I’m not Boy
誰だって、ボーイを捨てる時が来る。
というキャッチコピーで、ゲームボーイという強敵に挑んだ携帯ゲーム機があったんじゃ・・・
ネオジオポケットという携帯ゲーム機。
どーも、たけGです。
1998年10月28日、とある携帯ゲーム機が発売されました。
その名も"ネオジオポケット"。

「餓狼伝説」「龍虎の拳」「サムライスピリッツ」「ザ・キング・オブ・ファイターズ」
数々の名作を世に送り出した2D格闘ゲーム界の雄。
アーケードゲームそのままの興奮を家庭に持ち込める画期的なハード、ネオジオを生み出し、世を席巻したメーカーが遂に携帯ゲーム機市場に殴り込みをかけたわけです。
思えば任天堂のゲームボーイに始まり、セガからはゲームギア、NECからはPCエンジンGTと、当時の家庭用ゲーム機のプラットフォームホルダーは、こぞって携帯ゲーム機を販売していましたから。
遅ればせながら同時代の家庭用ハードを販売していたSNKもその波に乗って来たというわけですね。
1994年の次世代ゲーム機戦争の中、PSでもSSでもなく、ネオジオCDを選択したネオジオ大好きっ子だったワタクシ。

当然、ネオジオポケットも買ったのかと問われれば・・・
買いませんでした!
それ以前に発売当初、いや発表された時から、いやなんでSNKはこのハード出すの?
と、疑問の方が多かったわけですよ。
ネオジオの格ゲーが大好きだった僕でも、全っっったく興味がわかなかった携帯ゲーム機。
いや、ネオジオ好きだったからこそ、なぜ?という疑問符しか湧かなかった携帯ゲーム機。
今回はこのハードについて振り返ってみるとしましょうか。
ネオジオポケット、その歴史。
先に書いた通り、僕は購入していなかったので見聞きしただけの印象が主で触って遊んだこともわずかしかないので、もう本当に当時の広告戦略などについてのみの印象を語るのみです…
ハードの性能云々については、偉そうなことは書けません。
あくまで当時の僕の印象の記憶のみによる記事であるということをご理解ください。
なぜ?という疑問符しかなかったネオジオポケットの発表。
ネオジオポケット、最初のバージョンが発売したのは先に書いたように1998年10月28日。
この年の初めの頃に、SNKから携帯ゲーム機発売に関する情報が発表されたように覚えています。
僕の記憶が正しければ、最初の情報はファミ通で見たと思うんですよねぇ。
この頃は多分、ネオジオフリークは購入しなくなっていたような記憶もありますし。
ネオジオCD手放したのもこの頃だったかなぁ。
そう、ちょっとネオジオ、SNKに対して気持ちが冷めていた頃だったんですね。
一方で当時は、一時は終焉しかけていた任天堂のゲームボーイが「ポケットモンスター」人気で復興しており、携帯ゲーム機でも大きな市場を形成できることを証明していました。
そこに可能性を見出したのか、バンダイ(現バンダイナムコ)がワンダースワンを、そしてSNKがネオジオポケットの発売を発表した背景があったのです。
ゲームボーイはワンダースワンやネオジオポケットの発表当時はまだカラーは発売しておらず、白黒液晶画面のゲームボーイポケットが主力でした。
以前にセガやアタリがゲームボーイに対抗してカラー液晶画面の携帯ゲーム機を発売しましたが、どのハードも白黒画面のゲームボーイの牙城を崩せずに市場から姿を消した歴史もありました。
PCエンジンGT?あれはちょっとジャンルが違う気が…
その辺の歴史を踏まえてからなのか、携帯ゲーム機にカラー映像はいらない!と判断したのでしょうかね。
ワンダースワンもネオジオポケットも白黒液晶画面で発表されておりました。
まぁこの頃は、メガヒットしたゲームボーイの「ポケモン」をはじめとしたゲームボーイのソフトも当然、全部白黒だったもんだから新しい携帯ゲーム機のソフトも白黒ってのはそれが当たり前であったとは思うのですが。
とは言え、ポケモン&ゲームボーイのフィーバーに乗っかって、アーケードを主戦場としているSNKが携帯ハード市場に参入するのか、謎で仕方がなかったんですよ。
バンダイはわかりますよ、バンダイは。
携帯ゲーム機向けのコンテンツを色々揃えてますからね。
ですがSNKについては、なぜアーケードの雄SNKがそっち方面に行きますか?と、疑問ばっかりでした。
本家ネオジオにおけるSNKのドット絵技術は非常に神がかっており、とても美麗グラフィックでアクションゲームを楽しむことが出来ました。
ところが発表されたネオジオポケットのゲーム画面、多分「KOF」だったと思いますが、その画面を見た時に「これ欲しいなぁ!」とか、「このハード買おう!」とか思う気持ちは全然湧きませんでしたね。

画面は当然白黒で、そしてデフォルメされた京や庵といったキャラクターたち。
今改めて見るとちょっといいなと思えますが、当時は全然ワクワク感が湧いてきませんでした。
大好きな「サムライスピリッツ」だってそう。
スーパーファミコン版の小さいキャラのサムスピを容認できた僕でも、「これはないわぁ」でこれっぽっちも欲しいという気持ちが湧きませんでした。

ワンダースワンの「GUNPEY」なら欲しいと思ったんですけどね。
絶対にSNKがターゲットとすべきユーザー層と合ってないと思いました。
繰り返しますが、何故ゆえにSNKはこのハードを出すのか、本気で売れると思っているのか、不思議で仕方なかったですね。
これ出すならネオジオの後継機として、ハイパーネオジオ64の家庭用出せばいいじゃないかって思ってたぐらいで。
まぁハイパーネオジオ64の方も問題ありまくりでしたから出したところで売れるわけなかったでしょうが。
ちなみに、ゲームボーイの方ではネオジオの格ゲーをデフォルメした“熱闘”シリーズが発売されてまして、このシリーズはそこそこ好評だったようには覚えています。
だから本家本元で携帯機を出せばいけるかもとか思っちゃったのかなぁ。
熱闘シリーズはゲームボーイという、既に市場を形成出来ていて普及していたハードで出ていたからこそ、そこそこ売れたんだと思うんですけどね。
ゲームボーイで遊べるというのが1つの訴求力になってからこそだと思います。
逆に、熱闘シリーズを遊びたいからゲームボーイを買う!って人は少なかったんじゃないかなあ。
それでも、発売しますと発表したからには売らないといけないのがメーカーのお仕事。
僕のように、これはいらないだろうと思うような中途半端なネオジオファンばかりではなく、SNKが発売する新ハードなのだから絶対に買おうと思っている真のSNKファンも多くいるでしょうし。
更にそこからそれ以上の多くのファンを獲得して、シェアを拡げないといけません。
そんなネオジオポケットの発売が迫る中、そう、まだこのハードが世に出ていない発売直前のタイミングで、SNKはまたもや理解不能な行動を起こすのです。
ありえないタイミングでのカラー版発表。
白黒画面のネオジオポケットが発売されるまさに直前のタイミングで、まさかのネオジオポケットカラー発売しまーす宣言。
最初から書いているようにネオジオポケットの発売は1998年10月28日。
ネオジオポケットカラーの発表はそれより前の夏頃。
それも、翌年の春には販売するという、既にスケジュールが確定した上での発表。
え?じゃあこの年の年末商戦機に発売予定だった白黒バージョンは当然発売中止かな?と思いきや当初の予定通りに発売。
年が明けて春が来たら(半年もなかったと思います)カラー版が発売されることが確定している白黒画面のハードが売れると思いますか?
もちろん、売れませんでした。
実はワタクシ、この頃はゲームショップで販売のお仕事をしておりまして、そのあまりに悲惨な売れ行きを目の当たりにしていたんですよね。
販売してる方としても売れないだろうなぁという見方が大多数を占めていたハード。(悲しすぎる…)
専用ソフト含めて、ほんと少なめに発注していたので発売日にも在庫はすごい少なかったんですけど。
その限られた極小の在庫が延々とダブついてましたからね。
僕がその職場にいる間にその在庫が捌けることはついぞありませんでした。
まぁこの新ハードが売れなかったのはカラー版発売の発表があったからだけではなく、致命的な出来事がもうひとつ、発売直前に起こっていたのですよ。
どの出来事とはズバリ、
ネオジオポケット発売の1週間前にゲームボーイカラーが新発売。
そりゃあみんな、ゲームボーイカラーを買うに決まっているでしょう。
かく言う僕も買いましたよ。
ポケモン金・銀も控えていたので売れる売れる。
カラー対応ソフトとして「ドラゴンクエストモンスターズ」も発売されてたので売れる売れる。
そんな世の流れの中でゲームボーイカラーを買った後で、ネオポケを買う余裕なんてあるわけないし。
なんて悲しすぎるタイミング。
大体にして、まだ白黒版が発売してもいない時にカラー版発売しますなんて宣言したのも、任天堂からゲームボーイカラーが発売されることが発表されたからなんですよね。
ゲームボーイが白黒画面で一大市場を築いているから、我々も白黒画面で携帯ハードを出そう!
ゲームボーイで熱闘シリーズがそこそこ売れてるわけだから、本家本元の我々が発売すれば、本体と一緒にもっともっと売れるに違いない!
ゲームボーイ自体は10年以上前の8ビット機だから16ビットの携帯ゲームを送り出す我々SNKが敗れるはずがない!
なんて大見栄きってネオジオポケット発売を発表した後で、まさかのゲームボーイカラーの発表。
しかも発売日がネオジオポケット発売の1週間前。
うーーーーん、そいつは想定外。
じゃあ我々もカラー版出しまーす!
…なぜ白黒版の方を予定通りに発売してしまったのか。
カラー版出すなら、白黒版は発売中止の英断を下すべきではなかったのか。
まぁカラー版発売の発表を白黒版発売後ではなく発売前に行ったのは、今思えば良心的であったとは思いますが。
ネオジオCD発売直前に、やっぱりセガサターンでもソフト出しますとか言ってくれてたら良かったのにと今でも思いますし。
でもカラー版出るのわかってる人が白黒版買うわけないでしょ?
買った人はおそらく、カラー版出るのはわかっているけど白黒版も買っておきたいSNKコアファンか、ハードマニアな人たちぐらい。
もしくは…
カラー版が出るという情報を知らずに携帯機で「KOF」が遊べる!と思った人や、めろんちゃんを育てたい!とか思った人たちだったのではないでしょうか。
あの頃はまだまだインターネットはそこまで普及しておらず、ファミ通などのゲーム誌を読んでない人だったらネオジオポケットカラーが数ヶ月後に発売されるよ!って情報を知らなかった人たちもいたと思うのですよ。
…まぁネオポケ自体がそこまで知名度なかったと思うのですが。
って言うか、ショップで働いていたからわかるんですけども、このモノクロ版のネオポケ発売に対して、発売元のSNK自体が宣伝にあまり力を入れてなかったんですよ。
おそらく、数ヶ月後に発売されることが決まっていたカラー版の方の販促準備の方にシフトしていたんじゃないでしょうか。
それならば、なぜ白黒版の発売を中止しなかったのかと、ほんとに理解できないことばかりでした。
おそらくは、既に製品がほぼ出来上がって、出荷体制も整っている状態でカラー版の発売を決めてしまったような背景もあるんでしょうけども。
その出来上がった製品の発売を中止することでの損失もさぞ大きかったとは思いますが…
それならば、せめてワンダースワンのようにしばらくはモノクロバージョンのみで売り続けるべきでした。
ワンダースワンも結局はゲームボーイの牙城を崩せませんでしたが、カラーが出るまでの間の白黒液晶バージョンの方もそこそこ売れて、一定の市場を築いていたように覚えています。
遂に発売、ネオジオポケットカラー
話を戻しまして、白黒版のネオポケが不良在庫となったまま、当初の発表の予定通り半年と経たずカラー版が発売されました。
この時はSNKも本気で宣伝かけてましたね。
サードパーティへの働きかけも本気でした。
カプコンの参入はまさかでしたねぇ。
セガやSCEも参入を発表していました。(SCEからソフトが出ることは結局ありませんでしたが)
ドリームキャストとの連携も大々的にアピールしてましたね。
そして鮮烈だったのがキャッチコピー。
「I‘m Not Boy 誰だってBoyを捨てる時がくる」

Boyってのは間違いなくゲームボーイのことを揶揄していたのだと思います。
ゲームボーイを意識した、かなり挑戦的なキャッチコピー。

CMもバンバン流れていました。
白黒版の時の寂しすぎる販促がまるで嘘のよう。
誰だってBoyを捨てたかどうかは定かではありませんが、間違いなくSNKはモノクロ版を捨ててましたけどね!
ホント、ネオジオCDの時と同様、やらかしてくれますSNK。
満を辞して(?)発売されたカラー版は、さすが白黒版の時よりは売れてたようにおぼえております。
とは言ってもそんなにヒットしたわけでもなく。
むしろ同時期に発売されていたモノクロ液晶のワンダースワンの方が売れてましたね。
Boyを捨てた人たちはSWANを手にしていたと思います。
カラーになったところで僕の食指も動きませんでしたし。

ネオジオポケットカラーが発売した、その年のうちにまさかの・・・
更にこのネオジオポケットにはもうひとつオマケの話があります。
SNKが力を入れて販促をかけ、誰もが想像し得なかったカプコンとの共演も実現したハードでしたが、結局シェアの拡大にはつながらなかったネオジオポケット。
その、ネオジオポケットカラー発売と同じ年の秋頃に小型軽量化し、更に値段がお安くなった新型、NEWネオジオポケットカラーを発売したのです。
カラー版発売から半年程度後の話ですよ?
なので発表されたのは、カラー版が発売された数ヶ月後ですよ。
バカなのSNK?
と、当時は本気で思いました。
昨年の冬に白黒版を発売、明けて翌年の春にカラー版を発売、その年のうちの冬に新型を発売。
白黒版発売してから一年のうちにこの暴挙ですよ。
ネオジオCD発売から1年後にネオジオCD Zを発売した、あの時よりも更にひどいことやってますよこのメーカー。
僕は購入しなかったから被害を受けずに済みましたが、最初に何も知らずに白黒版を買ってしまった人たちはどんな思いだったでしょうか。
ホント、この頃のSNKはユーザー軽視だったと言われても仕方ない。
販売店で働いていた当時、売る側から見てもこの新型機、全ッ然売れなかったことを覚えていますね。
いやはや、最初の段階で売れると思ってるのかなぁと疑問符ばかりでしたが、その後のこんな販売展開で本当に売れると思っていたんでしょうか。
営業会議、販促会議を一度覗いてみたくなります。
ガイアの夜明けあたりで特集してほしかった。
ネオジオCDの時と同様、最初に購入したユーザーのことを考えているのかわからなくて、一時はあんなに好きなメーカーだったのにこの頃はちょっと嫌いなメーカーにさえなってましたね。
同じように考えた人は多かったんじゃないかなぁ。
この頃のSNKのユーザーからの信用は地に堕ちていたと思います。
同時期に「餓狼MOV」という神がかった格ゲーだしてたんですけどね。
なんでこんなことになっちゃったんだろう。
迷走した販売を続けた結果、SNKという一時代を築いたメーカーはこの数年後に倒産してしまいました。
現在のSNKは、この頃の遺産と名前を受け継いだ別の会社であり、SNK(旧・新日本企画)というメーカーは、この時死んだのです。
SNKに引導を渡す結果となったのはテーマパーク事業であるNEO GEOワールド、次世代基盤になるはずだったハイパーネオジオ64、そして、携帯ゲーム機ネオジオポケットと、失敗が度重なった結果だと言われてますね。
今回のまとめ
今回は自分では買ってはいないネオジオポケットについての思い出語りでした。
ネオジオポケットというより、結局はSNKというメーカーへの思い出語りみたいになりましたが。
まぁ、当時は呆れ、失望させられることも多かったSNKというメーカーですが、こうやって思い出語りをするとなかなかに感慨深い。
可愛さ余って憎さ100倍と言いますか、結局はこのメーカーが好きだったからこそ一喜一憂していたんでしょうねぇ。
いやいや、ネオジオCDと同様に業の深いハードだなぁ、ネオジオポケット。
今ならちょっと欲しいんですけどね。
当時にちょっとは気になったソフトを挙げていくとですね。
まずはカプコンとの共演で話題になった「SNK vs. CAPCOM 頂上決戦 最強ファイターズ」は、やっぱり気になりました。
ゲームとしての出来も良いようで評判も当時から高かったです。
キャラ同士の掛け合いなどの演出が、クロスオーバー作品らしくかなり作り込まれているみたいなんですよねぇ。
ゲーム中における、「餓狼伝説2」のボスキャラ、ヴォルフガング・クラウザーのあんまりな扱いを知った時にはゲンナリしたものですが。
今ならSwitch版が出てるので、それを購入してみてもいいかも。
それと「伝説のオウガバトル外伝」
まさかの「オウガ」シリーズの一作が、外伝とはいえネオジオポケットで出てるんですよ。
主人公はトリスタンなんだとか。
これが発売された時だけ、本気でネオポケの購入を考えましたねぇ。
オウガ好きとしては今でも気になるものです。
あとは「水木しげるの妖怪写真館」
水木しげる版「ポケモンスナップ」みたいなもんでしょうか。
当時のファミ通で連載されていた柴田亜美先生のマンガでネタにされていたのを見て、やってみたいと思ったソフトです。
実は「スーパーリアル麻雀」も発売されてたんですよ!
いやぁ、やっぱり買っておけば良かったな、ネオジオポケットカラー。
この3本だけで十分買いハードじゃん。
これらのタイトルもSwitchで配信してくれたら買っちゃいますよSNK様。
どれも版権関係が難しそうですけど。
でも、今更ですがネオジオポケット実機で遊びたいなあという気持ちもありますけどね。
あの、カチカチいうらしいスティックで遊んでみたいとも思うのです。
当時に買っておけば良かったなぁ。
あの頃に時間を巻き戻しても記憶を今のまま維持していなかったら、きっと買わないでしょうけど。
今回はこの辺で。
いつかまたここで会いましょう。
I’m not Boy
でも、オツムの中はI’m zutto Boyな、たけGでした。


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