
どーも、たけGです。
ドラゴンクエストⅪ、裏シナリオ(?)までクリアしました!
クリアしたのは1月23日くらいだったかな〜。
クリア特典のドラクエ1のダウンロードキャンペーン、ギリギリに間に合いましたよ。
振り返ると、7月29日の発売日に買ってから始めたことを思い返すと実に半年近くかけてクリアしたことになります。
世の中には1週間くらいでクリアしている方もいるらしいことを考えれば、僕が半年かけたプレイ日数はやっぱり遅い方なのでしょうね。
それでも、お腹いっぱいに楽しませていただきました。
このあと、ネタバレも書いてしまうかもしれないので、少し空けますね。
前回、書いたように一度しっかりクリアして、エンディングを見ています。
なので、更にその後のクリアした後の続き、一般に言われているところの裏シナリオまでクリアしたのですが、最初に裏シナリオ(?)という書き方をしたのには理由があります。
裏シナリオ、というか所謂クリア後のオマケがドラクエで最初に登場したのはドラクエⅤからだったように覚えています。
隠しダンジョンを攻略し、最深部まで行くとⅣの敵キャラだった地獄の帝王エス○ークが出てきて、短いターンで攻略出来れば特典がもらえるというものでした。
次作のⅥではクリア後に出てくる隠しボスキャラであるダークド○アムを、やはり短いターンで攻略すると、本編の重要な戦闘に参加してくれる上に、トンデモ展開を見せてくれたりしました。
回を重ねるごとに、クリア後の追加シナリオはボリュームを増していき、PS版のドラクエⅣリメイクでは、ファミコン版では存在しなかった第6章が追加され、その展開に賛否両論巻き起こるまでにも至ったのですが、それでもあくまでオマケ、クリアした人へのご褒美、もしくはやり込み派への挑戦状の域を出ていなかったとは思いますが、今回のⅪのクリア後のシナリオは違いました。
今回のクリア後の追加シナリオはオマケだとか、ご褒美だとかそんなレベルではなく、表シナリオの根幹に関わる展開になっています。
表シナリオとは別のエンドロールまで流れますしね。
ロトゼタシアの世界を破壊した魔王を倒してクリアし、結末を迎えた後、過去へと遡り、表シナリオで避けようがなかった悲劇的展開を回避し、魔王による世界の破壊さえ事前に食い止めることに成功します。
世界は救われたけど、数多くの犠牲があった表シナリオの展開を、過去に戻ることで未来を変えるというバック・トゥ・ザ・フューチャーな展開になっているのです。
更に、それで終わりというわけではなく、魔王とは別に出現したあらたな脅威と戦う展開が用意されている、オマケと呼ぶには豪華すぎるシナリオになっていました。
(この、魔王とは別の脅威が出現する展開も、過去に戻ることが一因になっており、しっかりと表シナリオから関連しているエピソードとなっています)
今作、Ⅺのサブタイトル、「過ぎ去りし時を求めて」は、当初、Ⅺを遊んでいくにあたって過去作のオマージュと呼べる展開や、キャラクター設定、武器デザインが見られ、またBGMに過去作のアレンジバージョン等がいくつか採用されていることから、シリーズの総決算的なタイトルなのかなとも思っていましたが、一度、表シナリオをクリアした後の展開を見て、裏シナリオの展開からエンディングまでが「過ぎ去りし時を求めて」ということなんだということを知りました。
最後には、表シナリオとはまた別のエンディングが流れ、この世界はやがて初代ドラゴンクエストへと繋がって行くことが示唆されるのです。
エンディングが終了した後の最後のシーンは、シリーズ中の、とある1作の有名過ぎるオープニングシーンでもあります。
過ぎ去りし時を求めた結果、繋がるのはこの世界にとっては未来であり、シリーズを経てきた僕らにとってはまさにそれも、過ぎ去りし過去たち。
久々にドラクエで身が震えるほど感動しました。
これ、クリア後のオマケではなく、この裏シナリオをクリアしてこそ、Ⅺの世界の全てがあらわになる壮大過ぎる仕掛けじゃないですか。
だからと言って、じゃあ表シナリオだけでは中途半端じゃないのかと言われれば、そんなことはなく、表は表で1つの物語の完成を見せてくれてます。
数々の悲劇があり、陰鬱とした展開もありますが、そこに絶望ばかりあるのではなく、そこを乗り越えて未来へ向かう姿が描かれており、表だけでゲームを終えたとしても特に物足りなさや不満感はありません。
むしろ、悲しい展開があってもそこを乗り越えているんだから、過去をやりなおさなくても良かったのでは?と、思う人も少なからずいるのではないでしょうか。
実は僕自身も、物語の終わりとしては表シナリオの方が好きです。
ベロニカ、セーニャの姉妹のエピソードは1番の悲劇的エピソードでしたが、傷つき、涙し、悲しみにくれたあと、その重すぎる出来事を乗り越えていく過程がしっかりと描かれており、キャラクターたちの成長を経て、魔王との戦いに赴いていくようになってました。
魔王を倒した後の崩壊した世界では、人々は大切なものを失った悲しみを乗り越えて、強く生きていこうという思いを持って未来を見据えています。
対して、裏シナリオの方では、様々な悲劇を回避出来ていて、それはそれで良かったとは思うですが、悲劇が起こることを知らない分、人々の脅威に対する気持ちがなんだかちょっと軽いというか…
戦争を知った世界と、戦争を知らない世界、その対比も実は描いていたのかなあなんてことも思っちゃいました。
物語としての展開は表シナリオのみの方が心に訴えてくるものがありますが、だからこそ、裏シナリオで時を遡り、全てをハッピーエンドに出来て良かった!とも思えるので、やっぱり表裏ひっくるめて、全てが良かったということなのかな。
時を遡った後で、表シナリオで起きた悲劇を直前で防ぐイベントはかなり胸熱でしたしね。
それでも裏シナリオからの敵には結構苦戦させられたので、やっぱりやり込み派への挑戦状的な意味合いもあるのかもしれませんね。
表シナリオだけでも十分楽しめるのに、オマケと呼ぶには、豪華すぎる裏シナリオで、もう一つの結末を楽しむことが出来、1本で2度美味しい今回のドラゴンクエストⅪ、とっっても楽しませてもらいました。
100点満点です!
…と、言いたいところですが、大きな不満点が1つありました。
裏シナリオを進めるうちに、ネルセンの試練なるものが現れます。
ここは、シナリオクリアに絶対必須の場所ではないのですが、この試練に挑戦することによって強力な武器防具や、アイテム、ふしぎな鍛冶で使える限定レシピが手に入り、それらを入手すればクリアが断然有利になって、アイテムコレクターにとってもクリアすることが必須のダンジョンになってます。
そして、クリアするごとに戦士ネルセンからご褒美がもらえ、その内容は「強い武器のレシピが欲しい」「ウマレースの最上位に挑戦したい」といったものから「エッチな本が欲しい」という、お前どこのウーロンだよ!みたいな、いくつかのお願いを叶えてもらえるのですが、その中に「エマと結婚したい」と言うものがあります。
ドラクエⅪには序盤からエマという、幼馴染の女の子が出てくるのですが、このお願いを叶えてもらうと、本当にエマと結婚出来るのです。
というか、お願いした後に故郷のイシの村へ戻ると、既に結婚したことになっており、周囲も、そして仲間の面々すらもそれが周知の事実になっています。
家に戻るとエマが妻として待っており、それまでの、ちょっと気になる幼馴染の接し方から、いきなり夫婦としての接し方をしてきて、冒険にすらついて来るようになるのです。
個人的に、ですが、この展開は、ちょっといただけませんでした。
だって、超常的な力で強制的に結婚させてもらってるんですよ?
ドラクエで主人公の結婚とくればⅤ以来ですが、あの時とはワケが違います。
Ⅴの主人公は、ちゃんと自分から相手に気持ちを伝えていました。
決して他力本願ではなかったのです。
対して、今作の主人公は神様ヘルプ!てな感じで願いを成就したわけです。
ゲームを最初から振り返ってみると、エマは主人公に対して好意を抱いていたと思います。
セリフの節々にそれと感じられるものはずっとありました。
主人公の方からしっかりと気持ちを伝えれば、別にネルセンにお願いしなくても結ばれていたはずです。
それなのに神頼みの他力本願で結ばれたといっても、なんだか釈然としません。
これは、エマが主人公のこと、別に好きでもなんでもなかったとしても、超常的な力で結ばれちゃうのと同じですよ。
ロクに会話をしたこともないけど、気になる女の子と結ばれるために相手を口説くこともなく、ただドラゴンボールを集めて「○○ちゃんと結婚させてー!」とお願いしたのと同じですね。
相手はたまったもんではありません。
エマはまだ主人公のことを想ってたようだからまだいいですけど、それでも主人公には後ろめたさが絶対あると思います。
結婚したあとの違和感は最後まで拭えませんでしたから。
けど、百歩譲って、他力本願の結婚でも楽しめる人もいるだろうし、ゲームなんだからと許容してもいいでしょう。
僕だって最初のうちは、妻となったエマとの仲間会話でドキドキすることもありましたし、宿屋に泊まった時はドラクエ1の時のようにあらぬ妄想を膨らませていました。
更なる不満点といっても過言ではありません。
誤解なきように言いますが、エマも可愛らしい女性として描かれています。
幼馴染属性のヒロインとして素質は十分でした。
ですが、ドラクエⅪには他にも魅力的なヒロインがいて、それぞれに主人公と結ばれてもおかしくない要素があったのですよ。
前述した表シナリオでの悲劇のあと、聖地ラムダでの雨の中の主人公と2人だけのイベント。
これは2人に恋愛感情が芽生えるに十分なイベントでした。
セーニャは「あなたの隣で泣かせてください」と言いましたが、これ絶対、主人公の胸の中で泣いていたでしょう。
「FFX」のティーダとユウナのように、そのあと世界で1番ピュアなKISSをしてもおかしくない展開でしたよ。
おそらく主人公とは10歳前後離れている年上のお姉さんですが、追っ手から逃れるために二人で崖下へ飛び降り、その後、傷と疲れを癒やすため小屋の中で2人だけで過ごしていたんですよ。
ここでどちらかに、もしくはお互いに気持ちが芽生えてもおかしくなかったと思います。
仲間会話の節々に主人公のことを意識していると思われる発言も見られていました。
特にエマに対しては嫉妬ともとれる発言も出ていました。
また、連携スキルの「青春の1ページ」はマルティナが主人公をお色気たっぷりに誘惑し、主人公がめっちゃやる気を出す技です。
僕のお得意の脳内変換変態プレイでの妄想の中では宿屋に泊まるたびに毎回「青春の1ページ」でしたよ。
あとはベロニカ。
セーニャとの双子の姉妹ですが、呪いによって体が幼くなってしまったコナンくん(というより女性だから灰原哀か)のような女の子ですが、彼女にだって主人公のことが好きそうな描写は描かれていました。
それは、主人公を守る使命感から来ているのかもしれませんが、やはりセリフの節々にそれっぽいものを感じることは出来るんですよ。
まあ中身は主人公と変わらない年齢とはいえ、見た目は子供なのだから結婚してしまうのは倫理的にどうなんだ!という話は出てきますが、そこは呪いを解いて元の姿に戻せばいいでしょう?
このようにそれぞれが恋愛対象となれる要素を持っていたんですよ。
ドラクエの主人公は一貫して無口なわけで、それはプレイヤーの思いがそのまま投影されるタイプの主人公です。
なので、遊んだ人それぞれに結ばれたいキャラはいたはずなんですよ。
もちろん、エマと結ばれたいと最初から思ってた人もいるでしょう。
でも、それ以外のキャラと結ばれたいと思った人も多いはずです。
同世代、幼馴染、年上、(見た目)年下と、これだけの属性が揃っていたわけなんだから、結ばれる相手を選べていたならと思わないでもありません。
これが「エマと結婚したい」と限定的なお願いではなく、「好きな相手と結ばれたい」と、選択出来たのなら、まだ良かったでしょうし、気持ちの盛り上がりも違ったはずです。
ちなみに、もしも選択出来たのなら、僕はマルティナを選びましたね!
表シナリオでのセーニャとのイベントを見てしまうと、セーニャへの思いも捨てがたいところですが、やっぱりマルティナの大人の色気には敵いません。
年上で色気たっぷりなんて、たまんないですよね。
一方で、仲間会話での主人公を気にする仕草もいじらしくて、可愛らしい一面もまたたまりません。
やっぱり結ばれるなら年上で!
と、僕が年上好きなようにプレイヤーそれぞれの恋愛嗜好があるはずなのに、ドラクエⅪではエマ一択で、しかも他力本願で結ばれるのがちょっと納得出来ませんでした。
まだ、イベントを通じてエマとの結婚に至るまでの流れが描かれていたのなら、少しは納得できていたのかもしれませんが…
それならば、「エマと結婚したい」というお願いを選択せずに、お前のお得意の脳内変換でマルティナと結ばれた展開を妄想しながらゲームを進めればいいだろうと思われるかもしれませんが、そこに最大の不満点があるのです。
先に書いた通り、ネルセンの試練はクリアのために必須のイベントではありません。
別に挑戦しなくても、エマと結婚しなくてもクリアは出来ます。
ですが、先に書いたように、この試練をクリアすることによって強力な武器が手に入るわけなのですが、最終的に全ての試練をクリアすると、仲間が装備できる強力すぎる武器のレシピが貰えるようになってます。
そして、クリアしたらネルセンからお願いを叶えてあげようと申し出があるですが、そのお願いを別に叶えてもらわなくてもいいという選択肢は無く、叶えてもらわないと進みません。
つまり、ネルセンの試練を最後までクリアして最強の武器のレシピを手に入れるためには、エマとの結婚が不可欠になってくるのです。
逆で言えば、エマと結婚したくない、もしくはエマでなくても神頼みの結婚なんてしたくない人は、ネルセンの試練の最終クリアや貴重な武器を諦めないといけなくなってくるわけで。
僕の場合、強力な武器や、最終試練の強力なボスキャラとの戦闘を優先したがために、エマとの結婚を選択せざるを得なくなり、その後の脳内変換プレイにも制限がかかってしまったわけなんですよ。
同じようなプレイヤーはかなりいるはずです。
ここだけは本当にちょっとどうにかして欲しかったですねえ。
エマと結婚した当初はちょっとは楽しめましたが、段々と違和感を感じていきましたから。
やっぱり神頼みの結婚には後ろめたさがついてくるし、何よりも脳内変換プレイで物語を進めても主人公はもう既婚者であるという事実がついて来るんですよ。
となると、マルティナとの「青春の1ページ」なんて、ただの不倫になっちやうじゃないですか!
ラスボスのスキルに文春砲なんて実装されかねない事態になりますよ。
そんなわけで、この「エマとの結婚」だけはどうにも納得できない今作、「ドラクエⅪ」なのでした。
それを除けば、間違いなくシリーズの中でもトップクラスの十分に楽しめた名作なんですけどね。
まだ、時渡りの迷宮もクリア出来てないので、すれ違い通信を続けながら、もうしばらくは楽しめそうです。
この先、NintendoSwitchでも発売されることが予定されているようですが、再後発なので、様々な追加要素があることが予想されます。
でも、どれだけ追加要素が加えられたとしても、ネルセンの試練と、エマとの結婚の仕様が変わらずそのままなら買いません。
ですが、結婚相手を選べるようになり、マルティナ姉さんと結婚出来るというのなら、例え他の追加要素が少なくとも、Switch版を買ってもう一度遊びますよ!
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