世界中に衝撃を与えたと思われる1作面の「ゴジラ」
続く2作目はどうだったのだろうか。
シリーズ2作目「ゴジラの逆襲」
どーも、たけGです。
白黒映画時代に産声を上げた巨大怪獣ゴジラ。

当然、リアルタイムでの上映時の反響を知るべくもないのですが、歴史を調べてみれば大ヒットしたことは間違いではなく。
海外でもその反響は大きかったようで、ハリウッドでの再編集版も製作されています。
ヒットすれば続編が作られるのが世の常。
もちろん「ゴジラ」もすぐに続編が作られました。
それがシリーズ第2作目となる、「ゴジラの逆襲」

タイトルに「逆襲」とありますが、今作のゴジラは前作の個体が人間へ逆襲しにくるのではなく、 2匹目の個体が登場してくることになるわけなので、「ゴジラの逆襲」というより「ゴジラ2」の方がしっくりくるかも知れません。
ですが、タイトルとしては「ゴジラの逆襲」という響きがとてもいいので、これで良かったとも思いますけども。
そんな「ゴジラの逆襲」ですが、よくよく振り返ってみれば前作を何度も見たこの僕ですが、「逆襲」についてはそんなに見た記憶がありません。
BSやCSで見れた時も「初代」のように楽しみにせずに飛ばし見してた気もするなぁ。(録画さえしなかったと思う)
前作と同様に映画館やテレビ放送では見ておらずビデオで初めて見たのですが、感銘を受けた前作と比べてファーストコンタクトの時にそこまで感動を覚えなかったんですよね。
前作と同じ白黒映画ですが、前作と比べると白黒だからこそ味わえたリアリティも少なかったように思います。
ちょっとその理由を紐解いてみますか。
唐突に始まり、唐突に終わった印象。
ゴジラシリーズ2作目「ゴジラの逆襲」
「初代」のヒットを受けて製作されたと思われる本作。
データを調べてみると公開されたのは1955年4月。
前作の初代ゴジラの公開が1954年11月。
なんと、半年も経たずに続編が公開されているんですね。
まだヒットするかどうかもわからないルーキー映画の続編を前作撮影中に並行して製作していたとも思えないので、「初代」が大ヒットし、それを受けて続編製作決定!という流れだったと思われますから、企画から製作、撮影、編集含めて数ヶ月の短期間で行ったと思われます。
「初代」が企画段階を含めると1年以上の期間を要していたのに対して、基本ベースが出来上がっていたとは言え数ヶ月で製作された本作は、急ぎ製作された印象が非常に強いです。
それ故か、今回改めて見直してみると非常に緻密かつ念入りに編集されていた前作と比べると、今作には様々な稚拙さや粗が見てとれました。
前作では未知の怪物ゴジラの登場まで時間をかけて恐怖を煽り、満を持して登場するのですが、今作では非常にあっさり登場します。
それも新怪獣アンギラスもセットで唐突に登場。
どこかの島で2匹の怪獣が戦っているのを偶然に発見。
そしてなんの脈略もなく2匹の怪獣は日本へ上陸します。
(まぁ、ゴジラがなんの脈略もなく日本へ上陸するのは今作に限ったことではないですが)
ですが、2匹目のゴジラ出現に対する危機感を感じ取れても、前作で感じた恐怖や人々の絶望感は一切感じられませんでした。
ゴジラに遭遇した多くの人々が感じる恐怖が伝わってきた前作と比べると、今作ではゴジラと相対するのが主人公周りの人々に限られており、どうにも波のような恐怖の広がりを感じられませんでした。
そして、ゴジラがアンギラスを倒して海に帰ったあとの主人公周りの話が地味に長く、どこか別の話の内容のようで、これ本当にゴジラが出現した世界の話?みたいな展開も気になりました。
ラストも唐突に訪れます。
民間のパイロットが偶然に広い海でゴジラを発見、たまたま上陸した雪と氷に覆われた島にて雪山を攻撃して雪崩を人為的に起こしてゴジラを雪と氷で埋めてしまう結末。
前作に比べると偶然にはじまり、偶然に終わった印象の強すぎる感、を改めて感じました。
ゴジラが雪山に飲まれるシーンなどの特撮技術に関しても、前作と比べるとむしろ劣化している印象さえ受けます。
これは撮影期間の短さによるものが大きいと思いますが、なによりもストーリー全体の流れや、シーンごとの構図などのプロットを練り上げる企画の時間が短すぎたのではないのかなと想像できます。
これは当時を知らぬ僕の勝手な予想なのですが、前作の大ヒットを受けて続編を作るにあたってのアイデアを出しきり、まとめあげる前に撮影がスタートしてしまったのではないでしょうか。
おそらくは続編の大きな核として、ゴジラと、それに続く新怪獣アンギラスの戦いがまず念頭にあり、それに付随して物語を作り上げていったが、まとめあげる時間が足りずに偶然で全てを片付けるしかなかったのかなぁとも考えてしまったんですよね。
新怪獣アンギラス
一方で、おそらくは主軸として考えられていただけに、ゴジラとアンギラスの戦いは良かったです。
初めて見る(当時を知らないのでそれ以前に同様の映画があったかはわからないですけど)怪獣同士の戦いに、当時の人たちは熱狂したのではないでしょうか。
スピーディーに立ち回る2匹のバトルは、以降の対決ものに劣らない迫力があったし、ゴジラがアンギラスの首にかみつき、首の骨を折るような生物的な決着は(トドメに放射熱線を放ってもいますが)、以降の飛び道具や打撃が主となるシリーズの中でも異質であり、かつリアリティある決着方法だったと思います。
新怪獣アンギラスも後のライバルたちと比べると最初からゴジラのかませ犬的な役割で、物語中盤での退場となりましたが、ゴジラの強さを引き立てる、いい仕事をしたと思います。
「怪獣総進撃」で再登場し、「ゴジラ対ガイガン」ではゴジラのタッグパートナーを務め、「ファイナルウォーズ」でも奇跡の復活を果たし、時代をまたいでゴジラと再戦もしたアンギラスですが、個人的には今作のアンギラスが1番いいんじゃないかなと思っているぐらい。
その後に出てくるアンギラスは可愛くてそれはそれでいいんですけども。
ですが、やっぱり物語全体を見ると映画の核となる「ゴジラ対アンギラス」を彩る肉付けが上手く行っていない印象の映画でした。
今回のまとめ
今回は映画「ゴジラの逆襲」レビューを語ってみました。
初めて見たのは高校生の頃で、ビデオで「初代」から続けて見たように覚えていますが、「初代」と違って古いだけの映画という印象が残り、その後、もう一度見ようという思いにならなかったのかもしれません。
近年、Amazonプライムビデオなどで久しぶりに見てみたら、かつての思い出ほど悪い印象ではなかったけど、やっぱりそれほど感動しなかったのも事実。
偉大すぎる前作を超えられなかった続編の典型というところでしょうか。
データを見る限りでは興行収入自体は前作と変わらないんですが、評判があまり芳しくなかったのでしょうか。
前作から半年経たずに公開された今作ですが、その次回作となる「キングコング対ゴジラ」の公開までは実に7年の時間を要しています。
興行収入だけ見ると、すぐに3作目が製作されてシリーズ化されてもおかしくなかったのに、そうならなかったのは映画を見た人や製作者自身の評価が関係して、時間をおかずに続編を作ることにストップがかかったのかもしれませんね。
ですが、それを反省点として後の「シン・ゴジラ」にまで繋がっていくような日本を代表するシリーズ作品へと成長していったとすれば、この作品のもつ意味にも非常に意義があったと言えるのではないのかとも思うんです。
それと、アンギラスとの戦いは非常に迫力あり、後の主流となる怪獣対怪獣の流れを決定づけた偉大なる対決ものの元祖と位置付けられるかもしれません。
この映画がなければ、もしかするとですけどもウルトラマンだって生まれてないかもしれないんですよ。
大袈裟かも知れないけれど、そういった意味では現在の特撮ヒーローものの元祖にさえ位置付けられるのかもしれないですねぇ。
そんなモンスターバトルものの始祖的な映画で、映画全体の粗さなどに目をつぶれば、「ゴジラ対アンギラス」を楽しめるかもしれません。
そして、真に注目すべきはこの「逆襲」で登場したゴジラがこの後のシリーズの看板を背負っていく個体ということなんですよね。
アメリカのスターであるキングコングと共演を果たし、それが後に人類の味方となって、果てはシェーをしたり、加山雄三のモノマネをしたり、尻尾を抱えて空を飛んだりするようになっちゃうんですよ。
そう考えると、今作を改めて見ていて何処か感慨深いものがありました。
今回はこの辺で。
いつかまたここで会いましょう。
逆襲で始まり、逆襲で終わるんですよ。
この2代目ゴジラの物語は。
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