「キングコング対ゴジラ」パシンの宣伝効果は抜群だ。

ゴジラ映画レビュー

日米のモンスターが夢の共演!

どーも、たけGです。

ゴジラが日本を代表する巨大モンスターだとすれば、アメリカを代表する巨大モンスターと言えばやっぱり、キングコングなのでしょうか。
昨今は海を渡ったムキムキマッチョなゴジラさんが二度に渡ってキングコングと共演しておりますが。
いや、最近のコングさんにはキングがついてないので、ただのコングさんとなっておりますけども。

で、そのコングさんとマッチョなアメリカンゴジラさんが拳と拳のどつきあいをしたり、全力疾走で一緒に走ったりしてるんですよ。

「ゴジラ-1.0」見てる一方で、こんなお茶目なゴジラさんには違和感バリバリなわけですが、そんなアメリカナイズされている描写はさておいて、僕はゴジラとコングが共演すると言われてもそんなにワクワクしなかったわけで。

ハリウッドでキングギドラがフィーチャーされた「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」にはもう、発表時からワクワクされっぱなしだったのですが、その次回作が「ゴジラvsコング」だと聞いて「え?コング?」と思ったものです。
「キングコング 髑髏島の巨神」はまあ面白かったのですが、それがゴジラと闘うと言われても「え?コング?」でした。
どちらかと言えばガイガンやデストロイアをハリウッドで再現してもらった方がワクワクしたと思うのですが。

これは僕だけですかね?
アメリカのゴジラファンの方々は、

「Yeah!コングとゴジラが戦うだなんて、とってもファンタスティックだね!」

なんて、話題になっていたんですかね?
いや、きっとそうなんでしょうけども。

そんな僕の矮小な思考はさておいてキングコング、かつてはアメリカを代表するモンスターとして日本に上陸し、日本を代表するモンスターのゴジラとの日米決戦を行なっていたんです。

それが、1962年に公開された「キングコング対ゴジラ」でした。

「キングコング対ゴジラ」感想。

1962年8月11日公開
観客動員数1120万人

国内観客動員数1000万人超え!
これは今もって破られていない、シリーズ史上最大の数字だそうです。

僕が生まれる前の映画ですが、上映時は紛れもなく日米2大モンスター夢の決戦の触れ込みに間違いなかったようですね
となると、やはり僕のキングコング評がズレているのでしょう。
当時の日本のゴジラファンもきっとワクワクしていたに違いない。

アメリカで生まれ、世界にその名を轟かすスーパースターに、日本が生んだスターが同じ土俵で戦いに挑む。
ですが、恐らくは当時のネームバリューに関しては、世界レベルではコングの方が圧倒的に上だったのではないですかね。
世紀の一戦「アントニオ猪木対モハメド・アリ」に近いものがあったかもしれません。
日本では大盛り上がりだったこの試合も海の向こうでは「イノキ?誰?」みたいな声が占めていたみたいですし。

そんなゴジラシリーズ最高の成績を残し、日米スター夢の対決となった本作ですが、僕個人の評価で言えば、何と言いますか、ちょっと困ったちゃんな評価の作品です。
いや、先ほどから語っている、コングがどうとかの話ではなく映画そのものについてなのですけども。

どうにもキングコング絡みの話が非常に能天気で、ゴジラの重々しさと上手くマッチしていないといいますか。

初のカラー映画となったゴジラですが、画面が明るくなったせいもあるのか、これまでの2作と比べて作風がとても軽くなってます。
裏の主人公とも言える、パシフィック製薬の宣伝部長のコメディリリーフぶりには憎めない面白さがあるのですけどね。

前作のゴジラとアンギラスは生物的な戦いを展開しましたが、今作のゴジラとコングが行うのはまさに怪獣プロレス。
岩を投げ合ったり、放射熱線を吐いたりはしますが、主にその巨体を活かした肉弾戦で激しくやり合います。

最後はもつれあったまま2匹とも海へと落下し、ゴジラの行方は知れず、コングは1人、南の海へ帰っていきます。
まさに両者リングアウト、実にプロレス的な終わり方。
試合中、もとい対戦中にも両者プロレス的なアピールも見られます。

ゴジラ映画で初めてコメディ要素が加味された作品。
昭和の娯楽映画らしい内容ではあるんですけどね。

初代で感じたゴジラの恐怖感が一切感じられず、ゴジラがピンで復活、登場した時にはまだ人々の緊迫感と重々しさを感じることが出来るんですが、コング周辺の能天気と絡んでしまうと一気にその重々しさがスポイルされちゃったんですよね。
そう考えるとコングの陽気さに呑まれたゴジラの負け、ともとれますが、本家ハリウッドの「キングコング」だって、こんな能天気な映画じゃないですよね?
近年の作品はともかく、昔の「キングコング」をちゃんと見たことないんだけど。

ゴジラはこの作品のあと、数作を経てゴジラ自身が軽く、お茶目なキャラクターへと転身していくのですが、その予兆が見られた作品ともとれます。
造形も前2作のゴジラ、そして続編の「モスラ対ゴジラ」のゴジラの造形と比べると、表情が柔らかめになっています。
アメリカのスーパースターを迎えたお祭り的な作品として、ゴジラ自身もエンターテイメントに徹したのかもしれませんね。

キングコングと言えばお酒を飲んで酔っ払い、そのまま寝てしまったり、本家アメリカ版へのオマージュなのか、女性を掴んではなんだか嬉しそうな仕草を見せたり。
ゴジラの放射熱線に怯み、「なんだよもう、こんなのとやってらんねーよ」と言っているかのように拗ねた態度を見せて引き下がったりと、なんだかとっても人間味に溢れています。
本家のキングコングもこんな感じだったんでしょうか?

ただ、造形に関しては本家のコングよりもニホンザル寄りなデザインにしたとのことで、この点については本家アメリカの人たちから相当の不評を買ったんだとか。

最初のハリウッド版ゴジラが巨大イグアナだったもんで、僕を含めて当時の日本のゴジラファンからは大不評を買っていましたが、これはちょっと文句を言えなくなりそうですよ。
同じこと、日本側でもやってたわけなんですから。

アメリカの人たちは日本のキングコング見て、オーマイガー!ただの巨大な猿じゃねえか!とか言ってたのでしょうから

イグアナが巨大化したゴジラはアメリカの人たちからも不評だったようですけども。

今回のまとめ

今回は「キングコング対ゴジラ」のレビューでした。

今作が最近、BSで放送されていたので改めてちゃんと見てみたのですが、やっぱり凡作か良作か、はたまた傑作かと問われれば、やっぱりとても評価に困る作品ではあるのですが、それでもなんだか憎めなくて嫌いになれない、そんな作品です。

前作、「ゴジラの逆襲」においてのアンギラスとの闘いはどちらかと言えば生物的な闘いで描かれていましたが、今作でのキングコングとの闘いはまさにプロレス的な一戦になっていました。
以降のゴジラシリーズも日本での対決物の最終作になる「ファイナルウォーズ」まで、どちらかと言えばプロレス的な闘い方が主流となっていきます。

ハリウッド版の「ゴジラvsコング」のシリーズも実にプロレス的ですしね。
そう考えると後のシリーズに繋がるエンターテイメント路線への転換点だったと言える作品でもあるのでしょう。

シリーズの中でもコメディ比率が非常に高く、少々鼻につくこともありますが、見ていて面白いことも多いのでどうにも憎めない、本当に評価に困る作品です。
まさに今作中における、パシフィック製薬の多胡宣伝部長の存在感のような映画でありました。

今回はこの辺で。

いつかまたここで会いましょう。

ハリウッド版のイグアナゴジラと、日本のニホンザルコングの対決をしてみても意外に面白い…
わけないか。

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