPER LOVE SONG」で、アルバム「ACTION」であったのかなと。

そして、それからの10年を再び振り返り、改めて自分達の立ち位置を再認識したのが今作のアルバム「DINOSAUR」なのかな、というのが僕の感想だったのです。

今の日本の音楽が、かつてB’zが産声を上げたころから進化し続け、それはまさに恐竜から爬虫類や鳥類、哺乳類などそれぞれ多岐に渡り、他の同世代のアーティストや、新世代のアーティストが時代の流れに合わせて姿形を変えて進化してきたことに対し、B’zは恐竜の姿のまま進化してきたんだという再認識に至ったのではないか、そんな意味合いのアルバムではないかと思いました。

図鑑や映画で見るティラノサウルスレックスは、大昔に実在した生き物ですが、とてもカッコよく。

そして、今作の根底にあるハードロックと歌謡曲の要素もB’zの二人が表現することで、全然古くさくなく、ひたすらにカッコよい。

そんなアルバムです。

あくまでも、個人的な感想ですよ!

お気に入りは2曲目の「CHAMP」。

神がかったイントロから始まる疾走感溢れる王道B’zサウンドが素敵すぎます。

続く3曲目の「Still Alive」もいいですね。

ライブ映えしそうなキラーチューンです。

そして、最後を飾る「Punple Pink Orange」もお気に入り。

重厚感溢れる、こちらもB’z王道のロッカバラードでなのですが、今までのB’zに無かったのがアウトロ。

え?これで終わり?

もう1フレーズある?

もしくは「フキアレナサイ」あたりがボーナストラックで入っていたりする?

みたいな思いを抱かせるほど唐突にプツッと終わるんですが、何も入ってませんでした。

リピートで聴いていたので、普通に1曲目の「DINOSAUR」が始まりましたよ。

最初のうちは、何だか消化不良感に覆われていたのですが、聴き続けていくうちに、これでいいのだ!と納得出来ました。

今では、しっくり聴くことが出来ています。

「StillAlive」で歌っているように、「まだ終わりじゃない」、そういうことなのでしょう!

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